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台湾の最南端『港口茶』を求めて
さて今回も茶研修にご参加いただいた
生徒さん達の同行を終え
残りの日数は再び茶を求めて一人旅
今回は南へ来ておりましたから
どうせなら台湾の最南端の大地を
踏みしめてみました
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それでは早速行ってみましょう🎵
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入口付近では野菜売りカーが
やって来ていて
ついつい気になりますが先を急ぎます💦
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これは椰子とガジュマル(?)の共存!?
自然とはすごい
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(台湾)最南端~🎵
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こちらのシンボルの灯台
1800年代の終わりに建てられたのだそう
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っと…ここで満足してる場合じゃありません
本来の目的地港口茶のある地域へ
まず訪れたのはこちら
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冷たいボトルティーや
港口茶ソフトクリームもあるようです
入口付近の壁には港口茶の紹介文が
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早速中へ入ってお店の方に
インタビューしてみましょう
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『你好』というやいなや
すぐさまお茶飲んで~と言っていただき
その場でお座り
こちらでは2種類の港口茶を
作っているのだそう
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比べがちで失礼ながら一瞬
人参茶か何かかと二度見してしまいましたが
それと同じに見てはいけません
これはこれなんです
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左は龍眼炭焙煎なのだとか
左はどことなく老茶の味わいもありましたが
去年の冬のお茶なのだそうで(新しかった…😅)
どうやらクラシックな製法と
品種に秘密があるようです
(しっかり港口ソフトクリームも食す😅)
ちなみに港口茶
実は台湾緑茶のはじまりではないかとも
呼ばれているのですが
どちらにも発酵茶の味わいを感じました
それもそのはず長い年月の中で
凍頂烏龍茶の製法が取り入れられているとも
聞きました
(だから龍眼焙煎なのか…納得)
で…
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ちなみにこちらの品種は元々福建省から
4種類の苗が移植され今では自然に交配合して
雑種になっているのだそう
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そういえば何軒か先の
港口茶のお店のガラス窓に
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どど~んと『雑種茶』って書いてた…
ちょうど小雨ぱらつき出して
(この地域雨が多いのだそう…
でも究極の晴れ女のため
ぱらつきだけで速攻やむという…😅)
ご老体の足もわりと限界に達していたため
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この上の急坂を登る事を断念し
写真で茶園を拝見
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雑種というだけあって
有性繁殖特有の見た目の茶畑
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その後、調査を進めたところ
港口茶の農家さんは3軒のみ
(親戚だとおっしゃってました)で
基本流通せず現在は
この地域で消費されている
地方茶のようです
お店の方のインタビューや
残された資料によりますと
1874年に台湾の南部海域で
琉球船の乗組員が原住民に
虐殺された事で起こった『牡丹社事件』
に端を発するようで
清が殺された被害者を賠償し
日本政府は撤兵に同意するということで
事件は終止符を打ったとの事のようです
その流れで1875 年に恒春県を設置し
その初代県知事として周有基が福建から
赴任してきたことで
彼はお茶を愛する愛飲家だったため
持ち込んだ
福建省武夷山(もしくは安渓)からの茶樹の苗を
現在も港口茶を生産しておられる
朱さん一族の初代がその苗をこの地に
植えたとされているようです
その朱家の向かいには
茶山と名のついたお寺があり
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どことなく歴史のつながりを感じます
ちなみにこの地域の住所は
『屏東縣滿州郷港口村茶山路』
茶山路とつく…
台湾では高山茶がもてはやされる中
まさに真逆の低海抜で日照時間長め
ちなみに(時に立っていられない程の)
海風による強風と
とても茶樹の生育にとって
条件の良い場所とは言えませんが
そういった歴史の背景があって
この地に根付いたようです
この背景を知ってお茶をいただくと
さらに興味深くありがたく感じる
お茶なのでした
それではまた次回👋