フィル・スティーヴンス監督の映画「フラワーズ」「01→02の幕間を妄想する。」
アタマのイカレた外科医チョコラータ(フィル・スティーヴンス)によって
強姦された上にバラバラに刻まれて殺される模様を
ビデオに撮影されながら死んだ6人の女は
冥福すら与えられず死体を繋ぎ合わされ
「チョコの記憶」を部分的に移植され不完全な人造人間として蘇った。
チョコは6人の人間の出来損ないに
花1号~花6号と番号を付けて
腐肉の隘路の迷宮=巨大な女体の胎内を彷徨わせる。
チョコが何人死なせたかは不明だが
ヤツが人の死を観察するとき
その好奇心は至上の幸福で満たされている…
ヤツはそのとき全ての人間の優位に立っていると感じ…
人生の真理まで理解出来たと思っている…。
「ラング」で生と死の隘路に迷い込んだチョコは
「真理の追求」を諦めていなかったのだ。
生と死の隘路を…腐肉の迷宮を探索する過程で
6人の出来損ないは
自分達が人間の出来損ないだと!
自分達が人間の形骸だと!
自分達が継ぎ接ぎだらけの人造人間だと!
自分達が既に死んでいると!
死んでいる人間は決して生まれ変われないと!
自分達を犯して殺した男に生きる事を強要されている
花(フラワーズ)は花でも生命のない造花だと!
自我に目覚めて自分達のカラダを裂いて
自らの意思でかりそめの生命活動を停止させて果てて行く…。
6人の出来損ないの人造人間は
自我に目覚めて死んだことにより
生と死の境で円卓を囲んで茶を飲んでいる…。
6人は二ホンのコミックにハマり…
お互いを仇名で呼び合う様になっていた…
花1号こと人造人間タイタン「あの人殺しのクソ強姦魔は」
花2号こと人造人間ウラヌス「フランケンシュタインの原作を改変した」
花3号こと人造人間ミロ「原作は聖典。一字一句修正してはならぬ」
花4号こと人造人間シン「アハハ!出た!原作原理主義者!」
花5号こと人造人間ウラエウス「ケンカはよせ」
花6号こと人造人間ラー「あのクソが」
「キチガイ博士が人造人間に殺されないオチに改悪しやがった事が争点」
タイタン「左様。あのクソが今ものうのうと生きてるのは」
ウラヌス「原作レイプに他ならぬ」
ミロ「原作は聖典ッ!一字一句修正してはならぬッ!」
シン「アンタ!たまにはいい事言うね!」
ウラエウス「ケンカはよせ」
ラー「オホン。そこで…我々の7番目の妹を刺客として差し向けようと思う」「7番目の妹の名前だが…」
タイタン「『花7号』は論外」
ウラヌス「横山光輝先生の原作通り『マーズ』がいいのでは?」
ミロ「原作は聖典ッ!一字一句修正してはならぬッ!」
シン「アンタ…オウムに転職したら?」
ウラエウス「ケンカはよせ」
ラー「オホン。マーズ(戦争の女神)はアバズレ度が高いので…」
「ココは…『ミドリ』を提案したい」
タイタン「ミドリ?」
ウラヌス「嬰児(みどりご)のミドリか…」
ミロ「原作は聖典ッ!一字一句修正してはならぬッ!」
シン「ウルセエよ!生まれたばかりの赤子にあのクソを始末させる趣向か…」
ウラエウス「フランケンシュタイン博士が生まれたばかりの人造人間に…」
ラー「八つ裂きにされる原作の創作意図にも沿ってるというワケだ」
タイタン「「ミドリ」で異議はない」
ウラヌス「面白い趣向だ。気に入った」
ミロ「聖典である原作に最大の敬意を払っているから…許すッ」
シン「やれやれ…一番ウルセエのが同意してくれてホッとしたよ」
ウラエウス「ケンカはよせ」
ラー「我等一同の総意は今や…「ミドリ」に託すことで一致を見た」
タイタン「ミドリ…我等の妹…」
ウラヌス「ミドリに任せよう」
ミロ「ミドリッ聖典である原作通りにあのクソを八つ裂きにしろッ!」
シン「やっと心からオマエに同意出来るよ」
ウラエウス「ケンカはよせ」
ラー「我等の希望…ミドリの為に乾杯だッ!」
6人が紅茶を飲みほしてティーカップを床に投げつけて叩き割ると…。
6人の姿は既にソコにはなく…。
円卓と…砕け散った6つのティーカップと…
「希望」だけがソコに残った。
「フラワーズ02」へ続く。