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教育資金でハマりやすい落とし穴について

昨日のnoteで「人生で必要な3大支出」として「住宅資金」「教育資金」「老後資金」があるという話をしました。昨日はこのうち、住宅と老後の資金の常識が20〜30年前と比べて変わってきているという話をしました。

今日の話題は、昨日は意図的にあまり取り上げなかった残る「教育資金」についてです。実は「教育資金」も常識がかなり変わってきているのです。ご自宅など不動産を購入されている人の多くはキャッシュフロー表というものを購入時にファイナンシャルプランナーと一緒に作成したこともあるかと思います。キャッシュフロー表は将来に向けて家庭で必要なお金が足りなくならないように計画的に進められる素晴らしい仕組みです。まだ作ったことない人は早めに作ると良いのですが、ただ作れば作ればよいというものでもありません。

なぜなら3大支出の常識が変わっているからです。今までの常識に従って作ってしまうと後々資金に困ることもこともあるからです。「教育資金」は3大支出の中で困ることになる原因を作ることが多くある支出だからです。

皆さんは社会人になるまで通った学校は、公立校でしたか?私立校でしたか?高校まで公立だったという人が多くいると思います。

しかし、今は都心部を中心に中学校受験をする家庭が増えてきています。東京都教育委員会「令和2年度公立学校統計調査報告書」の調べで「東京23区の進学率は23.34%」と結果が出ています。約4人に1人が私立中学に進学しています。「受験のみして実際に進学をしなかった子」も含めるとこの数字よりさらに多くいるわけです。地域によってはクラスの80%が中学校受験をするという話まであります。

そうなってくると親の意志で「うちの子は高校まで公立で」という常識が通用しない可能性もあります。子どもは学校で多くの時間を過ごします、当然先生や友達の影響も大きく受けます。友達の多くが中学校受験をするとなるとやはり興味は向きます。ある日、自分の子供から「中学校受験をしたい」と言われた時に希望通り行かせたいというのが親心です。しかしながら、中学校受験はお金が掛かりますので、その点をお子さんがまだ小さい時期から計画に入れて備えておくことが重要になります。

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中学校受験で有名な日能研の費用を調べてみました。
週に12コマのコースに通うとなると「42,768円/月」です。後期も同様にお金は掛かりますので、約50万円が掛かります。これ以外に入会金、模試代、教材費などで20万円弱、それ以外に夏期、冬期などの講習費用が掛かります。そう考えると6年生1年間だけでも100万円以上必要になります。中学受験は4年生から3年間通うので、中学に無事に入学できたとしてもそれまでに200〜300万円は最低でも必要になってきます。「高校まで公立校」で計画しているとこの分がまず足りなくなってしまいます。

仮に高校まで公立校に進学をしたとしても、例えば、有名大学に入学するために1年間予備校に通う、いわゆる浪人生をするとなってもお金は掛かります。

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1年間代々木ゼミナールの国公立文系のコースに通うと通年の費用だけで755,000円必要で、夏期、冬期、直前期の講習も含めると100万円は大きく超えます。このように塾代はとてもとても高いです。さらに言えば、中学受験で成功して希望の中高一貫校に通う場合でも再び大学受験をすることになりますので、先ほどの中学校受験が対策費と大学受験の対策費がダブルに掛かる可能性はとても多くあることです。そのこともしっかりと踏まえたマネープラン設計であるべきだと私は思います。

学費は踏まえていてもこのように塾代を考慮していないマネープラン設計をしたキャッシュフロー表を作らなかった為に老後資金に大きく影響が出た家庭も実際に多くあります。そのようなことにならない為にしっかりと貯めることをお勧めします。もちろん使わった場合でも老後資金に回せば良いので無駄にはなりません。

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