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2024年振返り後編:フル2時間25分台で走るまで
みなさま、こんにちは。
今回は2024年後期(11〜12月)の取り組みを紹介します。
10月までの振返りについては前回の投稿を見ていただければと思います。
10月はフルマラソンを2本走って、金沢でまさかの27分台を出すことができました。非常に自信がついたのと同時に、次の目標を2:27分台(3'30/kmペース)から2:24分台(3'25/kmペース)へと1段階あげることにしました。
ちなみに、10月の走行距離は458kmでした。
11月:次のマラソンへ向けた移行期間
金沢マラソンから次の国宝松江城マラソンまでは5週間の時間があります。
積み直すには短いが新潟→金沢(2週間)のような疲労抜き&調整だけでは長すぎる微妙な期間です。
私はこの期間を、ひたすら特異性を高めることに充てました。
当時は、正直なところ、金沢での想像以上の好走に満足していましたし、新潟のレースが刺激となってピークが来たのだ、松江で走る頃にはピークアウトしている気がすると考えていたので、調子が良い今のうちに質の高い練習をしてしまおうと思っていました。
しかし、振り返ってみれば、ここで特異性を高める練習を重ねたことで
今の自分の基礎から引き出せる潜在能力を最大化する
ことに成功したのではないかと思います。
2024年の夏は、様々な事情により予定の7割ほどしか距離を走ることができませんでした。つまり、競技能力の基礎は当初の予定よりも不十分な状態だったわけです。それでも、今ある基礎からパフォーマンスを最大化するための中期的な戦略として、特異的な練習をしたことは正しかったのだと思います。
練習内容
・11/2 8000PR(27'05, ave. 3'22)
・11/9 16000PR(ave. 3'22: 16'56-16'52-16'46+3'14)
・11/13 1000×3(r=200jog, 3'08-3'04-3'04)
・11/15 20000PR(ave. 3'22: 17'01-16'59-16'51-16'33, total 67'24)
・11/19 1000×3(r=200jog, 3'05-3'02-3'00)
・11/22 10000PR(ave. 3'22: 16'49-16'49)
・11/27 8000PR(ave. 3'21: 3'24-23-23-22-23-22-21-11)
練習場所は大学のトラックが中心になりました。最大の練習は15日のPRで、ほとんどハーフの自己ベストで単独走できてしまいました。調子がかなり良いことを確認できたので、体調管理を徹底して過ごしました。
11月の月間走行距離は460kmでした。
12月:国宝松江城マラソン(12/1)
前日入り(観光)
東京に住んでいる私は前日入り必須なので、土曜日に新幹線で岡山まで行き、そこからは特急やくもに乗り換えて松江へ。
冬場は飛行機欠航のリスクもあると思っているので、一番安全なのは新幹線ではないかと思っています。
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前日受付とチェックインを済ませた後は、歩いていける範囲内で観光。せっかく来たんだからホテルに籠るのは勿体無いと思ってしまう。
この日は松江城周辺を散策したり夜景を楽しんだりしました。
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今回も夜はカレーをいただきました@CoCo壱 。験担ぎにもなっています。
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レース当日(スタートまで)
当日はどんよりとした曇天。雨が降らなくて本当によかった。肌寒さを感じるので、暖かい格好をしてホテルを出ました。
朝食はおにぎり×2、味噌汁、トマト、あんぱん。スタートまでにモルテン(500ml)と羊羹1つ。
事前の口コミ通り、仮設トイレの数が多くてほとんど並ばなくてよかったのが非常に有り難かったです。
ウォーミングアップとして、10分walk、2kmjog、動的ストレッチ、1.2kmのビルドアップ走を行いました。
最前列に並ぶため30分近く前にスタートラインへ。大学のユニフォームを着ていたために大学OBの方に声をかけてもらいました。おかげで緊張もほぐれ、いい心持ちでスタートラインに立つことができました。
レース結果
2:25'41 PB 総合4位
1-16'56-17'26-17'25-17'12-17'30-16'55-17'21-17'20-7'35
72'47ー72'54
レースはドラマのような大どんでん返しが起きた衝撃の展開でした。例年よりも遥かにハイレベルなレースで、ハーフ72分台で通過しても15人近いランナーが第4位集団を形成。30km手前で一気にペースをあげるような仕掛けがあり、徐々にメンバーが振り落とされていくと、32kmあたりで2,3位のグループ、さらには先頭と白バイが視界に入り、私たちの集団にいた選手が40km手前で首位に躍り出ることに。私自身も、先頭にはついていけなかったものの、前を走っていた選手を抜かしていく興奮やヒリヒリした勝負をしている高揚感に当てられて、ほとんど疲れを感じませんでした。結果としてギリギリ表彰台を逃して4位だったものの、金沢からさらに2分タイムを縮めることができました。
