博物館のお客さまとは?

お客さまを喜ばせる話のつづき。

博物館にとってのお客さまって誰だろうか?
直接博物館にくる来館者だけ?

保存や修復をしている人のお客さまには未来の来館者も含まれているかもしれない。

鳥取県の水木しげる記念館のまわりはこの10年で様変わりした。妖怪のお土産がたくさん増えた。これも周辺にすんでいるお客さまを喜ばせているかもしれない。(逆に、迷惑だと思っている人もいて、これも博物館のお客さま(納税者)かも知れない)

お客さまのなかには博物館が自分で稼いでくれたらいいと思っていらっしゃる方もある。福祉や学校教育などにまわして欲しいと思う人もあるかも知れない。

いやいや社会教育施設が稼ぐことを目的にしてしまうと、負の遺産や公害などお客さまが目を背けたくなるテーマを避ける傾向になるんじゃないかと考える人もあるかもしれない。

どちらも正義だ。
どちらもお客さまの喜ぶことを考えている。

動水族館、美術館、博物館、小規模、大規模、私立のすべてにかなう正義なんかあるわけはない。

でも、自分のところの正義なら考えられない?
どんなお客さまがくるの?
きていないお客さまはどんな人?
稼ぐ方法はある?ない?
有料?無料?
扱いにくいテーマはきちんと公金が使われるような仕組みはある?

そのうえで、稼げない施設にはきちんと予算措置が必要だと思う。これを考えるのが国の責任、と博物館法に書いてある。


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