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Vol.26 路上生活者をよく尋ねてくる人たち②〜迫り来る貧困ビジネスの勧誘編〜|路上生活マガジン

先日イベントによる撤去作業を終えて、少しズレた場所に引っ越して数日経ちやっと落ち着きました。


けどまたしても撤去の通知が・・・・
師走でもないのに忙しないですね😅



皆さんこんにちわ。

都心で路上生活をしてます村瀬テロスタンと言います。
路上生活者、いわゆるホームレスという事になります。
さぁ、今週も路上生活マガジンのお時間がやって参りました!
皆さんのフォローやスキなどのサポートが創作活動、また生きる原動力になりますので、気が向きましたらどうぞ宜しく😃✌️

さて、前回からは日ごろ来る『訪問者』がテーマのお話でしたね↓↓↓

特に厄介な手配師の話をまたもさせて頂きましたが、やはり何度でも話したくなるほど厄介な存在なのです。

当たりの現場を引けてもごくわずか、0.1パー程度の確率でしょうね😢

ただ残念ながらまだまだ厄介な訪問者はいるんですよ・・・

そうです、"貧困ビジネスの勧誘"というね。


では早速、 #路上生活マガジン 今週はこちら!



《日頃来る人たちはどんな人?路上生活者の元に訪れる人たちパート②》


をお届けします!



まず彼らは手配師と同じくらいの胡散臭さを放ちながら来ますが、その部分はとにかくひた隠しにしながら近づいてきます。

隠してもダダ漏れなのが手配師としたら、黒い部分はさほどではあるが隠せているのが貧困ビジネスの勧誘なのでしょうね。
まぁ紛いなりにも不動産関連の勧誘ですから、いきなり車に乗せるとはなんて行為はまずないですよ😄

そう思いたいもんです・・・


①そもそも貧困ビジネスの勧誘って


簡単に言えばすぐに入れる部屋の紹介やそれに合わせた仕事の紹介を謳い、我々のような人間を引き込みそこから発生した手数料を収入の一部としている不動産事業を手がけている法人を指すことが多い様です。

表向きは不動産事業、裏では入居者から搾取しまくりの悪徳商法・・・
なんて言われても仕方ないですよね。

私も勧誘なんて受けないと思ってましたが彼らも意外としつこいんですよね・・・


・搾取する人、される人の実態


我々の所によく来る勧誘者たちも、部屋の紹介から生活保護の申請も手伝ってくれるというという一見"ここは多分福祉事務所以上に手厚くやってくれるんじゃないか!"

と最初は激アツな対応をしてくれます。


それ以外には部屋が決まるまでの期間の食事の世話などしてくれるパターンも。
とにかく彼らだって一人でも保有する物件の契約者がほしいですからそれくらいはね。

しかし契約したら最後。


とにかく搾り取られます😢
勧誘者たちによって、ニュースなどで見る保護費の中抜きや契約した困窮者を追い出して物件を転売するなどして搾取するシステムが既に出来上がってるのです。


後から返ってくる利益を考えたら、
最初は必要経費として多少なりとも金をかけておきたい所なのでしょうね。


②勧誘の手口

まず彼らのやり方として、炊き出しや食料配布の現場に積極的に行き顧客になりそうな人に声掛けにかかります。

またパンやおにぎりなどの食料配布を自分たちで行うかなどして人を集めます。

その際に今は困ってないなんて言うと、『困ってそうな人紹介してくれないか?』と言ってくる事も。

やはり彼らも自分達の手元の取り分が増える明白ですからそのあたり必死なんですよね。


路上者仲間から紹介を受けて、営業さんと弁当食いながら話だけ聞いてみましたけどその時付いてかなくて良かったとつくづく思っています。

しかしその必死な姿に反して『トラブルの元』として認定され、炊き出しをやっている団体から追い出される事は多いのですけどね。


・勧誘の主な謳い文句


前回の手配師の物と大差ないといえばないですが、こんな感じですかね?


『部屋探してませんか?』

『生活保護の申請とかも手伝いますよ。』

『物件の管理人の補佐なんてどう?』

『考えてるよりかは割と自由だよ。』

『見てから考えるのも手だよ。』
etc.

