バロック・フルート(フラウト・トラヴェルソ)を始めたきっかけ
フラウト・トラヴェルソ(伊:Flauto traverso)とは今日のフルート(モダン・フルート)の前身となった横笛です。略して「トラヴェルソ」と呼んでいます。
バロック期以前には西洋音楽においてリコーダー(縦笛)が主流だったことから、「traverso(横向きの)」という修飾語を付けてフラウト・トラヴェルソと呼ばれていました。
バロック期に作られたものは「バロック・フルート」と呼び、トーンホールが7つあります。
右手の小指は穴に届かないので、キーが付けられていて穴の開閉ができるようになっています。
モダン・フルートに比べたらとてもシンプルでリッププレートもありません。
D管(D-dur)で4つのパーツに分解できます。現在は415hzで統一されています。
そんな楽器を始めたきっかけをお話します。
フルートが好きになったきっかけ
小学低学年の頃、自宅に各楽器の名曲を聴くというようなレコードがありました。ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、クラリネット、フルートなど楽器ごとにあったと思います。学校から帰ると毎日一枚ずつ聴いていき、それぞれの楽器の音色を楽しんでいました。特にフルートのレコードがお気に入りで、フォーレのシチリアーノが気に入っていました。低音渋めで、揺らぎが海風を感じさせるいい曲だなあと思っていました。よほど気に入っていたのでしょう。大人になってもその当時の記憶が残っています。
今まで習った楽器
小学校・中学校:エレクトーン8年
中学校 吹奏楽部 パーカッション1年、テナーサックス2年
アラサー:二胡8年
アラフォー・アラフィフ:モダン・フルート&フラウト・トラヴェルソ(8年目ただいま継続中)
フルートを習うまではクラシックは全くやっていませんでした。
モダン・フルートを始めたきっかけ
子供の頃から色々な楽器をやってみることが好きでしたが、人生もそろそろ半世紀を迎えるところで死ぬまでにやっておきたいことをピックアップ。その一つに「フルートを習う」がありました。
中学の吹奏楽部で本当はフルートをやりたかったのですが、すでに満席で、テナーサックスをやることになり、正直がっかり😢当時はやる気のない悪い部員だったと思います😹
バロック・フルート(フラウト・トラヴェルソ)を知ったきっかけ
月2回のフルートレッスンをはじめてまだ間もない頃、先生が「今のモダンの楽器の前の楽器だよ」とトラヴェルソを吹いて見せてくれたのです。その音色に一瞬で心を奪われてしまいました。素朴な木製フルートの音色に、いつかはやりたい楽器になっていったのです。
バロック・フルート(フラウト・トラヴェルソ)を始めるきっかけ
トラヴェルソをやりたいと心に決めていたものの、フルートの方は、今一つ自分では成長できていない感じで、もうちょっと上手くなってからと思っていたら、レッスンをはじめて既に6年も経っていました。なぜ、なかなかトラヴェルソに着手できなかったかというと、運指が全く違うので、混乱しそうだな、難しそうだなと思ってしまっていたのです。
ある時、ベートーヴェンの伝記をたまたま読んでいました。
20代後半から耳が聞こえにくくなったベートーヴェンは二人の弟宛に手紙(遺書)を書きます。
「私の耳は治る見込みがない。私が死んでも私のことを忘れないでくれ。今、私を引き止めているのは「芸術」だ」
と書いたところで、
「ん?あれ?」
ベートーヴェンの心は変化していくのです。
「そうだ、俺にはまだ音楽を作る使命がある。それまでは死ねない!!負けるものか」
遺書を書くことによって自問自答しながら今までの自分と決別し、生きる力を取り戻したのです。
このエピソードにえらく感動しました!
私もようやくここで気づきました。
「ん?あれ?」
「フルートが上手い」ってどうなること?
「上手いの定義」ってなんだ?
だんだん自分の考え方に怒ってきた💢
勝手に「私にはまだ早い」と言っていたら、一生トラヴェルソをやらないまま終わってしまいそうだ!
ここでこの言葉が聞こえました。
「今でしょ。」←林修先生😭
モダンが中途半端だろうが、なんだろうが、とにかくはじめてみよう!
ということで、2023年1月から、先生にお願いして、トラヴェルソのレッスンに切り替えたのでした。
こうしてトラヴェルソと出会ってから6年、ようやく、はじめの一歩を踏み出しました。