『音楽家のための神経学』を理解しやすく
『演奏不安・ジストニアよ、さようなら 音楽家のための神経学』の2章、神経学は、医学的な専門用語が並んで読みづらい、わかりづらいと思います。
音楽家が、体のしくみを理解するために、脳や神経について書いたため、医療系の人が学ぶような内容は省いています。
ちょっと省きすぎました。
なので、理解しやすくなるためのコツ、オススメの動画、脳の全体像をあげておきます。
わかりやすい言葉に置き換える
難しい単語を自分がわかりやすい言葉に置き換えると読みやすく、理解しやすくなります。
「情動」→喜怒哀楽、感情
「制御」→コントロール、調整
「腹側迷走神経系」→腹系
「背側迷走神経系」→背系
他の難しい言葉も、自分が腑に落ちやすい言葉に言い換えると、わかりやすくなります。
脳の名称と働き
大脳皮質
大脳皮質は、大脳の表面で、高次脳機能、思考、感情、感覚の認知、随意運動など。
脳幹は、・延髄・間脳・中脳・橋からなります
延髄は、呼吸や循環など生命維持の基本をつかさどる中枢が集まる。
間脳は視床と視床下部からなる。
・視床;感覚情報の中継点。感覚はすべて視床を通って他の領域へ送られます。
・視床下部;自律神経の中枢、体温、食欲、代謝の調節など。
小脳;身体運動、バランスなどを調整。動きを記憶する。
大脳辺縁系
辺縁系は、大脳の内側にある古い皮質で、記憶(短期記憶と長期記憶)と情動に関わります。
海馬、帯状回、海馬回、扁桃体などの総称。
大脳基底核
基底核は、大脳の髄質内、表面でなく中心部にあり、主に随意運動の調節、筋の緊張の維持等(錐体外路運動)に関わる。
線条体(被殻、淡蒼球)、尾状核、視床下核、黒質からなる。(下図の青いところ、青文字)
オススメの動画2つ
「神経系の全体像(中枢神経系と末梢神経系)」
まず、神経系全体を頭に入れておくと、わかりやすいでしょう。
難しい言葉は飛ばしていいので、ざっくりと。
「わかりやすすぎる!神経の生理① 中枢神経 抹消神経 ニューロン」
見た目ふざけた感じですが、詳しく大事なことを言ってます。
難しいところは省いて可。
11:28〜12:24 いいことを言われているので引用します。
「視覚野だけで見ているだけでなく、脳の中で色んなところが情報を交換しているので、感じ方が変わる。曲を初めて聞くのと、2回め聞くのと感じ方が変わる。色んなところが連絡し合っているので、正確に複雑に、感覚させたり運動させたりしている」
聞いたことがある曲は、記憶があり、好き嫌いが生じたり、状況によって感じ方が変わります。
好きな曲のイントロを聞くとワクワクしますし、場所がコンサート会場だと、盛り上がって興奮します。
コンサートで初めて聞く曲よりも、知っている曲の方が楽しめます。
好きな曲でも何十回もリピートしてると、飽きることも起こります。
つまり、感覚や運動は、過去の体験の影響を受け情動が加わります。
感じ方だけでなく、演奏での動きも過去の体験の影響が出ます。
感覚することで、体の生理的な面へも影響します。この曲好き!という曲を聞くと、体が動いたり元気になったりします。聞く、見ることは、過去の体験の影響を受け、呼吸や心拍数、声の調子などが変わります。