手配師のと違うのは見学させてくれる部分くらいて、見学してから本人がノーと言ったら解放してくれるのが唯一の救いかと。

それに少しの悪評を広められても、連れ去りだのなんだのと後々言われるよりは随分マシだと考えてる所もまだ多少は人道的なのでしょう。

それでも彼らから搾取される事を想像したら彼らの事がどうしようもなく見えてしまう気もしますがね。

今はスマホ持ってる路上生活者は多数いるので自分で調べようとする気持ちがあるなら調べちゃいますから。


情報化社会で良かったですよ。

③勧誘のその後


私が知る会社から勧誘をされ実際部屋に入った人からの話だと、やはり聞いていたのと少しずつズレが生じると。

物件(シェアハウス)を紹介された人のケースを。

《事前の情報》
・都心から電車で1時間かからない程度の場所にある4階建ての一軒家
・契約者は全部で7人程度
・11〜13万円の保護費から家賃代6万円前後、プラス光熱費で1万円前後引かれて手元に残るのは平均して約5〜6万円前後
・シャワー、台所、トイレ供用のものが1台ずつ
・門限は基本無し


《実際には》
・都心から電車で約1時間以上離れた郊外にある4階建ての一軒家
・契約者は全部で17人程度
・11〜13万円の保護費から家賃代6万円前後、プラス光熱費で1万円前後、更に謎の手数料で2万弱引かれて手元に残るのは平均して約2万円前後
・シャワー、台所、トイレ供用のものが1台ずつ
・門限は基本無しだが外出時は寮長に相談

アパートを紹介されたにしても同様で、とにかく引ける分は引いて懐に入れるというのは変わらないようです。

一ヶ月2万円で満足できない人は飛び出してまた路上に戻ってしまうなんて事もあります。
逆にそれに適応してしまう人はそこから仕事に行って給料プラス支払われる少ない保護費の一部を手にしてなんとかやりくりしてしまうわけですから。

やはり人によって様々ですね。


・最終的に自分もその一員に?


これも一つの例に過ぎないですが、"社員でもないのに"事務所の手伝いに呼ばれたりなどなにかとこき使われたりするのが多いのだそうです。

保護費プラスでお駄賃程度の給料を頂く。

そして日に日に頻度は上がり、自分が気に入ればその流れで社員登用という待遇が待っていると。

しかし、その大半は給与形態などの怪しさから途中で目が覚めて離れる人が多いとのこと。


残った人はある種マインドコントロールに近い状態か、またはその都度タイミングでいい餌を与えているから離れられないみたいですね。

実は行政などに突かれたらアウトな事やってるから早々に離れるのがベストなんですが、一度下に入ってしまった人からしたらその先を見極めるのも大変なんだと思います。

なのでやはり、最初の直感で変だなと思ったらあしらうのが最良の手なんでしょうね😔

④最後に


私も路上生活を始めてから一年前後の現在で色々な人と出会いましたが、自分目線でサックリと言うならば彼らは『クレバーな手配師』というイメージですかね。

この彼らとの関係もとにかく裏表が激しく、路上者を卒業できると思ってすがった人たちに実際は酷な扱いをして囲う。
その上で飼い慣らして自分の都合のいいよう動かして、嫌ならまた放逐するというスタンスを長年取ってるように私は思います。

度々言いますが、だから途中で嫌になるまた耐えきれなくなり路上者に逆戻りしてしまう人も多いと見られます。

実際そこに一時的に世話になっていてタイミングみて抜け出してきた人も近くにおりました。
その後特に追いかけ回されたとかは無いようですが。

まぁ聞いている感じではまだ去る者追わずのスタンスなのが救いかと。

でもとにかく聞いていた話とのギャップが酷すぎる・・・
となると前回出ました手配師絡みの事業も貧困ビジネスの一環なのでしょうね。


闇が深いな・・・

それに前回も言いましたが、やはり子供の頃から言われてる

『知らない人にはついていかない』

これに加えて

『うまい話はそうそうない』

これを胸に秘めておくのが大事だと思いますよ。

というわけで今回はここまで!

次回はこちら!

『訪ねてくる人たち③』



来週はいい人が来るかな?また『よく訪ねてくる人』達についてお話ししましょう。

それではまた!

Have a nice day! by 路上より



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村瀬テロスタン@路上の物書き〜現路上生活者〜
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