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いろんな感情の奥に、誰もが純粋な願いを持っている(#NVC学びの記録)

今年に入ってからNVC(共感コミュニケーション)について学んでいるのですが、それがすごく素敵な世界だったので、今日は自分の中での整理も兼ねて、ちょっとNVCについて書いてみたいなと思います。

タイトルはわたしがこの講座を通して、一番強く感じたことだったのですが、他にも、素敵な言葉を語ってくださった参加者の方がいて。

「ニーズってただ自分がやりたいこととかじゃなくて、いのちに触れることなんですね」

本当にそうだよなって。

最近いろいろ降ってくることが多くて、整理しきれなくなっていたわたしになんだか必要なことが見えてきた気がしました。

ちなみに、わたしが参加したのはこの講座です。


「NVC」ってなぁに?

NVCとは、NON VIOLENT COMMUNICATIONの略です。

そのまま訳すと「非暴力コミュニケーション」ですが、日本では「共感コミュニケーション」と言われることが多いのだそう。


NVCをつくったのは、マーシャル・B・ローゼンバーグさんというアメリカ人。

彼は、ユダヤ系の生まれで、当時アメリカのデトロイトに住んでいたのですが、そこは治安が悪く、人種差別が多くある地域だったのだそう。

マーシャルさんは自らの出自や環境の影響から、暴力を受けることがあったけれど、その一方で、心から思いやりがある人にも出会えていて。

そんな経験を経て、こんなふうに思ったのだそう。

「どうして同じ人間なのにこんなにも違うのか? みんな赤ちゃんのときは純粋無垢な存在なのに、どこで別れてしまうのだろう?」

NVCは、彼のそういう「問い」から始まっているといいます。


そして、彼が導き出した答えは、

「見える暴力」の奥には、「見えない暴力」がある

ということ。

「見えるものの裏側には、もっと大きな見えないものがある」ということをつい最近考えていたので、これはとっても響いた言葉でした。


「見えない暴力」とは、私たちの心の中にある暴力的な意識のこと。

そういう意識が育っていったときに、見える暴力になるのではないか?

というお話でした。


これ、振り返ってみたら、シューマッハ・カレッジ創設者のサティシュが話していることと同じだったんですよね。

あなたという畑の中に、どんなものがうわっていますか?
優しさや愛、思いやりの花を育てましょう。
苦しみや憎しみを排除する必要はないよ。それも大切な感情だから。
けれど、それらの芽に水をやる必要はない。コントロールするんだ。
自分という心の畑に、何を育てるかに意識を向けなさい。

そんなお話をしてくれたんです。

サティシュが生まれた場所はインドです。

そして、インド独立の功労者ガンジーは「非暴力」を訴えた人でした。

サティシュが、ジャイナ教の僧侶を辞めて、還俗したのはガンジーの影響です(夢の中でガンジーの言葉を聞き、ただ祈るだけでなく、世界を味わい、生きながら解脱することができると気づいたのだそう)。


まさに、去年わたしが参加したサティシュのプログラムが、「3つの平和」というタイトルなんですが、その裏のテーマは「暴力とは何か」というもの。

そのときは自分がなぜそのプログラムに参加しているのかわからなかったのだけれど、結局すべてはつながっているのだ…と、今になって、じわじわ効いてきています。

自分とつながり、相手とつながる

講座内で教わったNVCの目的は、「自然な分かち合いができるつながりの質をつくること」ということだったのですが、

小見出しの「自分とつながり、相手とつながる」というのは、わたしの友人のコミュニティのコンセプト。

その友人の言っていることが、今になってわかってきたのです。

あぁ、彼女のメッセージの裏側には、NVCがいた。

そんなことに、今さら気づいたのです。


コミュニケーションって、「誰か」との「会話」をイメージしませんか?

でも、コミュニケーションの相手って、自分という存在も大切なそのひとりだし、わたしたちが生きる世界もそこに含まれる気がしていて。

そして、言葉以外にもわたしたちはたくさんのことをやりとりしています。


去年、コミュニケーションをテーマにワークショップを開催したとき、最後に書いていたメッセージがこれ。

コミュニケーションは、言葉だけのものではない。
けれど、わたしたちはそれに気づく感覚を持っている。

そして、内側のコミュニケーションと、
外側のコミュニケーション、どちらも大事。
自分のことがわかってはじめて、相手がわかる。

まだNVCとはなんたるかをわからず、ニーズカードを使っていたころですが…

意外と本質的なことを言っているのでは?!と思いました。笑


日本にいるとどうしても他人優先の価値観になりすぎていて、自分が何を望んでいるのかわからなくなっている人がたくさんいます。

自分の大切さがわかってはじめて、相手のことを大切にできる、今はそんな気がしています。

何よりも、まず、わたしに気づくこと。
そうすることで、相手のことを本当の意味で認めることができる。


ちなみに、デンマークでは、「教育」を表す言葉にOplysning(オプリュスニング) というものがあるのですが、これは直訳すると、「自分を照らし、相手も照らし、お互いに成長する」 という意味。