完全に余談ですが、レース後は温泉で汗を流したあと、宍道湖のほとりを黄昏ながら散策して心を癒しました。東京までの12時間の深夜バスはしんどかったですが、2000円追加課金してでも3列席を買ったのは大正解でした。
2024年のマラソンを振り返って
練習計画・実施状況
今年は秋冬のマラソンで自己ベストを更新することを最大目標としていました。
1月の勝田マラソンでサブ2.5を達成したのですが、ダニエルズのVDOT値の表をみても1500m~10000mまでの短い距離のシーズンベストが明らかに遅かった(スタミナ型と評価することもできないわけではないですが)ので、すぐにフルのタイムも頭打ちになるだろうという感じました。そこで夏まではトラックレースにも積極的に参加し、ランニングエコノミーとVO2Maxの向上を図りました。
やはりフルマラソンは年間を通した(季節感を意識した)計画が重要なのだと思います。市民ランナーの中には、季節を問わず毎週のようにフルマラソンに参加し、目の前の大会に全力を尽くしている方も多いように感じます。もちろん大会に参加する目的は多様であるべき、開かれてあるべきだと思いますが、サブ3以上を目指すのであれば、そして特に若い方であればなおさら、春〜初秋までの時期はフルマラソンのレースペースより速い練習を積極的に取り入れるべきではないかと考えます。
夏にどれだけ走ることができたかは秋マラソンの結果に直結すると思います。特に近年では10月になっても気温が20〜25度まで上がることが多く、後半の落ち込みや脱水のリスクが大きいです。いかに暑熱馴化できる体を作り上げられるかは、秋マラソンに参加する方にとっての夏の最大の課題ではないかと思います。(もちろん、酷暑のなか無理をして走ることを推奨するものではありません!早朝や日没後など、できる限り熱中症のリスクが大きくない時間に練習してください。)
この点について、今年の私は走り込みが不十分で(目標の7割程度しか距離を走れませんでした)、初戦の新潟シティマラソンでは30kmすぎに大失速してしまいました。逆に2週間後の金沢マラソンでは好走することができたわけですが、これは新潟で42kmを走ったことが後半の走りの改善に繋がった現れなのではないかと考えます。
やや脱線しますが、「1週間で100マイル(約160km)走れ」という言葉で有名なリディヤードの理論の中で、走行距離以上に「走る時間」が大事だというものがあります。リディヤードは準備期間の練習の文脈でこのように主張しているわけですが、私も体感としては鍛錬期直前あるいは疲労をコントロールできるのであれば鍛錬期中でさえ、フルマラソンの目標タイムと同じ時間走ることが重要ではないかと思っています。あくまで体験談なので感覚的なことしか言えないのですが、フルマラソンの1ヶ月前ほどに目標タイム以上の時間のLSDを行うと、後半の落ち込みがほとんどなく、好走できる傾向にあります。(勝田でサブ2.5を達成した際も、元日に東京から鎌倉まで55kmくらいのLSDを行っていました)
金沢マラソンで自己ベストを更新してから国宝松江城マラソンまでの5週間でタイムをさらに2分短縮することができたわけですが、これは上述の通り、ひたすら特異的な練習にフォーカスしたためだと思います。より具体的に言えば、目標となるタイムのペースでリラックスして走れる距離を伸ばすことにのみ集中しました。
練習の中心となるのはペース走で、これはできれば単独で行うのが望ましいと思います。というのも、集団走はもちろん自分の実力以上の結果を引き出しうる魅力的なものですが(余談ですが、東大院の古川さんがこのテーマの研究をされていますね)、ここではあくまで個人の現在の実力を確認・微調整する意味合いが強いからです。次節でも述べますが、レースはあくまで水物ですから、記録を狙う場合に、誰かについていくことを前提としたプランは(ペーサーがいるのではないかぎり)危険だと思います(順位を狙うレースの場合は真逆だと思います)。これも個人的な感覚ですが、8.5割くらいの努力度で16~22kmほど走ることができれば、そのペースでフルマラソンを走ることができる(=目標設定が適切)だと思います。
このペース走に加えて、ペース走と同じフォームを意識しながらの1000m前後のインターバル、疲労回復のためのジョグなどを組み合わせて練習を構築しました。
調整(テーパリング)について、私は最後の大きな練習を2週間前(20~30kmのペース走)に行った後、練習の質は維持しつつ徐々に量を減らしていきます。ただし、走りの感覚は毎日再現しておきたいので、完全休養は基本的に入れません。1週間前からは筋肉痛を残すような動きは特に避けるよう気をつけます(例えば内転筋周りは使いすぎないよう特に気をつけます)
※かなり長くなったので今回の執筆はここまでとします。2月中に次節を書き足して公開したいと思います。
レース(前後)における教訓・考え
・レースプラン
ネガティブスプリット
集団走か単独走か
環境要因
・事前準備
持ち物
カレー
朝食