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藤井風の言霊「助常傷無」

「HELP EVER HURT NEVER」 常に助け決して傷つけない。
藤井風の原点・出発点ともいえる言葉。

ファーストアルバムのタイトルであり、
所属するレーベル「HEHN RECORDS」の語源でもある。

ファンの間では「助常傷無」という呼び方でもお馴染みだ。
グッズなどにもそのワードが可愛らしくあしらわれていたりして、
藤井風のシンボリックワードとしても愛されているみたい。

元々はインドの聖人サイババの言葉、とのことだが、
おとんさまの教えによって、この言葉は彼の奥深くにまで浸透したのかもしれない。

「HEHN」の精神は彼の歌や発言、ふるまいに漂っているようだ。

この言葉のように生きられたらいいなぁ、と素直に思う。

簡単じゃないかもしれない。
けれど、そうすることはそんなに難しくないかもよ。

決して重苦しくなく、あくまで軽く、優しく、藤井風の歌は語りかけてくれるようだ。

ところで言葉は人を助けることができれば、人を傷つけることもできるのだった。

言葉は人を生かすことができる。そして、時に命を奪うことさえも・・・。

言葉の力を侮ってはいけない。
けれど、あまりに言葉が身近で、そして当たり前にあるから、ついそのことを忘れてしまったりして・・・。

SNSの時代、人は己をさらすことなく、手軽に世に向けて言葉を発することができる。

手のひらから放たれる言葉は瞬時に世界へ。
そのツールは人を救うこともあれば、時に取り返しのつかない傷を負わせてしまうこともある。

匿名の安全地帯から、実名と顔をさらして活動している人々に向けて発せられる無自覚、無責任な言葉。

己の意にそわないことあれば、途端に攻撃的、暴力的に発せられる言葉。

脊髄反射的な熟考を欠いた言葉。

それは言葉とも言い難い、もはやヒステリックな囀りのようにも聞こえる。

発する言葉=自分

自分が言葉を使っているような気になってしまう。
けれど、結局、言葉が自分を自分たらしめているのだよなぁ、
そんなふうにも思う。

常に助け、決して傷つけない、そんな言葉どおりの人間になりたいなぁ、と思う。

言葉には魂が宿っているから。                                言霊の力を信じたい。


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