ビジネスと家事の未来
ここ数年が歴史的に見ても、世の中の価値観と流れがかわる転換期になることは間違いないと思います。だからこそ、転換の渦中にある世の中の「いま」は困難があり、個々人の人生においても戸惑いながら、もがきつつ、前にすすむために頑張っている。
ニュースを賑わせた、トランプ政権の最後のいろいろは、画面を通してみても、「これまで」が終わったことを実感する映像で、なんだかこう、吹っ切れたようなそんな気持ちがしたのでした。
そんな中、山口周さんの『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す』を読了。困難を、実感を伴って経験しているからこそ、より腑に落ちる、そして、こちらは前をむいて、軽やかに吹っ切れる内容でした(未来への希望を伴って)。
その中でこれまでの消費行動やビジネスが「未来の利得・効用のためにいまを手段化する活動」=「インストルメンタル」とすれば、これからは、「いま、この瞬間の愉悦と充実を追及して生きる活動」=「コンサマトリー」という比較で、わかりやすく語られています。(写真はP165より)
「いまここ」を楽しいからとか、満たされるから、とか、自分の人間的な衝動によって、活動し、消費し、経済をまわしていく、という視点です。
と、ここまでを読んだ時に、おもわず膝を打ちたくなったのは…
「家事塾」の学びのお話。
辰巳渚さんが設立した「家事塾」では、2009年より「家事セラピスト」を育てる活動をしています。私も辰巳さんの生徒の一人です。
その講座自体、具体的な家事を学ぶのではなく、受講してみると新しい視点が得られて、それが面白い講座だったのですが、「家事」という概念をとらえ直すようなレクチャーがありました。
「手段としての家事」から「存在としての家事」へのシフトを目指そうという家事塾の考え方についてです。一部、比較表を掲載しますが、労働力の再生産という手段としてとらえられていた家事を、いまここを豊かに生きる営みとしてとらえられるように「自分の家事のあり方」をとらえ直してみようという、願いがあります。
家事そのものを学ぶのではないですが、「家事塾」のテキストと、「ビジネス本」に共通項が、私にとってとても面白く、また、それぞれの実感がより深くなりました。何より、『ビジネスの未来』の内容が、私たちの生活そのものであるということがリアルに感じられます。
そういえば、辰巳渚さんは、もともとマーケティング畑の人で、最初の肩書は「消費行動研究家」だったのでした。
「家事塾」や「家事セラピスト」というと、いわゆる家事の達人を思い浮かべる方もいるかもしれません。が、そうではありません。教わった実感としては、具体的な家事をテーマに、生き方や人生観、人間関係などを考えるような講座です。
ご興味を持った方はぜひ、お仲間になってくださいね。
2月の説明会は、21日(日)10:30~12:00 です。
詳細はこちら↓からどうぞ。
https://fb.me/e/41OgiFTjq
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