【読書のあいだ】2024年7~8月の読書記録
2ヶ月毎につける読書記録。ずっと書いてなかった。今回で4回目。夏休みの宿題を思い出す年末。
2024年 7~8月に読んだ本を読んだ順に列挙。全部で10冊。特におすすめの本には★をつけている。
読書記録というよりも、本と本のあいだを思い返す日記のようなもの。
■2024年7~8月読書リスト
・『君たちはどう生きるか』吉野源三郎
・『親子で哲学対話』苫野一徳
・『ChatGPT & Copilotの使い方』橋本大也
・『倫理資本主義の時代』マルクス・ガブリエル
・『倫理』(教科書)★good
・『一度読んだら絶対に忘れない 哲学の教科書』ネオ高等遊民
・『現代思想入門』千葉雅也 ★good
・『こども哲学ハンドブック』アーダコーダ
・『水中の哲学者たち』永井玲衣 ★good
・『生きることは頼ること』戸谷洋志 ★good
■読書のあいだ
哲学対話をまちの中で開いている。子どもとも一緒に対話をしたいという気持ちで、苫野一徳『親子で哲学対話』を手にした。本質看取のやり方を説明したものだ。私がやっている哲学対話はその場の合意形成を目指したものではなくゴールが異なる。思考力を鍛えるということを一つの価値観とすると本質看取はそれを叶えるものだと思う。
哲学の本として、高校教科書の『倫理』(東京書籍)がとても読み応えがあった。日本人の在り方・生き方は、「おのずから」と「みずから」の「あわい」に求められてきた、という。高校倫理の教科書の読みどころは、日本人の精神史だと思った。そして、千葉雅也『現代思想入門』を読むと、現代思想の作り方がレクチャーされておりその点で実用的な哲学の入門書であった。
永井玲衣『水中の哲学者たち』は哲学対話の実践者としての興味から読んだ。「哲学は何も教えない。哲学は手を差し伸べない。ただ、異なる声を聞けと言う」という文に哲学対話の何たるかが詰まっているように思った。
8月最後に読んだのは、戸谷洋志 『生きることは頼ること』だった。私自身、自己責任論への違和感を抱えており、そこに対する処方箋が論じられていることを期待して手に取った。「責任を果たすためには、私たちは誰かを、何かを頼らざるを得ない。」「責任を果たすことと、頼ることは、完全に両立する。」これが本書のアーギュメントである。