バッハ エピソード19 ハレ志願→楽師長就任
ハレの中心にある聖マリア教会(聖母教会)でオルガニストを務めていたフリードリヒ・ツァハウが他界したため、バッハはオルガニストの職に応募しました。
ワイマールのオルガンは小ぶりだったため、自らも改造計画に関わった三段鍵盤と65のストップを擁する大オルガンは魅力的だったのでしょう。しかし、契約の段階で、基本給が現在よりも低かったため、就任を辞退します。
これを知った公爵は優秀なオルガニストを失うのを恐れ、1714年、昇給と新しいポスト「楽師長」すなわち宮廷楽団のコンサートマスターの地位を用意します。宮廷楽長と副楽長に次ぐ地位でバッハを引き留めるための方策でしたが、お給料は上司の宮廷楽長よりも高額な設定になっていました。
これにより、毎月1曲ずつカンタータを作曲することが義務付けられ、何曲もの偉大なカンタータがワイマール時代に生まれていきました。
※ちなみに、バッハの長男フリーデマンはこのハレの聖マリア教会で18年間オルガニストとして務めました。