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パンデミックがもたらした意識変革を科学する

皆さん、こんにちは!けんたろと申します!
数学とファイナンスがとても得意で、良く講義などさせていただくのですが、
今回はパンデミックの歴史を見ながら、当時の変化からの考察から今後の世の中がどう変わっていくか見ていきたいと思います。もう数学・ファイナンス関係なく、歴史のお話ですw

COVID-19が今後の世の中をどう変えていくのか
未来の一つの考え方として過去からの学びを整理してみます。共感いただける部分が少しでもあれば幸いです。


結論:パンデミックは社会変容をもたらす。そして政体は循環する

たらたらこの後、色々書いていますので端的にまとめておきますwww
歴史上で起きたことをパンデミックに絡め色々書きましたがだーって書くとこんな感じです。

①パンデミックは「死」「経済」の危機をもたらし、今の社会モデルは「正しい」のかを疑う人が増えていく
②その疑いは様々な新しいテーゼ(主張)を生み、技術と結びつくことで、社会変革が起きていく
③社会の変化は何か一つのゴールにめがけて変化していくのではなく、政体循環論に照らして、支配者層が変わっていく

それぞれの詳細はこのあと書いていくとして、これら歴史の示唆からCOVID-19が社会へ与える影響はどうなっていくのかも見ていければと思います。

COVID-19も、過去のパンデミック同様、大きな経済インパクトがもたらし、現社会モデルに対するアンチテーゼ(主張)がたくさんでてくる世の中になるんだと思っています。
そしてそれら主張は、技術(≒AI)と結びつきながら、現在の支配者層から次の支配者層へ循環していくのではないかと予測しています。
例えば、それは資本主義における支配者層の変化かもしれないし、会社内の制度かもしれない。
これから起きる変化は一体何なのか、歴史をエビデンスとして、
パンデミックの世の中で社会がどう変わっていったのか見ていきたいと思います!


それでは本編へ!

歴史から見るパンデミック

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これまで、人類は幾多のパンデミックの脅威に晒されてきました。COVID-19関連で、いくつか目にした事例も上の図から見つかるのではないでしょうか。

そんな中、最も人類を死に追いやったとされる中世ヨーロッパ(1347-1352年)の黒死病(ペスト)を見ていこうと思います。
この頃、当時の社会システムがガラッと変わる大きな変革が起きており、パンデミックに紐づけるにはいささか強引な内容も含まれますが、同じ時代の出来事として、歴史を振り返って整理していきます。

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ペストのインパクトはとても深刻で人口&経済に大打撃を与えました。代表例としてイギリスを事例にみていきます。
ペストが大流行した1348-49年はたった1年で人口の約1/3が死亡したという記録が残る悲惨な年でした。その後も何度も流行が繰り返されることで、ピーク時の人口の半分以下になった時代が約2世紀もの間、続いたとデータが残っています。
皆さんの学校や、職場の方が半分亡くなったって想像するととても怖くないですか?それくらい死と隣り合わせる経験、僕には想像しえない世界観だなと思います。

また経済への打撃も深刻でした。
ドイツ銀行の調査によると、1271年まで遡った経済調査の中で過去2番目の経済縮小が起きたのも、この年でした。23.5%の経済縮小が起きたようです。
(一位の1629年はスコットランドとの戦争に伴う賠償金などに関する打撃ですが、本題からそれるので割愛します)

このように「生命」「経済」への大打撃は、人々の考え方を根本から変えるには十分な効果を与えたのではないか、と感じるほどの大きな社会の変化がこの後起きていきます。
つまり、正しい/当たり前と信じていた思想を新しい思想で塗り替えられていき、その思想をベースとした社会モデルが誕生していく様子が至るところで見受けられました

ところで現代に話を戻してみると、先日アメリカの四半期GDPが▲32.9%というニュースがでました。経済縮小規模で見るとこのペスト直後のヨーロッパと同等の経済ダメージが現世で起きており
パンデミックによる経済大打撃は、僕らの現在当たり前に信じている思想を根本から変え、社会も大きく変わっていくのではないかと推測しています。一体中世ヨーロッパで何が起きたのか学ぶことで、歴史に重ねながら今後の世の中がどう変わっていくのか分析してみたく、このnoteを書くに至りました。

