かっこう
昨日、かっこうの鳴き声に気付いた。
今朝も鳴いている。
初夏。
今はもう無い祖母の家で迎えた朝を思い出す。
かっこうが鳴いていたからだ。
泊まりにいくと、祖母はいつも朝5時に起きて朝食を作ってくれた。
漬物石みたいに重ねられたお布団の中から
まな板でトントントントンと何かを切る音と
かっこうの鳴き声とカタンカタンと走る列車の音を聞くと、
(ああ、おばあちゃんち。)
と実感するのだった。
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