感想文　魔窟　知られざる「日大帝国」興亡の歴史

魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史 | 東洋経済STORE

不祥事続きの日大の歴史と現在も続く迷走の記録のノンフィクション。
優れた書き手の著者の関係者への聞き取りで
大きい組織の暗部が照らし出されるが
昔から続く仕組みが変わらないのはそれが自分にとっては
都合の良い人がいたり長く続きすぎて
やり方を変えられなかったり
変化を拒絶する体質ができたりするのは
仕方ないわけではないが当然であるとも言えると思った。
とはいえ出世する為に理事長の奥さんのちゃんこ屋に職員が
通ったというエピソードは昭和すぎるだろと思った。
国民的に著名であっても経験のない作家に
学校の運営や経営が出来ないという事も当然と言えば当然で
そうなったのもそれが都合がよいと考える人間がいたからで
それがコントロールできないのも当然の様な気がする。
不祥事続きで志願者が2万人以上の減少との記述があるが
それでもやっていけてるのが
どれだけ巨大な組織なんだという事を感じる。