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子供は育てたように育つ

最近、子供が山の中に置き去りにされ、わずかな時間に行方不明になるという事件がありました。

無事、保護されて事なきを得ましたが、この両親、特に父親のしつけについて実にさまざまな人が好き勝手な意見を述べていましたので、私も好き勝手な意見を述べてみたいと思います(笑)


まずこの子は、子供や車に向かって石を投げていました。
そのことを注意した父親が、子供を山中に置き去りにしたようです。
この子は以前にも同じようなことで注意を受けていたようです。

このことから判断すると、この子は以前叱られた時に心から反省していなかったようです。

「もうやっちゃだめだよ」
  ↓
「わかった」

とか

「悪い事をしたんだから謝りなさい」
  ↓
「ごめんなさい」

ということだったのではないかと思います。

この叱り方は、人間の脳の構造に反しています。
評論家の先生は、脳の構造や心理学を無視して理想論ばかりおっしゃいますが、脳の構造や心理を無視したことは起きないのです。

要するに、この叱り方をすると、「わかった」とか「ごめんなさい」と言えば許してもらえるという条件反射をしているだけなのです。
親に促されてあやまったときは反省していないのです。


この子は7歳ですが、人間の脳で6歳くらいまでは三段論法は理解できません。
三段論法というのは、

「石が当たったらケガをするでしょう!」
  ↓
「ケガをさせてもいいの?」
  ↓
「じゃあ、やめなさい」

ということです。

これについても、テレビの番組で「幼児でも三段論法を理解できる」という評論家の先生がいてビックリしました。
心理学者や脳科学者が出来ないと言っていることに、何の根拠があってしゃべっているのでしょう。。


子供は悪いと思ったら、親がわざわざ促さなくても、自分から「ごめんなさい」と言います。
あるいは「ごめんなさい」と言うまでは許してはダメなのです。


そして6歳までは口で説明するよりは、「そんなことをしたらダメ!」と言って叩いた方が早いのです。
こんなことを言うと、「虐待だ!」と言って騒ぐ人たちがいるのでしょうが、「虐待」と「しつけ」は違います。
叩くと言っても痛みを与えるのではなく、(痛みがない叩き方ってあるのですが)意表をついて叩くことで子供に少なからずショックを与えるということです。
そうすると、子供は直感的に「これは、してはいけないんだ」と理解します。
そして、子供が自分から「ごめんなさい」と言ったら、それで終わり。
もう叱ってはいけません。


6歳までに叩いて叱り、6歳を過ぎたら話して叱るのです。
そうすると「話してわかる子」になります。


思春期に親に反発する子の御相談を受けた時に、「この子は小さい時に叩いて叱っていませんね?」と聞くと、ほぼ全員が「はい」と言われます。
「暴力はいけませんから」と判で押したようなことを言われます。
「話せばわかります」とも言われます。

・・・その結果、話してもわからない子になってしまいます。。


こういう子を話せばわかる子に変える方法はあるのですが、親が変わらないと無理です。


話を元に戻して。

この父親は、もうひとつ間違いを犯しました。
つまり石を投げた時すぐにではなく、時間がたって、場所を移して叱ったということです。
子供は、絶対に現行犯で叱らなければいけません。
言葉としては「いけない」ということはわかるのですが、「二度としてはいけない」ということが胸に刻まれないのです。


まあ、こういうことはプロだからわかることなのですが、この父親の姿勢は立派だと思います。
親として子供の将来に責任を感じているからこそやったことです。
少なくとも、この子と父親の間には絆があると思います。

大人にさまざまな人がいるように、子供もまたさまざまです。
みんなが同じ育て方でいいなんてことはありません。

そして、家庭は子供が最初に経験する社会です。
社会にはルールが必要です。
それは法律でもなんでもなく、「人に迷惑をかけてはいけない」そして「人の嫌がることをしていけない」ということです。
それを教えていないから、いじめという問題が起きるのです。


子供は育てたように育つ


この言葉は深いのですよ。

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