映画「決死圏SOS宇宙船」ブルーレイレビュー「DVD版とブルーレイ版とでは「星の見える数」が違います!信じられない超豪華声優陣!」
欧州宇宙探査局
(The EUROpean Space Exploration Centre=EUROSEC/ユーロセク)が
送り出した無人探査船からの報告により
太陽の反対側に未知の惑星の存在が明らかになった。
報告によると,
この新惑星は地球と公転周期も自転周期も一致しているという。
この新惑星の情報が東側に流出することを恐れた
ユーロセクのウェブ局長(パトリック・ワイマーク/富田耕生)は,
ユーロセクに加盟している西側諸国に新惑星調査の為の有人宇宙船を
送るよう呼びかけたが, 彼が提出した余りにも莫大な見積り費用に仰天し
露骨に難色を示す。
業を煮やした彼は一計を案じ,
東側のスパイ容疑者・ハスラー博士(ハーバート・ロム)に意図的に
極秘情報を東側に漏洩させ,
その場で保安局の
ニューマン(ジョージ・シーウェル/小林清志)に射殺させる。
彼の魂胆は明らかで,東側へ新惑星の極秘情報を漏洩させることにより
危機感を煽り, ユーロセク最大の加盟国であるアメリカに,
有人宇宙船建造に必要とされる費用の一部を負担させる心算なのだ。
しかし,ユーロセクのアメリカ代表
ポールソン(エド・ビショップ)も「したたか者」だ。
費用の分担を請負う条件として新惑星の調査のための有人宇宙船に,
アメリカの宇宙飛行士グレン・ロス大佐(ロイ・シネス/露口茂)を
搭乗させるよう要求を出した。
彼はその要求を飲み,もうひとりの宇宙飛行士に,
ユーロセクの物理学者ジョン・ケイン博士(イアン・ヘンドリー/家弓家正)を
選ぶのであった。
こうして,ふたりの宇宙飛行士の訓練と並行して,
有人宇宙船(その名もSUN PROBE!)の建造が急ピッチで進められた。
そして遂に有人宇宙船は地球から新惑星に向けて飛び立つのであった…。
果たして新惑星で何が待ち受けているのだろうか?
有体に言えば露口茂・家弓家正・富田耕生・小林清志ら
豪華声優の貫禄の演技で「サンダーバード」が堪能出来る最高の贅沢。
登場メカも小道具も凝りに凝ってます!
この映画を「SF」として観た場合,
「太陽の向こう側」に何があるのかが重要視されるが
この映画を「特撮」として観た場合,
有人宇宙船の発射場面が最大の山場となるだろう。
また本作を「SF」として観た場合…
「行った先」はワンアイディアで話が繰り広げられ…
藤子F先生だったら20頁で畳める話を
パンに塗ったマーガリンを際限なく塗り伸ばす
「冗長さ」が本作の急所として映り…
「特撮」として観た場合,
宇宙船発射場面以降…特撮的に特筆すべき点がなく
「退屈である」という急所が延々続くコトとなる。
いずれにせよ本作品の問題は「後半」に集中し…
「「前半」で止めときゃ傑作」という総合見解となるのだ。
DVD版の画質も相当良好だったが,BD版の画質は更に発色,明度が
劇的に向上し, ピッカピカの新品画像を堪能出来る。
大体アナログ特撮ってさあ!
特撮場面が画質がガタっと落ちて,
窓ガラスに付着した砂埃の様な汚れが付くのが常なのに,
特撮場面の方が通常場面より綺麗に見えるって,どういう事なの?
解像度は宇宙空間の場面で目視確認出来る星の数が
DVD版とBD版とでまるで違って見える物凄さ!
いやあ一見の価値ありですよ!