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#71 ザック・ブライアン『ザック・ブライアン』

服部さんへ(そしてここを訪れてくれたディズニー音楽好きの方へ)

 サントラ『ウィッシュ』のご紹介、ありがとうございます。告白すると、僕はディズニー・シーもランドも大好きなんです。食わず嫌い状態でしたが、半ば強引に連れられて行ったのがきっかけで、まさに目からウロコ。最初なんか、感動して泣いたのであります。
 ただ、ミュージカルというものが、全然ダメでして。あの急に歌い出すところが、どうにもこうにも苦手なんです。でも確かに、音楽はいいですね。『ウィッシュ』もそう。「ようこそ! ロサス王国へ」なんか、キャッチーなギター・ポップで爽快だし楽しいし、「かけがえのない願い」がエンドロールに流れたら、僕でも最後まで聴いてから帰ると思います。
 しかもこのサントラ、楽曲が日本語版と英語版で収録されているので、聴き得、お買い得ですね。個人的には、曲中にちょいちょい入ってくるセリフのやり取りが、なければよいのですが(笑)。
 さて、今回の新作レコメンドは、ザック・ブライアンです。全米チャート1位だから、ではございませぬ。

ザック・ブライアン『ザック・ブライアン』

 ディズニーではないが、まさか自分が、ずっと距離感があったカントリーにハマるとは思わなかった。厳密なジャンル的に言うならオルタナ・カントリーということになるのだろうけど、僕はザック・ブライアンを完全にオルタナティヴ・ロックとして愛聴している。
 そもそもこの手のカントリーに惹かれたのは、ヒップホップの影響も感じさせるモーガン・ウォーレンの「Last Night」からだった。なんていい曲!

 で、ザック・ブライアンも同様に、聴くほどに心に沁みるメロディとヴォーカルが際立っているのだが、よりヤサグレ感みたいなものが強いところに、ぐっと来てしまった次第。ホーンやフィドルをフィーチャーしたサウンドも◎。まさに捨て曲なしの名曲揃いの今作から、アッパーな曲とバラードを1曲ずつご紹介したい。この2曲だけでも、魅力を十二分にわかってもらえると思う。MVが素っ気ないところも、僕は好きだ。

 ケイシー・マスグレイヴスとのデュエットも、聴きもの。これはもう、ライヴで酒を飲みながら、堪能するしかないでしょう。来日したら、ぜひ足を運びたい。昨今のチケット代だけは納得できないけどね。最後は、ライターが人様の書いたものをパクるいうタブーを犯して、「Hey Driver」の別のMVに寄せられていたコメントで締めたい。
 So much soul in all his music! This is what true music is about! Moved!!
彼の音楽には魂がある! これが本物の音楽というものだ! 感動した!!

                              鈴木宏和


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