真夏のビーツ。けっきょくボルシチになる。
時々行くスーパーで、ビーツが安く売られていて、いつも気になっていたのです。なかなか売ってないですよね、ビーツ。思い切って買っちゃった。
ビーツといえば鉄分!
その色からして”飲む輸血”と言われているほどです。(なんかちょっとイヤな表現でもあるけど・・・)
他にも中年女性に良い栄養素がたくさん含まれているので、積極的に摂取したい食品であります!
ビーツといえばロシア料理のボルシチ!
でも、ボルシチって寒い冬の料理のイメージです。
今は真夏だし、めちゃくちゃ暑いし(気温40度)、ボルシチって感じじゃないな~
なにか夏の料理は無いのかな?
調べてみると、”ビーツの冷製スープ”なるものを発見!
「スヴェコールニク」というその料理は、ロシアの夏の別荘”ダーチャ”で食べる定番のものなのだとか。
別荘で家庭菜園をしながら夏を過ごし、保存食をつくって冬に備える。そんなロシアの暮らし。いいわ~!!
外国の暮らしや食文化に影響を受けまくってしまう私は、こういう料理は、なんか食べてみたくなるのです。とても。
さて、
このビーツの冷製スープ「スヴェコールニク」を作るには、まずビーツを丸のまま下茹でします。
丸のままなので、40分くらいかかります。暑いです。真夏にやるもんじゃないです。(夏のスープなのに)
ビーツって、レトルトか缶詰のものしか使ったことなかったから、知らなかったんだけど、茹でていると面白いくらい赤色が染み出てくるのね。
この色は、まな板についてしまったら取れなさそうだぞ・・・
・・・と思ったけど、意外と落ちます。一瞬すごい色になるけど。
(白い服とか布についたものは落ちないかもしれません。
もういっそのことビーツ染めにしてください。)
茹でたら皮を剥いてカット。中は衝撃の赤紫です!
知っていたけど、予想以上に鮮やか!これを印刷したらマゼンタのインクを全部使い切ってしまうのではないかと思うほどに、赤い。
これを角切りにしていくと、なんともおいしそうな”マグロのブツ切り”が出来上がる。
匂いはなんとなく根っこみたいな、ごぼうみたいな匂いがする・・・
食べてみると、味は甘みがあってとてもおいしい!
もうこのまま食べちゃってもいいんじゃない?って思うくらいおいしい。
だけど、今回は冷製スープ「スヴェコールニク」にして、ロシアの夏のダーチャを味わいます。
レシピはいろいろあるのだけど、要はビーツときゅうりをヨーグルトであえてレモン等で味付けしたものが「スヴェコールニク」であるようです。
・・・なんか、想像つかない料理なのでドキドキ。
ビーツときゅうりにヨーグルトを入れて、混ぜる・・・
うわああああ、すごい色!
日本料理には無いカラーですよ。
ここにゆで卵が乗っかると、コントラストがものすごくて目がチカチカする。
最後にディルを少しちぎってパラパラして完成。うん。いちおう完成。
あれ?本当にこれでいいのかな?
レシピと大きく違わないと思うんだけど・・・
基本的には、これで合っているはずなんだけど・・・
正直言っていいですか?
・・・おいしくない(悲)
まぁ、ちょっと訂正しよう。
私はあまり好きじゃないかな。うん。
ロシアの夏のダーチャで食べるスープは、これとは違う味なんだろうか?
それとも、現地で食べると違う味になるの?
そもそもディルの風味がピクルス感全開でダメなのは、私が日本人だから・・・??誰か教えて・・・!!
よりによって、こんな挑戦的な料理を晩御飯のメニューにしてしまい、なんか不穏な空気感とビビットな色合いで食卓を飾ってしまった。
・・・さて、
余った角切りビーツは、ボルシチにします!
けっきょくボルシチにします!暑いけど(気温40度)いいんです。
ボルシチって外国料理で難しそうに思うけど、すごく単純で、ビーツと野菜と牛肉をトマトで煮込むだけなんです。
スヴェコールニクで残ったヨーグルトを水切りして、上に乗っけるサワークリーム代わりに。
レトルトや缶詰のビーツで何度かボルシチを作ったことがあるけど、生のビーツから作ったのは初めて。
やっぱり色が違う!!鮮やかな赤茶紫で美しい。
そして香りも違う!根菜類の甘い香りがする。
やっぱりこれ!!これがおいしい!!
夏だけど、めちゃくちゃ暑いけど、ビーツはボルシチにするのが一番おいしい。
生のビーツを使うと、風味が深くてよりおいしい。
(寒い冬だとなおさらおいしいんだろうな・・・)
スヴェコールニクも、好き好きだと思うから、気になる方はぜひ作ってみて。ピクルスやディルの風味が好きな人は気にいる味かもしれないから。
山梨若菜
イラストレーターをしています。
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