〜直腸付近リンパ摘出ストーマ手術入院 実録〜⑤
ー手術後 4日目ー
昨日のように真夜中に目を覚ます。
隣の寝言が今日も炸裂。
「どこの男とイチャイチャしたの!?」
て言うから吹き出しそうになった。
周りの患者がナースコール推したのか、
すぐナースが来て
「大丈夫。ここは病院だよ」
て隣の患者に言ったら少しはマシになって
ナースも戻っていったが...
こりゃあ、朝まで喋ってそうだ。
良い夢なら良いのだが...
幾度か寝て起きてをくりかえして、いつのまにか朝になってた。寝た気が全くしない。
トイレに行きたくて目が覚めたのだが、
起き上がるのにも数分かかる。
腹筋がほぼ使えないせいで横からゆっくり
おきあがる。前から起き上がると痛いらしい。
そりゃあリンパと腸切ってんだもんなぁ。
朝の自分の担当看護師が来たが、
やっと起き上がれたのと眠さとトイレに行き
たさが我慢できず少しフラフラしながら
看護師さんの心配をよそに足早にトイレに
駆け込んだ。
トイレをするにもケツに入った管で
小便を出した後も拭くのが大変だし、
他の管や点滴が邪魔すぎてイライラする。
トイレついでにストーマの中身を捨てようと
思うが少なすぎて、わざわざ測って捨てるのもなぁと計りのついた紙コップをとるのを
躊躇する。
入院中、どのくらいストーマに溜まってるか?
状態管理のために測って病室で各自持ってる
紙に、書かなきゃならないのだ。
日中はいいが寝ぼけた朝や真っ暗な
夜中の病棟で紙に書くのは案外、一苦労だ。
消灯の為、夜中は電気をつけられないからだ。
そんなこんなしてるとトイレだけで10分以上かかってる気がした。
部屋に戻ると、いつものように眠気眼で紙に
小便した数とストーマの量を記入する。
「ぴぴぴぴ ぴぴぴぴ」と斜め向かいの患者さんの所から機械音がきこえる。
朝の恒例の体温計。
皆、朝1度は測る恒例行事だ。
しかし、今日は何回も数秒だったら何回も何回もなってる。しかもどうやら同じ患者さん
みたいだ。
何度も何度も気が狂ったように機械音がなり
続ける。
ふと最低だが「ぼけたか?」と思った。
体温計したけど数字が覚えられなかったか、
はたまた計った事を忘れたか...
でもすぐ忘れるものか?
そんな事を感じていたら30分くらいたった
ころに、その間者の担当看護師がきて
答えがわかった。
「体温がおかしいの...何度かしたんだけど」
そういや、この患者さん前も体温普通なのに
おかしい言ってたな...。
どうやら医者いわく、前は癌があったから
体温が高かったけど今はないから、
この体温が普通だから大丈夫らしい。
患者さんは37度以降がどうやら平熱だと
思いこんでたらしい。
隣は痴呆症が少しあって寝言がすごい。
斜め向かいは、独り言が多く、何も用がないのにナースコールをよぶ。
真向いは吐き気が酷く症状が重いのか、
自宅介護が必要らしい。
医者が診察にわざわざきたりするし、
声が大きいので皆の病気やら事情は筒抜けだ。
皆大変だなぁ。
共通点は皆ストーマ経験者や、
消化器内科にお世話になってる事みたいだ。
「今日は血液検査とレントゲンして検査結果確認したら夜から流動食です。」
と私の担当看護師が意気揚々と教えてくれた。
ん?昼ごはんからじゃないのか?
夜ご飯から流動食?
食べる気満々だったらしく腹から
いい音がなった。
結果が良かったおかげか昼から流動食になった。
流動食てイメージわかなかったが、どうやら
何でもかんでもスープにしたものだった。
ご飯さえ固形が全くなく汁にしてるのだら
凄い。見た目は解らないが確かに米の味。
食べた瞬間、上手い!久々だ!と喜んだのも
つかのま吐き気が襲ってきた。
途端に座ってるのがつらくなりクラクラ
しだす。
ぐるるるるぅ。
お腹が悲鳴のようになりだした。
まるでもう食事を入れるな!と
言わんばかりに。
しかし、自分の勘が言ってる。
コレは久々に入れてビックリしながら腸が
活発に動いてるんやと。
その証拠に、ストーマの袋にガスが溜まった
ように膨らむし、いっきに溜まってきている。
とりあえず食べれる分食べる!と決意し、
ヨーグルトに手を伸ばし食べるものの吐き気とクラクラに、おもわずベッドに倒れこむ。
食べては寝てを繰り返し、ヨーグルトを完食
した時には変な汗がぐっしょりだった。
とりあえず横になり、落ちついたら歯磨きと
トイレを済ませて、また歩こう。
歩いた分だけ治りが早い気がする。
あとは夜、ちゃんと熟睡できますように。
入院して本当に睡眠と食事と軽い運動は大切
なんだなぁと強く実感する。
どれかがちゃんとできてないと
体調がくずれる。
昨日より今日が具合がよろしくないのは、
睡眠がちゃんと取れなかったからだ。
昨日、朝昼晩...どの時間も寝れなかった。
後退してどうする。1歩休憩入れてまた1歩。
人間休むことも大切だ。
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