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映画「ナチス・イン・センター・オブ・ジ・アース」レビュー「シラフで観る映画じゃありません。」

1945年・第二次世界大戦末期。
「死の天使」と恐れられるメンゲレ博士は
ナチの残党とともに空の彼方へと姿を消した。

時が流れ,現代の南極・ニブルヘイム基地で謎の失踪事件が発生した。
基地で日夜研究に励む研究チームのうち
2名の研究メンバーが忽然と姿を消したのだ。
残された研究メンバーは雪上に残る「何かを引き摺ったような跡」を発見しその雪上の跡を辿って行方不明のメンバーの探索を開始した。
雪上の跡は巨大なクレバスで途絶えていた。
すると行方不明の研究メンバーは滑落事故を起こしたのだろうか…?
一縷の望みを抱きながらクレバスを降下する一同が目撃したのは
広大な地下世界であった。
一体誰が?何のために?
その「疑問」に対する「答え」はたちどころに判明した。
一同をナチス親衛隊が取り囲み
1945年に空の彼方へと消えたメンゲレ博士が姿を現した。
メンゲレ博士は南極の地下世界「アガルタ」でも日夜人体実験を続け
クレバスに迷い込んできた「お客さん」の血液,筋肉,臓器,骨,皮膚を
ナチの残党に「あてがう」ことにより命を長らえさせているのだ。
しかし,そうそう都合よく「お客さん」が
南極の「アガルタ」にやってくるとは思えない。
誰かが「手引き」でもしない限り…。
研究チームの一員であるドイツ人が不敵に笑い始める。
彼が手引き役だったのだ。
メンゲレ博士の最終目標は首だけとなったヒトラーを蘇生させ
第三帝国を復活させることにある。
そのためには胎児の脳の幹細胞が必要なのだ。
手引き役の「彼」には恋人がいる。
女性研究メンバーだ。
そして女性研究メンバーは「彼」の子をお腹に宿しているのだ…。

ナチス秘密基地の位置が「アイアン・スカイ」が「月の裏側」ならば
本作品では「南極の地下世界」だ!
本作品は低予算と戦いながら制作されている。
故にナチの残党が数名にしか見えなくとも見て見ぬふり。
特殊撮影技術がどれほど「微妙」でも見て見ぬふり。
機械化人間として大起動する総統の造形が「トイ・ストーリー」の
バズ・ライトイヤーの超劣化版であっても見て見ぬふり。
この姿勢が本作品を堪能する秘訣だ。
敵戦闘機を胸から放出されるレーザービームで薙ぎ払う総統の雄姿や
南極の地下世界から巨大なアダムスキー型UFOが飛び立つ場面は
前代未聞のカッコよさだ!
ゴア描写も納得のゆくゴアぶりだ!

あのさあ。
本作はアルバトロス提供の映画でタイトルが
「地球の中心にナチスがいた!」
だよ?
シラフで観る映画じゃないんです。
「たまにはなーんにも考えずに童心に帰って
ポテチでもつまみながらゲラゲラ笑いながら映画を見てえもんだ」
とお思いの方に最適の映画と言える。

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