では、なぜ「生命」「経済」への打撃が、従来の当たり前を塗り替えていくのか、それは「成功/失敗」の判断は実は絶対的ではなく、結果に支配されるためだと考えています。
例えば、とても堅実的で一人でやり抜くことが得意なAさんがいたときに、彼の事業が成功したときには、この性格は絶賛されるでしょう。しかし、失敗したときには、堅実すぎて石橋を叩いて割るだとか、チームを頼らないからだとか、解釈されるんです。まったく同じ性格・プロセスを取ったとしても。
そして、経済打撃とは失敗確立が格段に跳ね上がる状況だと捉えていただくと「なぜ従来の当たり前を塗り替えていく」という問いへの答えが見つかりませんか。
そして、その従来はダメだという思想は、自分を支配者している人・ルールを否定するムーブメントになっていきます。
つまり、パンデミックがもたらす社会情勢の不安感は、社会からの支配への不満とつながっていくんだと思います。そして、その不満が集まり、社会変化をもたらすのではないでしょうか。
では中世ヨーロッパの事例からどんな示唆が得られるのか、少し歴史を見ていきたいと思います。

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次の章では、「芸術」「宗教」「政治」の3つに分けてみていきます。

パンデミックがもたらした社会変容


ではまずは表現の変容を見るため「芸術」から分析してみましょう。

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14世紀といえば、ルネサンス運動が盛んになった時代になります。30代前後の方はワインの乾杯をするときに「ルネッサーンス」と声高らかに叫んだことがある方も多いのではないでしょうかw

ルネサンスとは、キリスト教などによって抑圧されてきた人間らしい価値観を、もっと自由だったころの文化に復活させようとする運動のことです。ペスト以前からこの運動の動きはありましたが、市民権を得たとされるのはペスト後になります。やはり前振りの通り、キリスト教による支配に疑問視する思想がまだ目に見えぬカタチで溜まっていっていたのかも知れません。そして、そんな思想が新たな文化活動として芸術・科学・教育・医学、などいたるところで文化復興が起きていきました。

詳細はWikiさんにお譲りして、具体的にどんな運動だったのか事例を見ていきます。
当時のヨーロッパはキリスト教が絶対的な価値観で、現在だと「え?!」って驚くようなところまで禁止されていたことがたくさんありました。

代表例は「性」についてでしょう。婚前交渉はもちろんのこと、聖書には営んではいけない曜日まで細かく設定されていたんです。異性の前で裸体をさらすことももちろんタブーになっていました。
そんな中、ルネサンス期には『ヴィーナスの誕生』や『ダヴィデ像』など、男女ともに裸を表現されるアートが代表作としてたくさん残っております。
これらの作品はこういった世の中では、タブーを冒す表現なんですよね。より人間的な表現が施されていることがアートとしての価値を有しているんだと思います。

そして、もちろんタブーは「性」だけでなく、「科学」「神の表現」など様々なものがありました。
「この世の万物は神が作った(もしくは、神の不思議なチカラであふれる世界が現世)」として教えを紡いでいたので、その論理に合わないものは排他しており、様々なタブーでがんじがらめになっていました。

科学領域においては、正統信仰に反する教えを持つ(異端である)という疑いを受けた科学者も多く、ガリレオの地動説に対する異端審問は聞いたことある方も多いのではないでしょうか。
聖書では神が作った地球が全ての中心となり天が動いているのであって、太陽を中心として地球が回っているなんて正統信仰への異端であると審問にかけられたのがガリレオの事例の概略です。

ルネサンスの代表格であるレオナルドダヴィンチについても少しだけ触れておきます。
彼は動物や人間の死体を解剖し、筋肉の可動域などまさに科学的に様々なことの理解を深めていき、それらを表現していきました。(実質的な)デビュー作の『受胎告知』では天使(ガブリエル)の羽を、通常は神々しく幻想的に描くのが暗黙的なルールであったのに対し、鳥の翼で表現しています。
他にもこの時代のタブーを次々塗り替え、作品を通じて表現してきたエピソードがたくさん残っていますが、詳細は図書に委ねます。レオナルドダビンチについては下記図書がおススメです。

事例紹介が長くなりましたが、ルネサンス運動では
これまで聖書などによって当たり前と教えられていたことに対し、少しづつその正当性に疑いをもつ思想が芸術として表現されだしたことが特徴なんだと思います。

