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Vol. 40 路上生活者の社会性の有無は?〜どうなる卒業後?編〜|路上生活マガジン

一年以上路上生活をしていると、ふと『路上から去った人』の事を気にかける時がたまにあります。

もちろん、無事に社会復帰した人もいればそうじゃない人も。

かく言う私も今年の一月いっぱいで卒業した一人に入りました。

『現役じゃなくなった奴が何を言うんだ?』
と思うでしょうが、
なんにせよ卒業したなら"路上生活より
良い生活"をしてほしいなと思いますね。


みんな、どうしてるのかな・・・?

というわけで、皆さんこんにちわ。


都心で路上生活をしてました村瀬テロスタンと言います。
元路上生活者、いわゆる元ホームレスです。

さぁ、今週も路上生活マガジンのお時間がやって参りました!

では早速、 #路上生活マガジン 今週はこちら!

《持ち合わせてるのか?路上生活者の社会性の有無。〜その4〜》

をお届けします!



さて前回は!


外界との関わり方への姿勢で、二極化されるというお話をしましたね↓↓↓

積極的に関わりを持とうとする人は、外に興味を持ちそのまま社会復帰を目指す人が多く存在します。

探究心旺盛かつ、いい意味で飽き性なんでしょうね😄✨

なので今回は路上を卒業した人間各々の進路にフォーカスを当てながら考えてみましょう!

①路上生活卒業後の道のり


行政からの支援や個人個人の伝手の下、社会復帰を果たそうとする人の主な進路はこの三つに分けられるでしょう。

・社会に適合しようとする人
・引きこもりがちになる人
・やっぱり路上に戻る人

最後のが進路に入るのかというのは疑問が生まれると思いますが、、、

あくまでも"私の周辺の実例も踏まえて"
なので気にしないでご覧ください💦


②社会に適合しようとする人


路上生活していたときに、街ゆく人の働きに出る姿や訪ねにくる人の姿を見ては『自分も昔はこんな時期があったのだろう・・・』、『また戻れるのだろうか?』なんて考えた事のある人がほとんどかと。

"もう一度社会でチャレンジしよう"という気持ちが強く出ているとも。

一度社会不適合者という烙印を押されたのだから、普通の『失職した人たち』に比べたら尚更その気持ちは強いでしょうね。

その気持ちを持ち合わせている時点で社会性があった人の一人だと私は思います。

〜更生施設や自立支援〜


卒業の際、行政の力を借りたとしてもいきなり『アパート借りて仕事を探せ!』なんて言ってきません。

役所もまずはその人の生活を立て直させるため、この二つを薦めてきます。

・更生施設

1.身体上・精神上の理由により擁護、補導を必要  
   とする人の生活扶助を行う施設。

2.入所している本人の体調や持病、その他過去に
    あったトラブルも関係してくるが、そのような  
    類がなければ基本数名単位の大部屋に収容され
 る。

3.三食食事付き。また就職活動に必要な衣類等の
 手配なども手厚く行なっている。

4.コンビニに行くなど外出するのにも許可がいる
 など、生活習慣そのものを監視下に置きながら
 更生に向かわせる。

このようにいきなり監視下に置かれる生活に突入するので、そのストレスから抜け出してしまう人も少なくないようです😅💦

ただそれでも役所はこれを強く薦めるんだから不思議だよね?

私の場合、同行した支援団体の人が強く『本人が希望していないのだからそれはやめてくれ。』と言ってくれたので入所には至らずでしたが、一人で行ってたらどうなってたやら・・・

・自立支援

1.行政の指導の下、パソコン教室や介護資格の勉
 強など各々の社会復帰に向けた支援の案内をし
 ている。

2.他にも本人が取得を希望する資格の勉強などの
 アドバイスなども。

3.基本無料だが、あくまでケースワーカーとの面
 談時に指定された人(生活保護受給者など)が対
 象。

まぁ以前いた職種と切りたいと願う人の中で、これらを利用して仕事を見つけている人は少なくないようですね。

ちなみに同行者にこれの話をしたら、『更生施設入って過ごすより、こういうのを活用した方が貴方のためかもしれないね。』と言って貰えたのは救いだったのかも。

少し道が見えた気がする・・・

〜ハローワーク通い〜


役所から一時的な住まいを提供されたあとで、少しでも早く社会復帰したい人はとにかく仕事を探しに出ます。
それでも勤務地などから条件が合わず見合わせる人も。

残業代や一部業務内容や資格の有無など、実際入ってみたら求人には書いてない事がただでさえ多いですからね😢

売れ残るというのはそういう理由が主じゃないですかね?

