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「負ののれん」について理解しよう
のれんとは何か?
まず初めに、「のれん」について簡単に説明します。 のれんとは、企業が他の企業を買収する時に支払った価格が被買収企業の帳簿価格を上回った場合、その差額を指します。つまり、企業が将来の成長見込みなどを考慮し、その企業の現在の実質的な価値を超える価格を支払った時に生じるものです。
負ののれんとは?
それでは「負ののれん」について説明しましょう。負ののれんは、のれんの逆の状況、つまり、企業が他の企業を買収した際に支払った価格が実質的な価値を下回った場合に生じます。この差額を「負ののれん」と呼びます。
例えば、企業Aが企業Bを10億円で買収したとします。しかし、企業Bの実質的な価値(資産価格や将来の利益を総合的に評価したもの)は11億円だとわかった場合、1億円の差額が企業Aの負ののれんとなります。
負ののれんは良いの?
負ののれんは一見すると、買収を行った企業にとって良いように思えます。実際、実質的な価値を下回る価格で企業を買収できるというのは利益になるからです。しかし、負ののれんが生じた背後には、買収対象企業の将来性や価値が市場に適切に認識されていない、あるいは過小評価されているという問題が潜んでいる可能性があります。そのため、負ののれんには注意が必要です。また、会計上はこの負ののれんを「繰延税金資産」として計上することが多いです。
負ののれんと個人の譲渡所得における贈与判定との比較
「負ののれん」と「個人の譲渡所得における贈与判定」は、どちらも価格の不均等さを示す概念ではありますが、それぞれの背後にある状況や扱われ方は大きく異なります。負ののれんは企業の買収における金額の差異を示すのに対して、譲渡所得における贈与判定は、個人間の取引における公正な市場価格と取引価格との差異を調整するために使われます。これらのコンセプトを理解することで、公正価格と現実の取引価格とのギャップが生まれる理由を理解することができ、より深く金融と税務について学ぶことができます。
負ののれんの概念が少しでも理解できたら幸いです。
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