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日本は、平和です。

日本は平和です。

いまこうやってパソコンを前に、文章を書くことができている。ベランダから外を見ると、秋を感じさせる雲と、静かな街がある。

戦闘機が、爆弾を落とすこともない。外国の兵士が、ゲリラ戦を仕掛けて来ることもない。我が子がいきなり、兵士として戦地へ行くこともない。

テレビやニュースではあいかわらず政治家の文句を言っているが、かといって激しい暴動がおきるわけでもない。内戦が起きるわけでもない。

食べるものがなくて餓死することもない。ケガや病気をすれば、病院で治療をうけることもできる。学校で教育を受けることもできる。映画や音楽といったエンタメも充実している。スマホを開けば、知りたい情報を検索できるし、ゲームもできる。

仕事をして、収入を得ていれば、家に住むことができる。雨や風にさらされることもなければ、寒さに凍えることもない。

これを、平和と言わずして、なんというのだろう。平和なのです。日本はまぎれもなく平和なのです。

しかし、その平和とは、いったい何なのでしょうか。その平和にどっぷりと浸かり、そのありがたみを感じている人間は、いったいどれくらい存在するのでしょうか。

親が、子どもを殺し、子が親を殺す。集団リンチで人が死に、そしてたいていの場合、加害者が保護される。

残酷なニュースは見るだけで吐き気がするが、それと同じか、それ以上に残酷なだけの後味のわるい低能な映画が、流行する。ちょっと知的でクールで、何をしでかすかわからないキャラの主人公が、刃物で人を平気で滅多刺しにするシーン。血しぶきを受けて笑う猟奇的な犯人を、まるで「英雄」のように扱う映画も多い。

そんな映画を見て育つ若者たち。同じような犯罪が起きても、法律で保護されるこの国。「余命◯ヶ月」など、病気で命を失うテーマでしか感動させられない映画も、あいかわらず流行する。

テレビをつければ音楽、音楽、音楽。音楽だらけ。なつかしのあの曲。◯◯年代のヒットソング。クリスマスに聞きたい曲ランキング。卒業式に聞きたい音楽、年代別ランキング。心の底からどうでもいい。

お笑い、クイズ、大食い系の番組ばかりが放送され、しかもその放送時間の大半はCMに費やされている。CMを見させられるためにテレビがあり、番組は集客材料と化している。

ニュース番組では、ネタがないときにも視聴率をとる必要があるので、どうでもいいことをあえて「大変なこと」のように報道し、国民の不安を煽る。そしてその報道にまんまとつられて不安になり行動する大衆のパターン的な連鎖行動を見て、「冷静に行動してください」と、国民をバカにするようなニュースをまた報道する。

犯罪のニュースでは、事実だけを端的に伝えればいいのに、まるで裁判官になったかのごとく、感情をまぜ、加害者をののしり、そして正義ぶるコメンテーター。ときには警察や探偵にでもなったかのように、犯人の感情を推理する。

中国や北朝鮮からは挑発され続け、そして何も言えない日本の政治家。言えるのは「遺憾です」という言葉だけ。Yahooニュースのコメント欄には無責任なコメントが飛び交う。あげくの果てには世論が荒れているから謝罪会見する判断をする人がいる。いったい誰にあやまっているのか。

いま、この日本は、本当に平和なのでしょうか。

仮に、平和だとしましょう。いや、平和です。平和であることは間違いないのですが、それと引き換えに「失ったもの」があるのではないでしょうか。

そしてその失ったものは、あまりにも多く、そして大きい。そう感じているのは、わたしだけでしょうか。

わたしだけでも構いません。わたしが感じているこの「感覚」を言葉にして吐き出したいだけです。

わたしが思うターニングポイントは、「敗戦」です。

日本は、戦争に負けた。負けたのです。
この事実を、もっともっと、深く掘り下げて考えないといけないような気がするのです。この「負けた」という意味を、本当の意味で理解しないことには、現在の日本が置かれている状況や、数々の「意味不明」なできごとにたいして、本当に理解することはできないのです。

「いや、普通に理解できてるよ」という頭の良い人も多いとは思いますが、少なくとも、わたしは理解ができなくて、苦しいときがあるので、こうやって文章にして吐き出しながら、頭の中を整理しているのです。

話を、戻します。

戦争に負けたからには、「ごめんなさい」「もうしません」「勘弁してください」では済まされません。こどものケンカではないのです。

国と、国が、お互いに多大なるお金と、多くの命と、威信と名誉をかけてケンカするのです。相手によっては戦争を「ビジネス」として捉えている国もあるでしょう。勝ったら、儲かるのです。負ければもちろん、損をする。

日本も、もし勝っていたら、相手国に相当な要求をしていたでしょう。でも、負けました。

負けたからには、相手からの要求を受け入れ、不利なことも聞き入れ、従うしかないのです。そうじゃないと、勝った国は、戦争をした意味がありません。

いま、この平和な日本で起きている、数々の出来事について、その本質を知りたい。そのためには日々流れているニュースを「なんとなく」見ているだけでは、いっこうに知ることができません。

時間はかかるかもしれませんが、戦争前後の事実を、整理して、かみくだいてみる。暗記してテストで点数をとるような学習ではなく、教科書を読むだけではなく、その背景にある「国の利害」「個人の感情」についても、思いをめぐらせながら、理屈だけではない、現実に起きている、壮大なストーリーとして、理解できるようになりたい。

そして、自分が知ったことを、わかりやすく文章にして、記録しておきたい。テレビやマスコミに影響されずに、自分の頭で考え、本当のことを知りたいと思った人がいたときに、参考になるような文章を残したい。

そんな理由で、これからもインプットしたことを、吐き出していきます。

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