そして、なぜそのような運動が広く支持されるようになっていったのか、やはりここにパンデミックによる「死」「掲載」へのインパクトが関わってくるのではないかと感じております。
キリスト教など様々な社会からの支配に対して疑問をもつ
ことが市民権を得る運動こそがルネサンスの骨頂なのではないかと考えています。


次の社会変容は「宗教」です。

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当時、サン・ピエトロ大聖堂建築を目論むカトリック教会は、その資金集めに窮しており、公益工事費を賄うために、免罪符(贖宥状)を売り出しました。
この免罪符を買えば、どんな悪いことをしていたとしても罪を許し、死後天国にいけるという触れ込みだったため、購入を求める民衆が殺到しました。

そして、それに意を呈したのがルターだったんです。
彼は聖書主義で、「神への祈りこそ魂を救う。免罪符なんて聖書に書いていない」とカトリック教会を真っ向から否定する運動を開始しました。当時、聖書はヘブライ語(もしくは古代ギリシャ語)で書かれており、一部の聖職者しか読めないものでした。そこを都合よく使ったのが免罪符による課金モデルなんですよね。それに対し、ルターは聖書を翻訳することで、正しい教えを民衆に広げていきました。
また、同時期ジャン・カルヴァンは二重予定説を唱え、こちらもカトリックの教えと真っ向から異なる教えを説いていきました。
これらを詳細に書くとそれだけで大量の文字数になるので、割愛しますが、予定説の教えを誤解を恐れずにかいつまむと、
「死後天国か地獄かへ行くかははすでに生まれたときに決まっている。だから協会に寄付したり、祈りを捧げても予定している死後はかわらない。」という感じでしょうか。
その説を受け入れた者たちは、自らは救われる側の人間であるという確証を得るために、死後ではなく、現世に目を向けるようになっていきました。「現世で成功していることは死後天国へ行ける人間の証であろう」と信じ。

この宗教改革では、様々なテーゼが生まれていきました。聖書の解釈は何百通りもできるんです。
これは、国会で議論している「日本憲法」の解釈も同様、同盟国を助ける目的なら自衛隊派遣可能とか色々”解釈によって”制度を作っていく動きと全く同じなんです。

そしてプロテスタントの考え方で現代に大きな影響を与えているのは「資本主義」につながる考え方ではないでしょうか。
当時のキリスト教正統派の教えでは過度な利潤を出すことは忌々しいと禁止されておりました。一方、先ほどの二重予定説では、現世での成功こそが天国へ行ける証であり、利潤についても解釈が以下へと塗り替えられていきました。
『利潤とは、隣人愛の尺度である。大きな利潤とは、高品質なモノで多くの隣人を喜ばした証であり、良いことである。そして利潤を上げることは現世での成功であり、後世の成功の証である』というものである。
この考えが現代の資本主義につながる倫理観になったという考察が、かの有名なマックスウェバーの『プロ倫』です。

このように、聖書の解釈が民主化されることで、様々なテーゼが出されるようになり、その中でより合理的な考え方が採用されだしたのが、プロテスタントによる宗教改革の特徴だと感じております


そして、そんな中、「国の政治」そのものも大きく変化していきます。

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当時、農民は、結婚税、出生税など事あるごとに税金を搾取されておりました。そんな重税から逃げることもしづらい土地に縛り付ける仕組みが作られていたのもこの時代の特徴です。
農民は重税を収めるため、生産性の向上に取り掛かります。最も簡単な生産性向上策は、人口増加です。人口を増やし、田畑を開拓することでドンドン生産性を上げていきました。日本の戦国時代同様、土地は広さではなく、食糧の生産高で価値が決まっていたので、開拓は必須事項でした。

しかしながら、ここでペストの到来です。冒頭紹介した通り1/3ほどの人口がたった1年で亡くなり、その後もみるみる人口は減少していきました。
農民の減少につれ、田畑は荒れていきます。貴族は農民から処遇改善が求められ、渋々それを受諾し、相対的な農民の価値が高まっていきます。

その後、貴族は税が採れなくなったため、従来通りの重税を戻そうとする動きがちらほらでてきます。ですが、この頃の農民は一度得た処遇改善を手放すなんて納得いきません。重税からの解放を求める動きに変わっていき、貴族と衝突することが増えていきました。それが農奴解放運動になり、各国で農民と貴族の戦争が起きていきます。
これらの運動はすぐさま鎮圧化されますが、国のあり方が大きく変わっていくきっかけになってきます。国家とは税の取り方と使い方をどうやって決めるか、その概念であるためです。

