<2010年 アメブロ編序幕⑦>
2010年4月は第四期の歌舞伎座が閉場した月でした。その大千穐楽に行けたのも良い思い出です。歌舞伎座さよなら公演に亀治郎さんの出演はなく少し寂しい気分でした。そんな中、夏の「亀治郎の会」で初めて四の切を演じる発表があり心躍りました。
3月24日 逃走中とドキュメントの亀治郎さん
20時~NHK BS-hiで放映された「伝統芸能の若き獅子たち~市川亀治郎 異端(カブキ)を継ぐもの」昨年秋の新橋演舞場公演から今月の京都南座公演までを追っていました。
また、フジテレビで放映された「逃走中」に亀治郎さんと愛之助さんがご出演。こちらはバラエティでハンターから走って逃げ延びることができたら賞金をもらえます。
「逃走中」の亀治郎さんは全然走っていなかった~(笑)じっと隠れて時間を稼ぎ、賞金をもっていってしまいました。
逆にNHK BS-hiの亀治郎さんはめちゃめちゃ走っていました!走っている姿は「早替り」をいかに短時間でできるかの挑戦。舞台裏や奈落、通路を走る走る。そして鏡の前に着くと息も乱さず化粧に入ります!想像以上の壮絶な世界です。男性から女性になるのに走る時間も含めて5分です。お客様を待たせたくないと思う心意気は凄い。
昨年秋から伯父・三代目猿之助さんの歌舞伎を演じ続けていて、ドキュメントの軸も「家の芸すること」だったように思いました。猿之助さんにピッタリくっついて指示を仰ぐ姿や、体調がすぐれず猿之助さんが来られない一報を聴いた時の寂しげで不安気な亀治郎さんは新鮮でした。
澤瀉屋は、会社組織で言えば企画開発部。「家の芸を継ぐ」のではなく、自分がすればそれだけで澤瀉屋になる、と。
私は歌舞伎初心者で、広く浅くの知識しか持っていませんが、観劇して楽しいと思い、感動する舞台が素直に好きです。亀治郎さんは常にワクワクさせてくれます。
今回のドキュメントは、お芝居を作る過程をたくさん見ることができました。音楽、照明、道具、衣装、カツラ。。演出面でもホント興味深かった!これから歌舞伎を観る目もまた変わりそうです。
そして、多くを語らない三代目猿之助さんを囲んで若手の方々が意見をしあっている光景は歌舞伎ならではで、羨ましくもありました。。歌舞伎を作る方々にまたまたパワーをいただきました。
4月28日 夢の歌舞伎座大千穐楽!
第四期 歌舞伎座の興行ラスト!千穐楽の第二部へ行ってきました!「さよなら」をしに行ったけど、いざ歌舞伎座内に入るとそうではなく、「ありがとう」という気持ちになりました。今までのことが蘇ってきます。
歌舞伎座の空気が心地よくて、友人も言っていましたが、歌舞伎座が生きて呼吸をしているようでした。男女問わずお着物の方が多く、華やか!歌舞伎が本当に好き!というオーラが皆様から漂ってます。
三階5列目でしたが、皆さん、寝ない!話さない!動かない!前のめりにならない!これには感動しちゃいました。やっぱり今日の歌舞伎ファンは違う!!そして、最初から拍手の大きいこと大きいこと!涙出そうでした。
大向こうもこれでもかというくらいかかってます!後ろ3列くらい全員が大向こうさんじゃないかと思うくらい圧倒!言葉が降ってくる!
お客さん全員が瞬きしていないのではないかと思うくらい集中し、笑い、泣き、喜び、拍手をして、舞台に気持ちをぶつけている一体感に感動です。役者さん方は、そんな気持ちを受け止めてくださったのか、台詞の間もいつもよりたっぷりで、お客さんとの「気」のキャッチボールを楽しんでいるようでした。歌舞伎ってやっぱり凄い!あらためて思います。
歌舞伎座の建物をはじめ、空間にあるもの全部に生命を感じるのです。役者さん、音楽、照明、装置、道具、衣装、附けや舞台転換の音にいたるまで。その生命を感じるから、お客さんはみんな笑顔なのだと思う。幕が降りた時、友人が「ありがとうございました」とつぶやきました。
見終わって、意外なことに何だか清々しさを感じました。外へ出た時には「ポンッ」と歌舞伎座が背中を押してくれたような。。そして、友人と歌舞伎座を見上げ、やっぱり生きてるよね!と。歌舞伎座とのご縁に感謝です!いろんなご縁にも恵まれました。ありがとうございます!
