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雨の日に使うことができない、憧れの傘をパフォーマンス給で買ってみた

傘の話をする前に少しだけ前段を。

私が所属するオシロ株式会社では、パフォーマンス給という制度があります。とてもユニークな仕組みで、業務上パフォーマンスが上がるモノに対して、一人あたり年間10万円まで使える制度という制度です。詳細については、代表杉山のnoteをご覧ください。このほかにもたくさんユニークな制度があります。

社員はレポートを書くことで福利厚生として認められるわけですが、
今回はせっかくなのでオシロのユニークな制度を知っていただくためにも、社外用に編集をした上で記事を公開をすることにします。

傘にお金をかけたことがなかった人生だった

これまで傘といえば、自分は今まで何本使ってきたのか数えることができないほど、多くの傘を使ってきました。自分は忘れっぽくて、傘立てに傘を入れたままにしてしまい、雨が止んでいると傘を取り忘れてしまうのです。

自宅や会社の近くなら取りに行くことができるけど、折りたたみ傘ですら、忘れてしまいます。だから傘にはお金をかけられず、30代前半まではほとんどがビニール傘しか使うことはありませんでした。恥ずかしながらほとんど使い捨ての状態に近かったと思います。

2015年に、サスティナブルなモノづくりをする会社に入り、さすがに自分の持ちものが使い捨てなのは、所属する会社と自身の行動が一致せず、ビニール傘を買うことがなくなりましたが、それでもいつなくしても良いように、あまりお金をかけることなく特にこだわりを持たずに購入していました。

ただ、傘の使う機会が雨の日だけではなく、最近の猛暑の影響、晴れの日にこそ使う必要性を感じて、日傘としても使うことができるデザイン性の高い傘を探すことになりました。

憧れていた唯一の傘ブランド

本当は日本のモノづくりを応援したかったので、メイドインジャパンで探しましたが、デザインと実用性を両立したブランドが自分のリサーチ力では見つからなくて。そんな時に思い出したのが、イギリスの傘メーカー・フォックスアンブレラ。

1800年代に創業した老舗ブランドです。いつからこのブランドを知ったのかは覚えておらず、何かの雑誌で紹介されて、価格は高いけど洗練されたデザインでいい傘だなぁと思っていました。

明確にフォックスアンブレラの傘が欲しい、と思ったのは塩谷舞さんのこちらのコラムです。

「いつかとびきり美しい傘を買って、それを大切に使い、傘を溜め込まない生活を送るんだ」という自分への期待ばかり膨らませながら、晴れの日になると傘のことなんてさっぱり忘れてしまい、雨の日になるとまた500円の傘を買う。

milieu.ink

若い頃は似たような生活をしていて、ある時に妻からビニール傘を買うのも、家に持って帰るのをやめてほしいと言われたのを明確に覚えています。
いつかは、良い傘が欲しいと思っていたものの、なくしてしまったらどうしようと不安に思う気持ちが先行して買うのを躊躇していましたが、ついに機が熟しました。

前述したOSIROのパフォーマンス給で日傘を買うことができるようになり、英国ブランドを取り扱うセレクトショップ、表参道のヴァルカナイズロンドンに行くことにしました。

画像:ヴァルカナイズ・ロンドンの特集ページより転載

このお店は前々職のオフィスから近いこともあり、たまに寄っていたのですが英国の洗練されたブランドを多く扱うお店です。

店舗外観。ラグジュアリーな雰囲気ですが、昼間はもう少し入りやすいです(公式ページより)

スーツをおしゃれに着こなしたスタッフさんも素敵で、いくつか実物を手に取りながら説明を受けてると、もう少し調べて購入しようと思っていたのに、別注色で1点ものですだなんて言われた日には、買わない理由はありません。1本の価格が実にビニール傘数十本分と、躊躇してしまうレベルですが、実物を見て美しさに見惚れてしまい、買ってしまいました。

購入したパッケージはギフトでもないのに赤いリボンがかかっていて、あぁ、これは自分用へのようやく買うことのできたギフトなんだなと思うと感慨深くなりました。製品保証書と、1年間の無料保証サービス付きです。傘の無料保証サービスは初めての経験なのでとても新鮮な気持ちに。

僕の場合は出勤時がすでに30度を超えて暑いので、会社に行くまでに日傘として使っています。いつ頃から日傘を男性がするようになったのか記憶にないですが、夏の日に日傘をするのとしないとでは全然違いますね。会社行くまでにすでに少しバテてる時も珍しくありませんでしたが、おかげさまで快適です。

肝心の雨の日はというと、なんだかもったいなくて、使うのが惜しくてまだ傘をさすことができなくて。つい先日も最寄り駅に着いたら雨が降っていたのに、この傘を使うことにためらいが出て、普通に雨に濡れて帰ってしまいました。

そんなことを投稿していたら、以下のような話も。

あぁ、すごくわかります。自分が使うことによって、どんどん汚れてしまうのが目に見えてしまうので、いつまでも美しい状態で保ってほしい気持ちがあります。

傘をささない以上は傘は道具ではなくアクセサリーになってしまうけど、良いプロダクトを身に着けていると、それに見合うふるまいをしようと思うし、カバンから見える折りたたみ傘の持ち手が見えるだけで、うれしい気持ちになります。

普段は買わない分野のちょっとした良いモノに投資をすると、気持ちにも変化は出るし、道具をたいせつに扱おうという気持ちも芽生えてきます。

40代になり、明らかにモノを買う基準が変わってきて、安いからとか、ちょっと良さそうといった理由で買う機会は減ってきました。

これまで手が出なかったモノだけど、メンテナンスをしながら何年も使い続けることができるプロダクトを買うことが、一番コスパが良いと実感しています。(コスパという言葉は嫌いな言葉ですが、わかりやすくするためにあえて使っています)

会社としてのユニークな制度がなければ、これまで数々の傘をなくしてきた自分としては、自分の意思で購入することはなかったプロダクトかもしれません。ほかにもOSIROには、Touch the Art等、美意識を養う制度がたくさんあるので、どんどん素晴らしいブランドやアートなど、心に触れる体験を増やしていこうと思いました。


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