せっかく仕事が決まってもまた振り回されては仕方ないですが、死の後の言ってられないのも事実・・・

その辺を照らし合わせた上で少しでも自分に合った職場が決まるといいですよね。

③引きこもりがちになる人


路上生活を何年も続けていると、仮住まいを与えられたからといってもすぐに社会復帰できるわけでは無さそうなんですよね・・・😅💦

というのも、役所からの一時的な住まいや生活保護費を得た事で、より良い環境下からあまり外に出ないという選択をする人は少なくないです。

今までの路上生活とは別に、本人からしたら仕事や住まいを見つけるまでの『余暇の内の一つ』という考えなんでしょう。

そこからマイペースにスキマバイト行ったりして、少しずつ社会に馴染もうと挑戦するのかと。

やっぱり一気にやれるかどうかは
"本人の気力次第"というところなんですかね?


〜生活保護、少ない貯蓄で生活〜


月々支給される10万円弱の手持ちでやりくりして1ヶ月を過ごす人は少なくないです。

ほとんどが家賃や携帯代などを差っ引いた少ない金額しか食費に充てられないため、住まいから近い各地の炊き出しに向かうなど手を打つ人も。

路上者以外で、毎日のように炊き出しの列の先頭に並んでる人のほとんどがこれを指します。

また自炊や色々工夫した節約でそれが出来るならいいですが、その辺のやりくりは路上者だった人には残念ながら無理かと・・・
というのも少しでも貯蓄しようという考えを持つ人は極端に少ないので。

それでも毎月ギリギリで過ごせるのが嘘みたいですが、そういう人は多分裏で空き缶拾いしたりやって蓄えてるんでしょうね。

これらは日雇いなどと違って、
明細も源泉も出ない臨時収入ですからして😏


炊き出し出たりして、他人と関わろうとしてる部分では社会性はまだある方なのかと。

④やっぱり路上に戻る人


上記の更生施設や仮住まいでの過ごし方、またケースワーカーとの面談などで諸々個人的に引っかかる事が多いと感じる人のほとんどが、その居心地のよさを思い出しまた戻ってしまうとの事です。

徐々に仮住まいに帰る頻度が少なくなり、そのうちで生活保護も打ち切りとなり、結果行き場を失いまた元の場所に戻るというパターンが多いようです。

住まいはなくとも少ない仕事に日々勤しむ人ならまだしも、毎日道路や公園の傍らで堕落したように酒を飲み横になりながら過ごす毎日がいいものとはとても・・・

この辺りは"本人の勝手"ではありますが、
卒業に際して尽力した人からしたら
決していい話ではないですよね!


社会性うんぬんの前に、色々と欠如している証拠なんでしょう。

いくつになってもその辺を取り戻すチャンスは転がってるはずなんですがねー。

⑤最後に


一度路上生活に慣れてしまうとなかなか卒業に向けての道のりを模索するのが難しく感じてしまいます。

早々に行政の手助けを借りるなりしないと路上がズルズルと続き、何年も抜け出せない状況になるのかと。
そして居心地の良さを感じて下手したら死ぬまで・・・

そこら辺は各々のきっかけ次第でどうとでもなると思いますがね!

〜実はというと〜


今回いつもより更新が遅くなったのは、私自身が路上生活卒業にむけて動いていたからなのです!

役所の手続きや支援団体とのやりとりのスピード感に追われて今日に至るという・・・

その辺りのタイムリーな話は次回にでも

というわけで今回はここまで!

次回はこちら!

『路上生活者からの脱却』



来週は『路上生活からの脱却』についてお話ししましょう。

それではまた!

皆さんの《フォローやスキなど、その他サポート》が創作活動、また生きる原動力になりますので、気が向きましたらどうぞ宜しく😃✌️

Have a nice day! by ドヤ街より。

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村瀬テロスタン@物書き見習い〜元路上生活者〜
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