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大衆演劇遠征 座長たちの共演

遠征旅をお話しています。

1日目は博多座で歌舞伎NEXT「朧の森に棲む鬼」を観てきました。偶然にも友人と同じ遠征日でした。感想をたくさん話して楽しかったです。

ゆっくりすると動きたくなくなってしまうので、その日の夜に大阪に移動。今回、初めてのホテルにしたら迷子になるという(笑)土地勘ないうえに夜の景色がどれも同じで迷宮入り。予定時間の倍かかってしまいました。

これから大阪も慣れていきたいです。歩いた分が記憶に残るといいけど。。

2日目は大阪の西成結劇場へ。

2月で開場一周年を迎えました。オーナーが元大衆演劇の常連さん。夢が形になった劇場です。

今月、一周年の記念公演が3回行われました。それぞれ出演者が違う公演。第二弾の13日に恋川純弥さんが出演することもあって遠征を決めました。

訪れるのは昨年6月以来です。その時にスタッフの方とお話をしました。そうしたら!なんと私のことを覚えていてくれました。とっても嬉しくて今回も劇場について楽しくお話をすることができ感激しました。

私は、劇場は人が育てると思うのです。スタッフはもちろん、役者、お客、全ての人。そして劇場は生命があり成長していくものだと信じています。

結劇場は私にとって「気」がいい。純弥さんのエネルギーとの融合はとても心地よかったです。

昼夜を観てきました。芝居+舞踊ショー。確認したら、この日は芝居以外は全て写真撮影OKで掲載もOK。出演者の大半が劇団の座長という神コラボ会です。

前列中央が劇場オーナー

私は純弥さん以外はほぼ初めましてでした。


昼の部は12:30からでした。歌舞伎は11:00開演が多いからすごくゆとりがある気分の朝です。夜は見えなかった景色を楽しもうと宿泊したホテル近辺を散策しました。

そして劇場へ。

6月に3日通っただけですが、何だか懐かしく心地よさを感じました。ただいま、という感じ。きっと私は相性がいいと思う。すでに全てが出来上がった劇場もいいけど、不備もあるけどいろんなことを模索して作り上げている雰囲気も好き。

客席にあまり傾斜がないのがデメリットですが「陰と陽」は必ずあること。陰がない劇場なんてないのです。舞台の使い方は役者次第だし、居心地はスタッフ次第、そしてお客のほんの少しの優しさで印象は変わってくると思います。


芝居は昼夜ともに「会津の小鉄~文治殺し」

1時間ちょっとでしょうか。初見ではない気がしたけど、とても分かりやすく短くまとまっていた感じ。ほぼ初めての私がとても楽しめました。

「会津の小鉄」は本名 上坂仙吉。京都の侠客。歌舞伎の真山青果作品「新門辰五郎」で勘九郎さんが演じていたのを覚えています。

今回のお芝居の内容を私が感じたままお話すると。。

侠客の文治(里美龍星座長)が3年ぶりに家に帰ると女房(黒潮優座長)に間男 竹蔵(小泉ダイヤ座長)ができていた。竹蔵は知り合いで、雰囲気からすると文治のほうが先輩。

文治は竹蔵を殺そうとしますが、「自分は会津の小鉄の子分」という言葉に殺すのをためらいます。しかしその隙に女房に刺されてしまう。

そこに文治の兄弟分、いろはの幸太郎(恋川純弥座長)がやってきてひとまず納めて重症を負った文治を送り出す。

その道中に文治は襲われてしまう。そこに弟分の金五郎(大和みずほ座長)が通り、それまでの経緯を話して文治は絶命します。

金五郎は敵を討つため会津の小鉄一家に乗り込みます。

小鉄(小泉たつみ座長)は金五郎に冷静に接しますが、実は、子分 竹蔵の不貞や文治を殺したことなどは幸太郎から聞いていました。

金五郎の縄が自らで切れるように仕掛けて殺されないようにして、小鉄は奥へ引っ込みます。そして、再び登場する両手には、竹蔵と文治の女房の首がありました。小鉄が二人の首を取ったのです。金五郎が感謝をして幕。


どのお役も個性があり面白かったです。それは座長さん方の存在感や経験値で「みんな主役か!?」みたいな上手さに感動したからかもしれません。

アドリブが長いのが苦手な私ですが、品がいい丁度いい塩梅の笑いどころがあって好きでした。それぞれが登場するたびに風が吹きました。雰囲気がガラッと変わるのです。

場面に一人加わるだけで話がスッキリ切り替わるようなテンポの変化で全く飽きませんでした。こちらの懐に入ってくるような親しみがある芝居が皆さん上手い!

ダイヤ座長と優座長の艶っぽい雰囲気や、絶命シーンの龍星座長とみずほ座長の気持ちが継がれる様子、たつみ座長のラスボス感!そして、場を治める温かさと信頼を感じる純弥さんの空気。

バランスよくて見応えがありました。昼夜で同じ芝居を観ると夜の進化がわかって面白い。私は昼夜替えより同一のほうが好きです。芝居を堪能できて大満足でした。


そして舞踊ショーも個性を楽しみました。

感動したのは、派手な技というか、小道具を使ったり演出したりする趣向は無く、人間力、役者力、芸の力で魅せてくれたこと。すごかったです。

写真が上手くないので、純弥さんの写真だけを掲載します。雰囲気が伝わると嬉しいです。

恋川純弥さん

昨年8月の誕生日公演以来に観たこのお衣装。とっても好きなので嬉しかったです。

私は長い部分があるお衣装フェチ(笑)長袴とか、着物の裾とか綺麗に見せてくれるとテンション上がります。純弥さんは最高でした。

キマる形が綺麗なのはお稽古の賜物だと思う。どの瞬間を切り取っても美しいです。これはずっと観てきた四代目猿之助さんがそう。私は自分の目を信じています。

オーナーの口上で開演してあっという間。
夜の部は名物の「たまり席」に座りました。純弥さんファンの方が勧めてくださり大興奮な時間を過ごしました。

アットホームな雰囲気が好きです。

純弥さんはまたきっと結劇場に帰ってくると思っています。その時はまた遠征したいです。

一周年おめでとうございます。

有難うございました。

次の日は神戸、新開地劇場へ。
導かれたと感じることがたくさんありました。
続きます。

aya



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