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眠れぬ熱帯夜にやっていたこと~物語はこうして紡がれる

驚くほどに暑いですね(-_-;)
まだ6月だというのに、ベッドで悶々とする寝苦しい夜。

こんな時、頭の中にはいろんな妄想が浮かんできます。
昨夜ずっと脳裏を占めていたのは、今書き進めている物語の中のワンシーン。

主要キャラの中の二人の、その後を変える一夜があって、でも、そこがまだ不鮮明でモヤモヤしてる。
粗書きしたものはあるのだけど、それでは全然足りない。

この出来事は二人にとっていったい何を意味してる?
このことはその後のストーリーにどんな影響を及ぼす?
過去の出来事は、このことにどう関わっている?

この流れでこういうことが起きて……
この人とこの人は、こういう関わり合いがあって……
全体としては、この方向に進んでいって……

――と、まあ、いろんなことを考えるわけですよ。

これは、ほんとにフシギなことなんですが、
自分が生み出す物語なのに、考えた本人が十分に理解できていないシーンというのがあるんです。

シーンも人も、実はけっこう断片的に浮かび上がってきます。
ストーリーはそうしたたくさんのモチーフが複層的に積み重なり、絡み合って出来上がっていきます。
いえ、出来上がるというより、形を成す、織りなす、という感覚ですね。

物語とは一本の線で作られるものではありません。
線と線が組み合わさって面になり、面と面が組み合わさって立体になる。
さらにそこに時間軸が絡み合う。
まさに宇宙の縮図的なモノ。

一つ一つの断片をじっくりと眺めて、キャラたちになり切って、思いを感じて、何度も何度も脳裏で探索する。
そうするうちに、不意に、時が満ちたかのように、通底する流れのようなものが鮮明に見えてくる瞬間が訪れます。

それがつかめたら、あとは言葉にして書き綴るだけです。
(これもまた根気のいる地道な作業なんですけどね)

2年前から書き続けている長編ファンタジー『ランティア伝説』は
すでに12巻まで書きあがり、あと2巻で第2部が終わります。

https://www.amazon.co.jp/dp/B09XKQBWNQ

この秋には最後の第3部に入る予定ですが……

その第3部に、まだまだ解き明かさなくてはいけない部分がいろいろとあって、で、夜な夜な夢うつつの中で探索し続けているところ。

第3部のファイルには、書きなぐったメモが増えて来ました。
これを粗書きされたものにしっかりと織り込んでいきます。

そうやって一目一目縫い綴ることを続けた先に、巨大なタペストリーのような物語世界が、目に見えるものとして織り上がっていくのですね。




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