自分がちゃんと自分の輝きの中に生きていて、はじめてわたしたちは互いに照らし合うことができる。

民衆の学校、人生の学校と呼ばれる「フォルケホイスコーレ」をつくったグルントゥヴィはちゃんとそのことをわかっていて、すごく大切にしていた。

そのことが、わたしとフォルケを結びつけているのだなって今でも思っています。

わたしとNVCの出会い

今振り返ってみれば、いろんなところでNVCが登場していて、むしろ気づくのが遅いくらいなのですが。笑

「きっと、今だから受け取れることがあった」そんな気がしています。

ここでは、ちょっとだけ、わたしとNVCの出会いのお話を。


わたしがはじめて「ニーズカード」というものに出会ったのは、2021年に北海道にあるフォルケホイスコーレCompathというところででした。

そのときはNVCに関する説明はほとんどなかったので、なんだか面白いカードだなぁと思いつつ、それを使った対話がすごく楽しくて、「これ好きだなぁ」と思ったことから始まります。

少し時間は空いて、2023年から自分でもイベントを開催し始めたのですが、そこでニーズカードを使い始めます。

不思議とこのカードを使うと対話が深くなる。なぜなのだろう?

そんな気持ちは持ちつつ、その威力がすごくて、よくわからぬまま使い続けていました。


そして、2024年1月にもう一つの北海道にあるフォルケホイスコーレ「そのまんまホイスコーレ」で、絵柄が入ったニーズカードに出会います。

え!かわいい!こんなカードがあるんだ!

その後すぐこのカードを購入して、そこから、自分のイベントでもこのカードを使い始めました。


そして昨年の11月。瀬戸内フォルケホイスコーレでのこと。

NVCってどういうものなんですか?

え。答えられない・・・。


このカードに出会って3年も経って、ずーっと使っていたのに。

そのときは、たまたまデンマークでNVCを学んできた友人がいて、代わりに答えてくれたのですが、その説明を聞いてより興味が湧いたのと、やっぱりこのことについて知ってる方がもっといい対話の時間が作れそうだよなぁーと思い始めたのです。


そして!年末にNVC JapanのWebページを漁り、

どうせ受けるなら、このカードを作った人にしよう!

ということで、「どりちゃん」の講座に申し込むことにしたのでした。

NVC JapanのWebページはこちらから


「みんな、自分のことをわかってほしい」

NVCのプロセスはとてもシンプルで、4つのプロセスで進みます。

①観察:起きていること
②感情:起きたことに対する心の反応
③ニーズ:感情の奥にある願い
④リクエスト:ものごとを動かすための「お願い」

ちなみにわたしが何度か言葉にしてきた「ニーズカード」は、③の段階で使われる、人間が普遍的に大切にしたい価値観を表す72枚のカードです(人によって選んでいる言葉や、枚数は異なるかもしれません)。


このときわたしが感じたのは、みんな無意識に、評価や批判を意識してしまうということ。

「こんなこと言って大丈夫だろうか?」
「バカにされないかな」

「ジャッジしない」ってすっごく大事なこと。

自分も、相手も。

それを許せてはじめて、自分の言葉が少しずつ出てくるようになるんですよね。

この感覚も、わたしがここ数年で見てきたものだったので、すごくNVCを好きになったポイントでした。


ちょうど日曜日に一つアートのワークショップを開催したのですが、昨日ふと気づいたのです。

みんなきっと「自分のことをわかってほしい」って思っていて、でも、
わたしも「わたしのことをわかってほしい」って思っていたことに。

前半は参加型のワーク、後半はわたしのお話でした。

(いつもながらではあるのですが、今回はイレギュラー要素が重なったこともあり)前半がかなり押しました…

そして、後半のお話の時間が短くなってしまって、かけ足な上にちょっと時間を過ぎる・・・


思い切って何かをカットする勇気も必要だったなと思いつつ、

どこかに「わたしのことをわかってほしい」「聞いてほしい」というニーズがあったのかもしれないなって思いました。

「旅で素敵な人たちに出会ったから、みんなに紹介したい」
「こんな価値観に出会って、わたしは生きやすくなったよ」

わたしが海外の教育で出会ってきたお話もコンテンツの一つなので、それを伝えるということがコンテンツ提供者の役割だという意識はありつつ、、、

その裏にも、わたしのニーズがあったんだなっていうことを、時差で認識したのでした。

「嘆くこと」って、素晴らしいこと

わたしはどうしてもポジティブな方に行きがちなんですよね。

無理してるわけではないんですが、どっちかっていうとポジティブ要素が多めです。

いっつも楽しそうだよね。って言われます。(そんなこともないんだけれど。笑)


