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「新・三国志」ふたたび 2

今日から仁左衛門さんが休演だそう。大事ないことを祈ります。役者さんは命がけで舞台にいらっしゃいます。

昨年1月の吉右衛門さんが舞台で支えられていた姿が甦ります。それでも芝居を続けるのが役者さんなのだと、その時に役者魂を見せていただきました。あの姿を見たら私なら止めることはできません。舞台に立つ姿を信じることしかできない。役者さん方も信じてほしいのです。いつまでも、どんなお役でもファンは待っていることを。


昨日の余韻に浸っています。
三代猿之助四十八撰の内「新・三国志」関羽篇として上演し、スーパー歌舞伎の冠を外した今回の公演。古典の定義はよくわからないけど、四代目のセカンドを観てきた私にとっては、新しい感じというより懐かしく、古典を観ている印象です。そして、これらがセカンドのベースになっているのだと体感できた喜びでいっぱいです。

2000年の再演時の筋書を読むと、ストーリーは三幕構成です。一幕目の終わり辺りに関羽、劉備、張飛が義兄弟の契りを結ぶ’桃園の誓い’の場面が出てきます。

今回は本編がそこからスタートします。なので一幕をほぼバッサリしているのかと想像します。その代わりに、中車さんの狂言回し的なもう一役が、その時の中国の情勢を語る前説が入っています。

初日は、もう一役あるとは思わず香川照之ネタが出てくるまで気づかないというミステイク(笑)膨大なセリフ量で講談師ばりに軽快に語る中車さんは圧巻です。

で、その後、このお芝居のおそらく唯一の早替り。スッポンからはけるとすぐに本舞台から猿之助さん笑也さんとともにセリ上がってくるからすごい!おー!となりました。

そして、上演していない一幕の内容はその後でわりとセリフでカバーしているので、ストーリーがわかりやすく、モヤモヤはありませんでした。何で二人が劉備に心動かされたのか、とか。

二回目に観た時、軍師たちが面白いなぁとワクワクしました。
劉備には諸葛孔明、孫権には陸遜、そして曹操には司馬懿。

三国志に疎い私には、ほぼ初めましての皆様です(笑)諸葛孔明くらいでしょうか、知っているのは。。。

三人三様に主君に意見し、政治や戦いを左右している様子が、初日より面白くなっていきました。

諸葛孔明は青虎さん。劉備の夢見る力を信じて側にいることを決意します。聡明で冷静で。。青虎さんの澄んだお声のせいもあるかと思うのですが、登場すると空気が清らかになる感じがします。劉備に出会って光が見えたのが伝わります。

陸遜は猿弥さん。めちゃめちゃ抑えた演技で安定感抜群です。柔らかい雰囲気の中に、若い孫権を守っている鋭いオーラを感じます。張飛の中車さんとのやり取りがお茶目で楽しい。以前は門之助さんがなさっていたよう。

司馬懿は笑三郎さん。このお役はもともとの関羽篇にはなかったようで、当時の筋書には’程昱’という孔明の友人である軍師が登場しています。当時の段治郎さんが演じています。

今回は司馬懿が曹操の傍らにいます。笑三郎さんが激しい気性の立役とは驚きでした。NARUTOの大蛇丸を彷彿とさせる怖さ。冷酷で口調も強いけど、命乞いも平気でできる。曹操と司馬懿の関係ってどうなのでしょうか。曹操からはわからないけど、司馬懿は慕っている感じがしたけどな。

三人のキャラが面白いし、主君との関係性も面白いのです。

この先の三人のストーリーはどうなるのだろうか。三国志がちょっぴり知りたくなってきた(笑)今なら役者さんのお顔を浮かべて物語が頭に入ってきそうです。

そういえば、書いていて思いましたが、早替りは中車さんの1回だけということでしょうか。早替りというか。。着替えがものすごい早いなと思う場面はあるのに、気にならないのは私が麻痺してますか?(笑)

いろいろ妄想するとキリがありません。明日(もう今日ですが)は休演日。私もお休み。ゆっくり資料などに浸りましょう。

演目にちなんだお土産の重慶飯店の月餅が美味しくてリピート決定です。

aya




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