【イベント開催報告】「ごみの学校in西粟倉」
2024年6月23日(日)西粟倉村や周辺地域での資源循環についてみんなで考え・体験するイベントを開催しました。あいにく雨が強く降る中でしたが、村内・遠方から総勢50人以上の沢山の方がお越し下さりました。
午前/第一部 体験イベント
ペットボトルキャップのアップサイクル体験
子どもたちが(大人たちも!)目を輝かせて見守る中、「ごみの学校」さんのワークショップが始まりました。色とりどりのペットボトルキャップを機械にいれると、コーヒー豆を挽くような音が聞こえ…あっという間に細かく砕かれます。
それを、射出成型機(プラスチックの原料を溶かし、型へ射出して成形する機械)に入れて、圧力をかけると…かわいいキーホルダーの出来上がり!「ごみの学校」さんは、福岡の「津屋崎ベースキャンプ」製の機械を使用しているそうです。
最近は、アーティストのライブグッズとして使用されたりと、プラスチックのアップサイクルの存在が知られてきているようです。世界でひとつだけのオリジナル感が嬉しいですね!
リサイクルについて学べるカードゲーム体験
プラスチック、鉄、アルミ…文字だけでリサイクルのことを学ぶのではなく、カードゲームを通じて海洋問題やリサイクルのことを学べるのが”Recycle Master”
海のまちが舞台のこのゲームの世界では、様々なゴミが流れてきます。流れ着いたごみを集めたり、組み合わせて新しいものを作ったりしてリサイクルをする過程を楽しめるんです。
硬いテーマになりがちな、海洋ごみやリサイクルについて学べるこのゲームは、3、4歳のお子さんから大人まで楽しめます。大人向けには、企業研修などの場でもプレイされるそうですよ。
「楽しかった!」「いっぱいリサイクルして勝ったよ!」「プラスチックにもこんなに種類があるんだ」などの声が、大人子ども問わず聞こえてきました。
「あわくらコンポスト部」の活動展示
「家で出る生ゴミをコンポストで堆肥にし、村内農家さんに使ってもらう。そして農家さんの野菜を食べ、またコンポストへとぐるぐる循環できたらいいな」この活動は、身近なゴミからそんな未来を考えて始めたそうです。
実際に使用しているダンボールコンポストの展示を見て「意外に小さいね?」「夏はどうするの?冬と違う点はある?」など、来場する方々から質問が飛び交っていました。コンパクトで初めての人にも使いやすく、かわいいデザイン!仲間として活動を始めやすい仕組みが髄所に感じられます。
午後/第二部 トークセッション
地域の活動紹介/西粟倉村役場・あわくらコンポスト部・むらの工作室
トークセッションの前に、地域の状況や既に始まっている循環にまつわる活動をご紹介。まずは西粟倉村役場、産業観光課さんが村内のごみの状況を共有してくださいました。山間地域が多い西粟倉には人目に付かない林道が多く、不法投棄が多数発生していたそうです。村内6か所に監視カメラを設置したり、村内事業者による監視活動などもあり、不法投棄は減少していることなどがわかりました。
次に、「あわくらコンポスト部」さんの活動紹介がありました。ダンボールコンポストづくりのワークショップから、資源循環を考えたシェアマーケットなどを”部活動”と名付けて活動している様子を伝えてくださいました。
一人でも多くの人の「環境や健康のことを考えるきっかけ」になればと、ゆるやかにつながるネットワークが村内・外に広がってるようです。将来的には村内の10%の家庭にダンボールコンポストが普及され、小学校の給食も循環していく(堆肥化ー野菜作りー再び給食へ)、そんな村の姿を目指して、活動しているようです。(実現しそうですね!)
そして、西粟倉むらまるごと研究所より「むらの工作室」の取り組みもお伝えいたしました。のこぎりやトンカチなどのアナログ工具から、UVプリンター・レーザーカッターなどを用意し、さまざまな素材のものづくりに対応している「むらの工作室」。普段のものづくり活動でも、リサイクル素材や端材等を使用することはありますが、今後ごみの学校さんとアップサイクルに繋がる共同プロジェクトを行っていくことを発表しました。(乞うご期待です!)
