20240905
私の20代前半を支えてくれたバンドがいる。
それは1組だけではないが、Yogee New Wavesは、その中に確実に入るバンドだ。
今日は恵比寿LIQUIDROOMで、Yogee New Waves(以下ヨギー)らが所属する事務所・BAYONの10周年を記念したライブが行われた。
出演者は、ヨギーの他にnever young beachとmaya ongaku、D.A.N.(DJ)という顔ぶれ。
ヨギーはドラマーが昨年脱退してから事実上の活動休止だったため、今夜が約1年半ぶりの復帰ステージとなった。
イベントの最初に登場したのは、never young beach。
今年4月に野音でワンマンライブを観て以来となるが、ライブハウスで観るのはすごく久しぶり。
メンバー全員めでたい法被を羽織って、終始おめでたくてチルくて最高にアガるセットリスト。
とくに「帰ろう」という曲が最近のお気に入りなので、演奏してくれて嬉しかった。
地下のライブハウスに春の風が吹いた気がして気持ちよかったな。
サポートメンバーも豪華で、ギターはDYGLの下中さんだし、キーボードはSuchmosのTAIHEIさんに、岡田拓郎さんという鉄壁の布陣。
穏やかな曲でも流石のバンドアンサンブルで魅了された。
続いて登場したのは、maya ongaku。
名前しか聴いたことなかったので、どんな音楽なのか気になっていたが、思ったよりもアンビエント寄りというか、メロディで聴かせるというより、音楽全体で響かせるようなそんなイメージだった。
途中サックスを吹いている場面もあって、かっこよかったな。
そして最後は待ちに待ったヨギー。
転換の時間はD.A.N.のDJがかかっているものの、すでにヨギーを待っている時点で21時近くなっていた。(もっと転換がスムーズにできないものか?とやきもきしたり)
早く来ないかなぁ~と思って待っていると、ヨギーのライブではお馴染みのシンボルマークの看板が光り出す。
現在の体制は、メンバーのボーカル(角舘くん)とギターに、サポートでベースとドラム(角舘くんの同級生らしい)が加わった4ピース。
最初始まって数曲は、もちろん会場は盛り上がっていたし、自分もすごく期待していたのだが、その期待値が大きかったのか?
あれ?なんか知ってるヨギーと違うな……
という印象だった。
それとともに前任のドラマー(粕谷くん)の不在がいかに大きいかを改めて実感することになった。
いなくなることで気づく存在の大きさというか。
粕谷くんのドラムのビート込みで、ヨギーのことが好きだったんだな、ということを気付かされた。
彼には彼にしか出せないグルーヴが確実にある。
そんなこんなを思っていたので、序盤は観客の盛り上がりと反比例して、割と冷静だったのだが、「Hello Ethiopia」以降の展開があまりにも怒涛で、そんな気持ちが吹っ飛ぶほど盛り上がってしまった。
色々あったけど、私はやっぱりヨギーが好きで、過去のヨギーばかり聴いていた自分と、今リキッドルームで揺れている自分は確実に繋がっているんだな、と思ったらなんだか泣けてきてしまった。
とくに今夜のセトリは初期作『PARAISO』から結構やってくれたので、思い入れもひとしお。
「Hello Ethiopia」「Climax Night」「Like Sixteen Candles」と好きな曲が3発きて、過去の自分は、こういう場面でよく聴いてたなとか、振り返ったりしてたら涙腺が崩壊しかけた。
そしてアンコールは「GoodBye」。
もう完璧な流れである。
正直バンドアンサンブル的には思い描いていたものとは違うなと思ったが、角舘くんのソングライティングの秀逸さで上手くカバーされていたように思う。
メンバーが固定されるまでは大変だろうけど、これからも頑張って欲しい、と遠くから願ってる。
そして今晩は素敵な夜をありがとう。
会場を出たらすでに22時を過ぎていた。
8日連続ライブの締めが4時間超のスタンディングは、さすがに体に堪えたが、音楽を摂取する興奮のほうが全然上回る。
やっぱり私はライブが好きだし、音楽が好きだ。
どうしようもないほど。