「猿之助と愉快な仲間たち」第2.5回公演千穐楽 2
昨晩、深夜0時のビッグニュースに驚きました。2024年2月3月「鬼滅の刃」が歌舞伎化です。しかも澤瀉屋のスーパー歌舞伎Ⅱで。総合演出が猿之助さんです。もちろん出演もなさいます。いろんな気持ちが湧いてきます。それは今度、ここでお話したいと思います。
さて、昨日まで行われていた「猿之助と愉快な仲間たち」2.5回公演のこと。前回からの続きです。
二部構成は猿之助さんの案だそう。まさに大衆演劇風。猿之助さんが一部終わりの挨拶で言っていたけど、前回、話題になり楽しかったのが劇中の舞踊ショー。疫病禍、声出し禁止の中、手拍子でお客が参加できたことは楽しい思い出です。
それを今回は舞踊をまとめてショーアップ!しかも、本編で登場しなかった猿之助さんが、初日以外はゲストとして毎日違う曲で踊ってくれるという大サービス。さらに日替わりゲストも参加で盛沢山な内容です。
覚えている限りを残しておこうと思います。
全員出演のポップな総踊りからスタートし、穴井豪さんの本職のコンテンポラリーダンス。「深川マンボ」は青虎さん右田六さん喜介くん翔三さん三四助さん。博多座で猿之助さんの深川マンボを観ているから、曲が始まった時に’もしやっ!’と思ったけど違った(笑)
石橋正次さんが自身のヒット曲「夜明けの停車場」を歌ってくださり、それに合わせて翔乃亮くん笑猿くんカップルが妖艶に踊ります。大衆演劇でありそうな濃厚な踊り。すごかったのが、濃厚さがだんだんエスカレートして千穐楽にはチューしてた(笑)猿之助さんの踊りがあまりに濃いから触発されたのか。このカップルは恒例にしてほしい。
絶対に裏切らない段之さん。今回は昭和28年当時の曲「花王石鹸」バスタオル姿!お客が大喜び。振りも楽しいし曲も耳に残る。昭和シリーズとしてまだまだ見たいです。
また、郁治郎さん澤五郎さん大知くん立和名さんの「スーダラ節」千穐楽は郁治郎さんがコスプレしてた!私には何のキャラが不明です(笑)
そして、日替わりゲストコーナー!
初見の2日目夜は、尾上右近さんと團子くんでした。まずは團子くんが「独楽」を踊ってくれました。冒頭の独楽売りの声が聞こえると、私のまわりは「こま、こま」と呟き多数(笑)9月春秋座で初役で踊った独楽がまた観ること叶うとは。で、姿が見えてびっくり!大衆演劇の化粧に、衣装も派手、金髪に蛍光ピンクの紐飾り。ものすっごくイケメンでした。華があるのですよね。
興奮冷めやらぬ空気の中、猿之助さん右近さんの登場です。女性ヴォーカリストのバラードに乗せた心中物!二人とも白地のお衣装でした。以前、猿之助さんがインスタで梅沢武生さんとの思い出をポストした写真を思い出しました。
右近さんの女方、猿之助さんの立役ともに妖艶でエロい(笑)お顔も絶えず至近距離だし、触りまくりだし。チューしてた!右近さんの切ない表情、猿之助さんの流し目。濃い。ラストに心中するのですが、猿之助さんの刀さばきの見事なこと!かっこよくクルクルっと刃を首に持っていって自害。惚れ惚れしました。
三日目の夜は、笑三郎さんが飛び入り参加!サンリオ歌舞伎の曲でしょうか?歌舞伎をテーマにした明るくポップな曲に乗り、会場の空気を一変してしまった。お客は笑顔で手拍子。Happyな気分でした。
続いて隼人さんが登場!團子くんのイケメンで驚いていたら、それに大人の色気を乗せた元祖イケメンがやってきた。隼人さんの大衆演劇のお顔、金髪姿を観ることができて奇跡でした。「雨の五郎」を踊ってくださり、流し目とか、ウインクとか、この方もノリノリでした。
