「今、家は買わない方が良いのですか?」というのは本当なのか?
今週、日経新聞でこのような新築マンションの売れ行きが悪く販売戸数が減っているというニュースが出ました。ちょうどこの日、定期的にお金をコンサルティングをさせて頂いている方と面談の日でした。その方は、家族のライフスタイルに合わせて、将来的に家の購入も視野にいれて、マネープランを設計しています。これだけ売れ行きが悪くなっているニュースも出ていますし、「今、家は買わない方が良いのですか?」というご相談を頂きました。
実はこのようなご相談は、コロナ禍になる数年前から多くありました。
その時は2020年の東京オリンピックが終わったら、「経済の勢いが若干衰退して、それに合わせて物件(家・マンション)の相場も安くなる」というような内容です。テレビや雑誌などで当時、そのような話を見られた方も多くいるかと思います。私がコンサルティングをしているお客様の中にも実際に東京オリンピック後まで家を買わずに待っている方もいました。
ご存知のように東京オリンピックはこのコロナ禍で延期されていますが、その中で今回このようなニュースも出てきて、「やはり今、買わない方が良いですか?」と聞くわけです。
もちろん皆さん「相場的に安くなった買い時を狙いたい」事は当然あると思います。安く買えるのならそれが理想なので当然の流れかと思います。
しかしながら、家を買う時に重要なことがあります。それはたびたび私がお話していることですが、「家を買う」と言っても数千万円する家を現金で一括購入することはまずありません。住宅ローンを使って購入します。よって、実際には「家を買う」ことは、「住宅ローンを買う」ということです。
そして、住宅ローンには利子が掛かります。この利子、いつでも一定額ではありません。借りる時期によって金利が違います。
今は超低金利の時代です。固定金利でも1%台前半から借りることができます。今から10年ちょっと前は3%を超えていました。この金利差は住宅ローンの総支払額から見た時にとても大きい差があります。つまり、仮にコロナ禍やオリンピック後による価格差が生じても、それ以上に総支払額を減らせられるチャンスになるかもしれません。しかも、オリンピック後の下落に関しても確実性の話ではなく、需給バランスから見た予想に過ぎません。よって、今、購入することは住宅ローンの金利から考えても悪いタイミングではありません。
また、こうして相場の下落を待っている間にも住宅に関するコストは発生しています。そう、家賃です。いずれ住宅を買う予定でいるのなら、毎月家賃を支払っている分を早く住宅を購入して住宅ローンの返済に充てた方が将来的に大きくお金を残すことができます。
今は住宅ローンが超低金利で総支払額が少なく済ませられることと、下落を待つ間の家賃の支払いを考えると欲しい物件に出会えたら「今、家は買った方が良い」と考えて良いと思います。
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