評価によって失われるもの ーアガンベン『幼児期と歴史』
私は自分の持つ優位性を明らかにしたいがために評価を求める。
たくさん仕事をこなせる、顧客満足度を挙げる、売上をあげるなど、わかりやすい指標をもっているバイトをたくさんしてきたからだと思う。
一方で、評価によって失うものの大きさから、評価には疑念を呈している。評価指標を目指すことにより、それ以外の可能性が失われる場合もあるからだ。評価する側としては、この子めちゃめちゃ人同士の調整力あるやん!と思っても、評価できないし、評価によって伸ばせない。評価をする側の評価についても、よし、このことはみんなに伝わったな、よしよしとは思うけど、授業がそのことに集中してしまって多様性を失う。
アガンベンさんにご指摘いただこう。
「ひとたび計算可能で確実なものとなってしまったら、そのときにはその経験はただちに権威を失ってしまう」
『幼児期と歴史』