子どもの集中力を伸ばす、あと、1分!~発達障害を持つ子ども達のためのピアノレッスン
昨日、最近売れてる教育本の検索をしていたら、
「子どもが飽きる前にやめよう!」と書いてあって、
「うわ、私と反対😅」ということに、今さら気づきました。
これが正しかったら、もう20年、間違ったことやって来た。。
でもそう、その通り。
親ばかりが教えるのに熱くなって、もう飽きてる子どもの頭は、
覚えることにも考えることにも飽和状態。
飽きる前にやめる。は、正しい。
でも、20年前に初めて出会った発達障害のある子ども達は、
お母さんの「ピアノを弾かせたい」という熱い想いを
最大限に裏切る多動力。
(ホリエモンの多動力って本のタイトル見て、
ドキッとしたのは私だけじゃあるまい。こっちが老舗。
意味違うけど。読んだけど。)
どうにかこうにかピアノの前に座らせ、1本ずつの指を鍵盤の上に置く。
気持ちが私に向いてる時の隙間を見つけて、マネをさせる。
褒める⇒励ます⇒叱る のローテーション。
わずか5分がこんなに長いなんて😳
その頃の私の手には、いつもストップウォッチが握られていました。
最初は1分の集中が難しかった子ども達も、
だんだんと会う回数が増えていくにつれて、3分、4分と
時間が伸びていきました。
ただ、お母さんの気持ち(ピアノが弾けるようにしてほしい)
に応えるためには、3分程度座れても、弾けるようにはなりません。
15分くらい頑張れることが理想だけど、
まずは5分から目標にしていきました。
この片方のページをすらすら弾いても20秒。
くり返しをしたら40秒弱。
この完成の40秒のために、1週間、2週間と、
毎日、時間をかけて子ども達は練習をします。
知的な遅延があっても、じっと辛抱のできる子は、
わりと弾けるようになるのが早いのですが、
集中時間の短い子は、なんでもチャチャッとやってしまうので、
完成に時間がかかります。
基本、楽譜など、読めても見ていない😅
弾くことを目的とした、集中との戦いの始まりです。
で、考えたのが、集中が途切れてからのプラス1分!
前述の〈飽きる前にやめよう〉の真逆ですが、
ずっとこれを続けていきました。
3分の時は4分やらせる。5分OKだったら6分と。
そりゃそうです。
飽きるって何?飽きたことなんて、きっとないに違いない。
飽きるほどやったことなんて、無いにちがいない。
自分のやりたいこと以外で。
そうこうしているうちに、だんだん10分15分と
座れるようになっていき、思うような音が出るようになると、
私やお母さんから褒められるようになり、嬉しくなり、
モチベーションが上がり、前に進んで行くようになりました。
飽きる前にやめる。は、彼らには通用しない。
何事も、その子その子。
飽きてからの、あと、1分!
ストップウォッチは、レッスンの強い味方です。
(今はもう使っていません。
時間を計らなくても、+あとちょっと!が、
経験か勘か慣れかわからないけど、できるようになりました。
5-6年、かかったかなあ~😆)