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桜井雄一郎・スティングレイ編著「ワイルドシングス VHSジャケット野生の美」レビュー「スティングレイ社ブランドソフトのラインナップがただ岩本代表の「スキ」によって決定されていると良く分かる一冊ですね!」
ビデオが新しいメディアだった1980年代。
それまで存在しなかった「映画ソフト」という商品が
いったいどんなものであるべきなのか
送り手の誰もがその答えを模索し,試行錯誤していた。
そうした状況から生まれた数多くの洋画ビデオから
100点超のタイトルをセレクトし
そのジャケットを原寸に近いサイズ,かつ高画質で収録。
現代の「小さくまとまった」デザインが忘れてしまった
「野生の美」に迫る。(まえがきより)
本書の「主役」はあくまでもジャケットで
ソコに南海編集人・桜井雄一郎さん
スティングレイ代表・岩本克也さん
スティングレイ社の星野裕さんの御三方が寸評を付与する形式。
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「オマエは玉石混交で言えば「石」の極みだよッ!」と
言葉の暴力で馬乗りになって映画を殴り続けるDV夫そのものの
スティングレイ社・岩本克也代表の狂気と暴力性に満ち満ちた「論評」にクラクラする。
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「血まみれ海岸人喰いクラブ地獄のシオマネキ カニ味噌のしたたり」。
もうね。真っ当な人間の見る映画じゃない。
スティングレイ社には「こういうヒト」しか入社出来ないハンター試験か何かでもあるの?
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桜井さんが「サムライ」や「シベールの日曜日」のジャケット解説で
本書の「猛毒」を中和するッ!
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「死霊の魔窟」こと「ヘル・オブ・ザ・リビングデッド」のジャケット解説に
岩本代表の健筆が冴え渡る!
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本当に…岩本代表は御自分の「スキ」をソフト化されておられるのだと良く分かります…。
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ホントにね…「エクストロ」「空の大怪獣Q」「ザンゴリラ」
「反撃(=真夜中の処刑ゲーム)」「人喰いエイリアン」
「未来へのスクランブル 頭上の脅威」「吸盤男オクトマン」
「ロボハンター」「猟奇!喰人鬼の島」等々…
読む者のSAN値(正気値)を下げることのみに特化した
常識では到底考えられぬロクでもないラインナップが
僕達が発狂して死ぬまで続く夢の様な本と言えますね。
ええい花丸を喰らえ!
「シベールの日曜日」のジャケット解説で厳しい文字制限の中で
「年齢差のある男女の友情」と表現され…
頑として「ロリコン」とも「ロリコンは死ね」とも書かないトコロに
「南海」編集人桜井雄一郎さんの途方もない見識の高さが伺えるのだ。
本書の3分の1は徳と良識で構築されてますっ♪
僕とて憐憫の情くらいある。
残りの3分の2については言及しないでおいてやるよ。
本書はおよそ普通に生きてたら
絶対に出会う機会のないヘンテコな映画の
VHSビデオのジャケットがほぼ原寸で収録されてるので
ヘンテコ映画愛好家の僕には夢の様な本なのです…。
だから他の人に「買ってくれ」とは言えんが…。
同類には確実に「響く」本なのです…。