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「梁山泊の歌」新・水滸伝

劇中歌で思い出すのはスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」のTETOTEです。

猿之助さんが漫画ONEPIECEを歌舞伎として創作することになり、ゆずの北川悠仁さんが主題歌を引き受けてくれました。猿之助さんが創作の方向性に迷った時にこの曲を初めて聞き、目指す道が見つかったと言っていたのを覚えています。

猿之助さんは歌の力、音楽の力を信じています。TETOTEは上演をするうちにお客も歌うようになり、スタンディングして猿之助さんと一緒に歌うまで進化しました。これは誰もが想定外だったと思います。

猿之助さんはマイクをつけて歌っていたわけではありません。アーティストの声入りの曲がかかっていたので、それに合わせて宙乗りしながら口ずさんでいた感じ。猿之助さんと一緒に歌いたくて劇場に行ったと言っても過言ではありません。

今月の「新・水滸伝」で当時の光景が心に甦ってきたのです。一緒に歌って涙し、心を一つにした日々。私にとって歌舞伎でリズムある歌はワンピースが初なのですが、澤瀉屋は以前から歌舞伎公演の劇中で歌っています(笑)三代目の発想は、横内謙介さんいわく「今後伝統になる予定芸」だそう。

歌が伝統になっていくのかわかりませんが、新・水滸伝の「梁山泊の歌」は聞けば聞くほど心が熱くなります。

今晩はそのシーンのお話です。

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