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心地よい指針
上でも下でも、感情が大きく振れているときにアウトプットされるものは、何かしらの付加価値があると思っている。
僕には、手書きで殴り書きするためのノートがある。このNoteのようにコンスタントに書き溜めているものではなく、感情のメトロノームが著しく振れたときに開くものだ(大概の場合下に振れていることが多い)。たまにその軌跡を振り返りながら、あの時はこんなことがあったなぁと短いタイムスリップをする日もある。
そんなノートも、現在3冊目を迎えた。もはや罫線に従って書くことさえ癪なときに相対することが多いため、今回からA4の白紙リングノートにした。1ページ目を開いたのは、ちょうど休職が始まった時だった。過労と、下手くそなセルフマネジメントによって脳と心がヒューズしてしまった僕は、この1ページにすがるようにボールペンをとり、以下のことを書きつらねた(以下、ノートに記載のまま)。
〇(毎日ではなくても)やれば心地よくなること
【衣】
・洗濯物をためすぎない
【食】
・自分で作ったものを食べる
・コンビニのご飯を食べない
・お酒を楽しむ
【住】
・週に1回の掃除
・水回りをきれいに保つ
・資源ごみをためない
【その他】
・筋トレ / ランニングをする
・お湯につかる
・情報を浴びすぎない
・ぼーっとする
・昼寝する
・文章を書く
・文章表現に触れる
・言語を学ぶ
・初めての場所に行く
・お金の出入りを把握する
僕には、社会人生活を含む7年間の一人暮らしを通じて、最大公約数的に生まれた理想の暮らし方があった。これらは、そんなコツたちをできる限り選抜して、自分が追い込まれない範囲で列挙した「行動指針」だ。すべての指針に、ストーリーがある。かつてそうではなかった自身の心身が堕ち、教訓として学んだ過去がある。今でも、一日の予定を立てる時や、明らかにメンタルが落ち込んだ時にこのページを自然と開く。
結局、僕のような人間は飽きるほどに失敗しないと学ばない人間なのである。ただ、その過程を経て濾過されてきた一滴がもつ価値を、僕はこの上なく純粋に理解している。
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