しばし余韻に浸ります。
5月6日 亀治郎さん女優への道!?
新橋演舞場が盛り上がっていますね~皆様のレポでかなり楽しませていただいています!歌舞伎座のスタッフの方々が演舞場に集結!そして大向こうさんも大移動!新たな歌舞伎のスタートが熱く始まったという空気がバシバシ伝わってきます。私のテンションもアップです。来週の演舞場がますます楽しみになってきました。
そしてもう一つ私が興奮したのは、亀治郎さんのHPで。。
2010年10月上演の蜷川幸雄演出の彩の国シェイクスピア・シリーズ第23弾「じゃじゃ馬馴らし」亀治郎が主演のキャタリーナ役で女優に挑戦!
え~!
女優ですよ!女優!歌舞伎じゃないのですよ。またしてもワクワクさせてくれます、この方。蜷川氏と対談もされた仲なので、いつか歌舞伎ではない蜷川作品に出演されるだろうなあと思ってはいました。シェイクスピアで女優とは思ってもみませんでした。
共演は、筧利夫さん、山本裕典さん他とあります。キャタリーナ役は大地真央さんがしてませんでしたっけ。
亀治郎さんの面白ろキャラ炸裂しそう。。可愛くなるのかな。。メイクどうするのかな。。。ひたすら妄想中です秋が楽しみ!
2010年10月14日(木)~30日(土) 彩の国さいたま芸術劇場大ホール(北九州、大阪公演あり)です。
亀治郎さんを次に拝見するのは、7月の浅草公会堂「伝統芸能の今」。三響會の方々とコラボするチャリティ公演です。
先月歌舞伎座で籐十郎さんが踊られた「藤娘」を亀治郎さんが踊られます。昨年9月の公演がものすごく楽しかったので期待大です!夏の歌舞伎も目が離せません。
新しい歌舞伎座ができるまでの3年間、それぞれの工夫で盛り上げようとい気合いが伝わってきます。これからの歌舞伎に何だかドキドキします!
5月19日 「亀治郎の会」に燃える
今年も来ました8月に行われる「亀治郎の会」のお知らせが!何度も書いてきましたが、一昨年のこの会を観て以来、ほぼ毎月歌舞伎を観に行く人生を送っています。
「亀治郎の会」とは、市川亀治郎さんが、企画・運営・演出を手がける自主公演です。平成14年に京都春秋座で旗揚げして今年で8回目。平成17年から東京へ進出し、今年は京都と東京二カ所で公演!いつも亀治郎さんの哲学にはワクワクさせられそのヒラメキにはドキドキさせられます!
どうやら日程的に今年は行ける!!初めて歌舞伎を観てから2年が過ぎました。私の心はどう感じるのでしょう。
亀治郎さんの今年からのテーマは「伯父・三代目猿之助の創造した歌舞伎演目の継承」だそう。私はもっと亀治郎さんが演じる猿之助さんの演目を観てみたいと思っていました。
テーマのとおり、亀治郎さんは年始から澤瀉屋の芸にチャレンジしていますが、今年に入り東京の公演は1月だけだったので8月がどんなに嬉しいか。
東京公演の演目は国立大劇場にて澤瀉屋のお家芸「四の切」!四段目の切り場(最後の場)なのでそう言われる場面です。亀治郎さんが「宙乗り」で狐六方をします。静御前に芝雀さん(現 雀右衛門)、染五郎(現 幸四郎)さんが義経役で特別出演です!
そしてもう一つは「上州土産百両首」これは、勝新太郎さん藤山寛美さんが上演された舞台を三代目猿之助さんが観て影響され歌舞伎座で上演された演目です。
今回、亀治郎さんと現代演劇界の福士誠治さんがコンビです。福士さんは「のだめ~」などに出演されている若手俳優。さらにベテラン俳優・渡辺哲さんもご出演。
亀治郎さんの演出で、歌舞伎界以外の方との共演がどうなるか。。楽しみです。吉弥さんや亀鶴さんもご出演です。
京都公演では「義経~」のかわりに、長唄舞踊「魚樵問答」舞踊界から尾上青楓さんを招き、日本画家・千住博さんの絵画を背景にお二人で踊られるそうです!
もう一つは東京と同じく「上州土産百両首」。公演がある京都春秋座は京都造形大学内にあり、今年は強い大学側の要望があり実現したそうです。ちなみに、三代目猿之助さんがこの大学の教授で春秋座の設計を指導されたようです。亀治郎さんのHPに詳細が載ってますので是非どうぞ。
もう夏だな~とワクワクしてきました!
aya