2章第21話 不幸一転
気を失ってから1時間。
アンズリーナはようやく目を覚ましたようです。
「……うーん」
「気を失ってしまってましたね……どこまで話したかしら……」
力なく体を起こし、うなだれるアンズリーナ。
心配そうに見守っていたポルチーノくんとムッシュを見て、それから、ふたりの奥でまだ覚醒状態のジュニアに目を向けました。
「そう、わたしは王国から何とか逃げのび、母とともにここまで流れてきましたが、結局すぐに見つかってしまい、再び逃げ出し……それからはあなた方がご覧になった通り――」
「とうとう出会ってしまったのです……救世主様に♡♡♡」
「……」
(え、そっち?)という顔のポルチーノくんたちを意にも介さず、ハートを振りまきながら覚醒ジュニアにすりよるアンズリーナちゃん。これはこれで神経が太い。
しかしそのとき、ジュニアの様子に異変が起きたのです。
ドクン……!
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