でも、嘆くことってすごく大切なんですよね。

ちゃんと嘆ききって、ニーズまでつながると癒しが起きて、自然と適切なリクエストができるようになっていく。

涙を流すということが、どれほど尊いことか。


わたしの場でも、よく涙が流れることがあるのですが、そこで起きてきたことの意味が、やっとわかってきた気がします。

悲しかったとき、苦しかったときの自分をちゃんと感じて、「その経験があったからこそ、今の自分がいる」って心の底から思えたとき、人ははじめて本当の意味で前に進めます。

過去の自分を迎えにいけたとき、はじめて未来が見えてきます。

未来の自分とちゃんとつながれるような気がします。

そういうときに、新しい一歩が生まれてくるのです。

わたしは去年、こういう瞬間をたくさん味あわせてもらって、今でもその報告をもらうことがあるのです。

(わたしの働きかけというよりは、たぶん「場」の持つ力が本当にすごいのです。)


ちなみに、全然関係ないんですが、わたしはちょっとだけ星が読めます。←突然の告白w

昨日たまたまある動画を見ていて、わたしの「星の配置」が周りに与える影響のひとつに、

⚫︎いろんなものを緩められる、心を揺さぶる、涙が溢れる
⚫︎近くにいる「出役」の人たちが売れていく

ということが出てきたのです(これは「月」の役割)。


「あれ、これ、わたしが持っている性質だったのか」って気づきました。

いつの間にか、自然とその力を使えるようになっていたみたいでした。

わたしだからこそ使えるエネルギーなら、もっと使わなきゃ!って思いました。

「この人から学びたい!」と思える人に出会えることが喜び

というわけで、NVCもだし、わたしが受けた講座とても良かったので、ぜひシェアしたいなぁと。

シンプルだけれど、NVCの本質がわかる気がします。
レクチャーと対話の時間のバランスがとっても良いです。

講師のどりちゃん含め、主催者の2人がとっても素敵で、ほんわかします。


講師を務めているのが「どりちゃん」こと、はたなかみどりさん。

まず、声に癒されます。笑
優しくって、まるくって、すっごく心地いい感じ。

後から知ったけれど、活動もすごく魅力的で、わたしがこれからやろうとしていることをすでにたくさん実行していたり。

NVC以外にも学びたいことがたくさん!(講座やコミュニティもだけど、わたしも音楽とかアートが大好き!)


でも素敵なのはそこだけではなくて、わたしが一番の魅力だと思っているのは、どりちゃんがちゃんと「嘆き」をシェアしてくれること。

嬉しかったことだけでなく、悲しかったこと。
イライラしたこと。もやもやしたこと。

まだ自分の中で消化し切っていないことも、そのままの状態で、みんなと分かち合ってくれること。

そういう人間らしさって、すごく大切だなって。

わたしはどうしても完璧主義になりがちだから、そういうのが素直にできる人はただただ尊敬なのです。


そしてもうひとり、サポートをしてくれているのが、うっちー。

細やかな配慮ももちろんだけれど、何より京都弁が可愛い!

わたしも場を開いているけれど、やればやるほど、このサポートしてくれる人の大きさを感じているのです。

わたしが自分のパフォーマンスに集中するために。
その場がいちばんいい状態であるために。

場づくりって、みんなでつくるものだからこそ、視点の多さは必ず気づきの多さとか満足度にもつながる気がするのです。

そういう意味で、この2人のペアはすっごくいいなって思いました。


というわけで、ちょうど昨日から第9期生の募集も始まったようなので、こちらに置いておきます☺︎


というわけで、年明けさっそく、素敵なものに出会った記録でした。

年が明けてインスピレーションがたくさん降ってきすぎていて、追いかけるのに必死!w

変わらず伝えたいことはたくさんあるので、今年は少しずつnoteを更新していこうと思います。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。


▼来月もワークショップを開催しています!

1回目は終了していますが、2回目単体での参加は可能です。どりちゃんのニーズカードを使ったワークなので、NVCにちょっと触れてみたいという方にもおすすめです。ピンときた方お待ちしています。(残席2)


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