【詩】折り紙



折り目をつける

生きているうちはどこかで

ひとも

はなも

そらも

どこかに折り目をつけている



天気雨に打たれている

あじさいをきみは見たか

はなが粛々と

色を変えゆくことを受け止めて

雨に打たれているのを



たえまないそらを

きみは見たか

折りたたまれて裏がえし

千代紙のように

ひるやよるを

くるりくり返しているのを



いづれきみは見るのだろう

鶴を折るような丁寧さで

ひとも

はなも

そらも

どこかに折り目をつけている

その指先のかなしい白を

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