「ごみの学校」運営代表/寺井正幸さん
そして始まった「ごみの学校」寺井さんのトークセッション。これまでのゴミにまつわる歴史的な流れ・現状、そして今「ごみの学校」で取り組んでいる活動などを共有してくださいました。産廃業者として活動していた寺井さんのならではの視点で語られる、知っていそうで知らなかったゴミの話、会場では「へえ…!」とうなづく様子が沢山見られました。
日本という狭い国土で暮らす私たちは、賢くゴミを捨て、活かしていかないといけない、そのためにはまず知るところから・・・。限られた資源を最大限に使いきる、「サーキュラーエコノミー」の実現に向けて国・自治体・民間・市民一体となって取り組んでいく、そんな未来が見えました。
★「ごみの学校」の活動にはこちらから参加頂けます
クロストーク 「ごみの学校」運営代表/寺井正幸さん 「一般社団法人Code for Japan」代表理事/関治之さん
寺井さんのトークセッションを経て、会場からは質問が出ます。「エネルギー収支を考えた時に、リサイクルって実際どうなの?」「資源に変えるためにゴミを洗う方が水が汚れる、という意見があるけれどもどう思う?」等、疑問をきっかけに、議論はどんどん深まります。
さらに、”クロストーク”としてCode for Japan代表理事/関治之さんにも加わって頂き、この問題にテクノロジーが寄与できる部分はないか?を考えていきました。他国との違いなども踏まえ、日本ならではの資源の活かし方、デジタルの使い方について、意見を出し合いました。
このトークセッションの様子は下記リンクよりyoutubeでご覧頂けます。
当日ご参加頂けなかった方も、是非ご覧ください!
▶▶▶https://youtu.be/xJg4W5lmjZE
午後/第三部 ワークショップ
「村の資源循環のありたい姿」を考えてみよう
有機物・無機物のチームに分かれ、身近にどんな資源(ゴミ)があるかを書き出す
その中で似ているものをまとめる
「2」のグループの資源を捨てずに、活用できるアイディアがないか(お金や条件などの制限を一度とっぱらって)考えてみる
最後に「3」を現実化する際のハードルについて考えてみる
という流れで、始まったワークショップ。みなさまウンウンうなりながら、笑いながら、いろんなアイディアが生まれていきます。
<有機物>
生ゴミ、草・木材、動物の死体、古紙、し尿、など色々出ているが基本的に堆肥化がしやすい。そのまま使えるものは家畜の飼料にすれば再生産につながる。堆肥化の際は、ばらつきのある品質や人手の問題が課題。すでに大規模、小規模に堆肥化活動が動いているので、連携できる部分が出てくるといい。
<無機物>
不用品、壊れた機械や家具など、修理して使うための場所や物流センターのような場所があるといいが、そのためにはデータの集約が必要。各家庭、納屋などに眠っている資産は沢山ある。アップサイクル・リユースマーケット・シェア家具など段階を経て循環していけそうだ。
データについては、①モノが集まる→②村内でマッチングする→③村内需要なければ村外、メルカリ・ハードオフなどに出すなど、それぞれに使い道がある。
と、ワークショップを通じて村内の資源循環のアイディアが出てきました。有機物と無機物、循環するためにはそれぞれ特徴やハードルがありますが、
★最終的に作った堆肥を利用したコミュニティガーデンを開きたい
★無機物に関しては、家具のほかにも服など、ものがぐるぐるめぐる仕組みができたらいい
という話が、「ありたい姿/未来」のアイディアとして出ましたよ。
おわりに
小さな村での個々の取り組みはまだ始まったばかりですが、資源を大切に使いきる・循環させる、そんなカッコイイ村にしていきたい人たちが、それぞれ熱い気持ちをもって日々活動していることがわかりました。
作った堆肥が自分が食べる野菜になったり、使わなくなった家具をリメイクして友達に使ってもらう、など、楽しく・わくわくしながら、モノが循環していく村を目指して、これからきっと活動も広がっていくはず!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。