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猿之助と愉快な仲間たち

2年前の12月19日、篠原演芸場で「猿之助と愉快な仲間たち 年忘れリサイタル」が行われました。

コロナ禍に立ち上がった猿之助さん主催のプロジェクト「猿之助と愉快な仲間たち」は、舞台に立つ機会がなくなった役者さんのために始まりました。

澤瀉屋のお弟子さんだけでなく、歌舞伎界を問わず、スーパー歌舞伎Ⅱで共演した猿之助さんの仲間たちが集まったのが発端です。

2022年2月のPARCO劇場の第一回東京公演は朗読劇でした。

猿之助さんは普段から老若男女から人で非ざる者まで演じ分けます。早替りもお家芸、最高で18役を演じわけたことがあります。なので声だけの演技も圧巻でした。

同年4月は第二回公演が六本木トリコロールシアターで上演。

大衆演劇一座の物語を描いた作品。猿之助さんは主役ではなく脇にまわり一座の座長役でした。

10月には2.5回公演が銀座の博品館劇場で行われました。4月が完売になるほど好評だったこともあり、大衆演劇一座の続編でした。

第三回公演は2023年3月神田明神ホールでした。この時は大千穐楽の岡崎まで追いかけました。ノートルダムドパリと澤瀉屋の金幣猿島郡が融合した物語。青虎さんが演出家デビューし新作に挑みました。


猿之助さんが大衆演劇を若い頃からリスペクトしている話は、インタビューなどで時々ご本人が話していました。

猿之助さんが創造したスーパー歌舞伎Ⅱには、大衆演劇界から嘉島典俊さん龍美麗さんが出演しています。

スーパー歌舞伎Ⅱの世界で大衆の役者さんを観たことはあるけど、ホームの大衆演劇専用の劇場でパフォーマンスを観たのは猿ゆかリサイタルが初めてでした。

リサイタルは2.5回公演と三回目の間の年末。篠原演芸場で一か月公演をしていた劇団の休演日を使って一日限定で行われました。


私は篠原演芸場も初めてでした。その時にゲスト出演したのが、龍美麗さん、二代目恋川純さん、三咲暁人さん、そして恋川純弥さんでした。

私は2列目に座っていたため圧倒されてしまいました。4人の座長さんたちのパフォーマンスのテクニック、目線の配り方、お客を引き込む吸引力。。。普段から猿之助さんを濃いと思っていたけど、気にならなくなるくらい4人が濃かった。

猿之助さんがお一人と相舞踊をした時、明らかに華をもたせていました。これは嫌味な感じではなく、猿之助さん流の楽しみ方というか、全く歌舞伎味を出さず、相手を真似てゆるゆる楽しんでいる感じでした。

そういう猿之助さんを観るのも好きです。
本当に楽しそうな笑顔で踊るんです。

でも見得はやはりキラッとしちゃう(笑)で、ラストの形をキメるところで歌舞伎味というか力を放出するのです。

この場面は、見ていた純弥さんが「オーラを出した」というようなことをインタビューで言っていました。私だけでなく、同じことを感じた人がいるのだと記事を読んで嬉しくなった覚えがあります。猿之助さんはオーラが自在です。


このリサイタルの後、大衆演劇を好きになった歌舞伎ファンの友人たちも多く、その方たちに連れて行ってもらう形で私も月に一回程度行くことになりました。

そして、猿之助さんの事件後。。。

大衆演劇に、純弥さんの舞台に救われて今日があります。

純弥さんは私の芝居熱を再燃させてくれました。

そのことはこのnoteでも書いてきました。

きっかけになった2年前の今日は私の人生が変わった日。

この日が無ければ私はどこにもいなかったかもしれません。

ありがとうございます。


そして、明日20日が初日の大衆演劇の公演に猿ゆか仲間がたくさん出演します!

新風プロジェクト「極」

東京都北区にある北とぴあで行われます。
一部は芝居、二部は舞踊。

龍美麗さん三咲暁人さん瀬川伸太郎さん穴井豪さん高橋諒さん、そして音楽のSADAさんなどなど。

猿ゆか仲間の友人たち、澤瀉屋ファンの友人、もちろん私も観に行きます。

年末に猿ゆか仲間にたくさん会えるのが嬉しい。
楽しみにしています。

完売した日もあるようですが、まだ大丈夫な日もあります。
北とぴあはホールなので入りやすいですよ、ぜひ。


小屋で見る大衆演劇も大好きです。
出会えてよかった。

2022年12月19日篠原演芸場


aya




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