渋い曲きたなーと余韻も束の間、ロックな音楽が聞こえてきました。猿之助さんがSixTONESの「Dawn」で登場。28日から始まるドラマ「最初はパー」に出演する猿之助さんの相方、ジェシーさんの曲を持ってくるとはびっくり。私は曲を知らず後から知ったことですが(笑)黒のラメラメな着流しに、白い羽付きの羽織?ショール?。ガッと開いた胸元にはクロスのハードネックレス。ワイルド猿之助でやってきた。
セクシーな踊りだけでもお客が大盛り上がりだったのに、さらに指差し流し目がきた!中段あたりの両サイド、中央にそれぞれ。妖艶な笑顔で指差しが来た時、のけ反ったー!その方向の人はみんなが勘違いしたよね(笑)こんな幸せをくれちゃう。もう二度とお目にかかれないかもしれない。遊び心満載でセクシーな猿之助さんが大好きです。
と思ったら、この回は配信が決定しているそう!詳細は「猿之助と愉快な仲間たち」の公式Twitterをご覧ください。お家でのけ反ってください(笑)もう伝説ですから。
千穐楽も飛び入りがあり、嘉島典俊さんが参戦。私は一度、嘉島さんのリサイタルを観たことがあり、キレキレな踊りが大好きです。また観ることができるなんてLucky。顔を隠して登場し、フードをパッと外した瞬間の魅せ方の上手さよ。そこからは嘉島ワールド。ノンストップで踊りまくり。いやいやいや楽しかったです。
日替りゲストは浅野和之さんと團子くん。浅野さんの登場に大拍手!この方こそ、元祖猿之助の愉快な仲間。スーパー歌舞伎Ⅱ皆勤賞で歌舞伎座に出演も叶えました。
得意なパントマイムを披露。釣りに行ったらマグロが釣れて、それを寿司屋に持ち込んで食べる。。というネタ(笑)ものすごく笑ってしまった。安定のタイツ姿を観ることできて、いいことありそうです。
そして、オーラスの猿之助さんは團子くんと登場。「昭和かれすすき」で道行。團子くんが想像以上に妖艶な女方。可愛らしい、ではなく、しっとり色っぽい雰囲気でした。これは猿之助さんの立役が不動の色気で導いているのか。それにしても、いつお稽古していたのかと思うほど二人の息がぴったりでした。
毎回、違うことをしていた猿之助さんは、きっとエンドレスに違うことがやれる人。大衆演劇をリスペクトしている方なので力の入れようがハンパない。それに、楽しませたいというオーラもハンパない。大満足。幸せでした。
トリは下村青さんの「酔歌」喜介くん大知くん右田六さんなど、途中に踊りも入り圧巻でした。
カーテンコールには猿之助さんやゲストも登場。千穐楽は猿之助さんは衣装チェンジ。前回公演のゴールドキラキラスパンコールの着流しに、金髪ロン毛。眩しすぎます(笑)
スーパーバイザーとして猿之助さんからご挨拶がありました。スタンディングしたお客を、ジェスチャーで座らせたのが懐かしい。亀治郎の会とか、ワンピースとか、カーテンコールで話す前、指一本で静まらせたのを思い出してキュンとしました。
初演出をした青虎さん、主役の下川さんが挨拶。下川さんが言葉が詰まってしまった姿に泣けました。また、嘉島さんが九州まで大衆演劇仲間に衣装を借りに行ってくれたことや、右田六さんが毎日のように鬘を運んでいたことなど、仲間をねぎらうことを忘れないのが猿之助さんの素敵なところ。
衣装は派手ですが、猿之助さんはとても優しい雰囲気でした。疫病禍以前の数々のカーテンコールより、愛に溢れたオーラを感じて同じ空間にいることが幸せでした。芝居は一期一会。そこに集まることができた人々との二度とない瞬間。猿之助さんはその尊さを教えてくれた。幕切れ、あんなに満面の笑みで手を振るのを見たのはいつぶりだろう。
生で体感する芝居は明日を生きる力をくれる。楽しませようとしてくれる心意気に惚れる。猿之助さんはこれだからやめられない。私のライフワーク。
有難うございました。
最高に楽しかったです。
aya