イラク水滸伝 読書感想文
イラクのアウトローが逃げ込む水滸伝さながらの土地が
あるという話を著者が実際に現地に行って調べに行く
というノンフィクション。
数回現地に行く度に
すっかり現地の人化して
フランスから来た旅行者を通訳できるのが
自分しかいないからと案内するはめになり
イラクの地元側の人としてふるまうのが面白かった。
人は集団に順応するというような事が書いてあるが
こんな特殊な環境に馴染めるなんで
著者の適応能力がものすごいだとと思った。
現地の人が過去に乗っていた船を作ってもらい
それに実際に現地の仲間達と乗る
クライマックスは伝統的な服装をしてこなかった仲間に
著者がしつこく怒るところがユーモラスな雰囲気ながらも
長い時の流れの壮大な雰囲気を感じさせる。
イラクというと戦争についての報道や
湾岸戦争後の状況などを多く目にするので
シリアスで危険なイメージが
強く大変な事もあるだろうが
それぞれの地元には
生きている人がいてバカ話したりして
楽しくしたりしてるんだという事を
著者の根明な筆致で分厚いが
面白いのであっと言う間に読めた。
写真が凄く良くて最後まで読んだ後に
改めて見る写真はまたしみるものがあった。
面白い人に話を聞いてみたいです。 リアクションあるとはげみになります。 メッセージ添えて頂けたらなお嬉しいです。