映画「ボルテスV レガシー」レビュー「『ボルテスVに全てを賭けた』…フィリピンの人々が総力を結集して制作した『ボルテスV』の同人誌に…純情に…僕は滂沱の涙が流れるのです…」
1977年に放送された「超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)」は…
宇宙の謎の侵略者ボアザン帝国が地球を侵攻し…
敵指揮官プリンス・ハイネルが地球侵略の橋頭堡デビルークから
次々と巨大ロボを送り込んで来るのを…
ボアザン帝国の地球侵攻を以前から予知していた剛健太郎博士は…
同じく科学者の妻光代との間に設けた3人の息子に更に2名を加えた
5人が操縦する「超電磁マシーン ボルテスV」を建造し…
コレを迎え撃つアニメ作品で…
アニメで大河ドラマを描こうとする気概に満ちていた…。
行方不明となった父健太郎は一体何処にいるのか…
父と子の「母ならぬ父をたずねて三千里」要素…。
母と子の愛…。
角の有無で人民を差別するボアザン帝国が…
革命直前のフランスを模して描かれた市民革命要素…。
この…「ボルテスV」は…フィリピンでも放送され…
当時マルコス政権の独裁と圧制に苦しむ人々は…
「ボルテスV」を…「自分達の話」と受け取り…
ボアザン帝国政権が…ボルテスVの力を借りてボアザン人民が
市民革命を起こして倒れて行く様にマルコス政権を倒していった…。
「ボルテスV」の主題歌…「ボルテスVのうた」は…
フィリピンの「第2国歌」とも言われ…
「フィリピンで歌えないものはいない」とまで言われ…
フィリピンのカラオケで大人気の曲で…
「ボルテスVのうた」を歌われた堀江美都子さんは
フィリピンで賓客待遇を受けている…。
そんなフィリピンの人々が…
総力を結集して制作したのが…
全90話にも及ぶ実写版「ボルテスV」…
即ち「ボルテスV レガシー」であり…
フィリピンが国家総動員で制作した
「ボルテスV」のファンアート…
有体に言えばフィリピンが作った
「パロディ」でも…
「なんちゃって」とかの冷やかしでもない…
100%ガチの…
「ボルテスV」の同人誌なのである…。
劇場版「ボルテスV レガシー」は…
アニメ版の第1話と第2話を原作として制作された
「ボルテスV レガシー」の抜粋版に相当し…
この度日本で初めて
BS12で日本語吹替で放映されたワケだが…
「抜粋版」でも尺が98分もある。
「ボルテスV レガシー」の本質が同人誌なのであるから…
「原作に対する敬意」が根本にあり…「敬意」と言うのは…
可能な限り「原作通り」に作り…
ソコにフィリピンの人々の「親子愛」を尊ぶ国民性が
うんと「盛られた」作風となっていて…
昔の日本人が持っていた「純情」を…
今のフィリピン人が忘れずに持っていて…
「スキの気持ち」と「真心」だけで
「ボルテスV レガシー」を制作してるのだ…。
主題歌は勿論「VOLTES V NO UTA」で…
ジュリー・アン・サン・ホセが「日本語で」歌っていて…
原作通りボルテスVの合体シーンで用いられている…。
この…「ボルテスVの合体シーン」が…
「原作」と寸分違わず「同じ」でワシャ泣けて来るよ…。
この…「ボルテスV レガシー」に対して…
アレコレケチを付ける日本人がいて…
同人誌即売会で同人誌を読んで…
「絵がヘタクソですね」
と…同人作家に面と向かって「批判」するが如き…
野暮の極みというか…あまりの「人の心の無さ」に…
ワシャ血の涙が流れるよ…。
日本人がとっくの昔に忘れてしまった「純情」を…「人の心」を…
フィリピンの人々が忘れずに…
死ぬ程気合いの入った「ボルテスV」の同人誌を作った…
その事実に僕は滂沱の涙が流れるのです…。
こんなにも…こんなにも…
「ボルテスV」を愛してくれてどうもありがとう…。