その後、イギリスでは絶対王政となり「中央集権化」。ドイツでは300程度の領邦に分かれ政治がおこなわれる「地方分権化」が進みます。
各国ごとに政治のあり方も変わっていくのも特徴で、なぜこのような流れになっていったのかはこのあと触れていきます。

まとめ:社会変容編

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ここまでの主張をまとめます。

①パンデミックは「生命」「経済」に大きな大打撃を与え、これまで正しい/当たり前だと信じていた思想に疑問視するようになる
②従来の当たり前を疑い、様々なテーゼが運動となり表現されていく
③テーゼの中から、より不満を強く持っている民衆にとって合理的なものが次の当たり前になるよう受け入れられていく
④多くの人の当たり前が塗り替えられ、新たな思想に基づく社会へ変革されていく

この①~④を芸術、宗教、政治の観点で事例をピックアップしてきました。
少し長かったですよねw
でももっと書きたいことたくさん!!何かこのあたり話せるイベントあれば誘ってください!w


さてでは次の章へ行きましょう

社会変容に必要な要素

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先ほどより、ルネサンス、宗教改革、政体の変化をご紹介してきましたが、
パンデミックの後に起きたという点は間違いないんですが、パンデミック発生から1-2世紀後に起きた内容になっています。この点から、パンデミックは世の中を変えたとは言えないという主張もよく目にしますが、
上記ステップの通り、民衆の思想が変わりながら新しい社会を作っていくには1-2世紀かかるという点、僕はやはり影響はあったと思っています。

ただ、なぜこんなにも変革まで時間がかかったのか。ポイントは技術の発展がキーだと思っています。

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例えば、宗教改革で触れたルターについて、彼は聖書の翻訳を起点に運動を起こしていきことを説明してきました。ただ、ルター以前にも聖書の翻訳による改革運動を起こそうとした人物は何名かいたんです。すぐに弾圧されてしまいましたが。
なぜルターはここまで大きなムーブメントにできたのか、それは活版印刷と眼鏡(光学技術)の発展だと考えております。
活版印刷により、翻訳は多くの人の手元に行き渡り、眼鏡によって目の悪い人も文字を読むことができるようになったんですね。

農奴戦争も同様です。急激に落ちた人口をカバーするため農業用に様々なテクノロジーが持ち込まれました。特に製鉄技術は、農業の生産性に大幅な改善をもたらしました。そして、製鉄技術は農奴戦争時には農民の武器になっていったんですよね。
反逆の思想はパンデミックにより民衆に広く根付いていきましたが、その思想はついに技術と結びつき、社会変革につながっていくんだと思います。


そして、また現代に話を戻します。
現在のパンデミック(COVID-19)は経済危機をもたらしており、今後我々民衆層には「反逆の思想」が広く唱えられるようになるでしょう。
そして次世代の技術:これは間違いなく「AI」と結びつき数世紀の間、僕たちが当たり前と信じていた社会のルールが大きく変えられていくのではないかと感じております。しかも技術進化の早い昨今では数世紀も経たず、十数年という短いスパンで。

現在、既得権益者によって搾取されている人間らしい権利やそれを支える思想は
AI技術と結びつき新たな世の中を創っていくのではないでしょうか。

では搾取されている思想とは何か、

資本主義の思想:資本を持っている人が富を蓄えていける仕組み
労働の価値観:生きるために辛い仕事でもしないといけない
間接民主制による政治:より良い政治制度を選びたいのに、政治家しか選べない

この辺りは近い将来「AI」と結びつき新しい仕組みに変わっていくのではないかと感じています。


社会変革のための数式

ここまでの歴史の中から、いよいよ社会変容の方程式が見えてきたんではないかと思います。
数式にすると以下のイメージでしょうか。(数学者からすると単位が合わないので気持ち悪さしか残りませんがw)

社会変容 = 潜在的変革者の人数 × 技術とのマッチング
       × 変革案を受け入れる人口数

潜在的変革者とは「このままではダメだ」という使命感のもと、社会を変革への打ち手を講じる人をイメージしています。
そして、これまでの章にて、パンデミックは「生命」「経済」へのダメージはこの人口を圧倒的に増やす効果があるのではないかと論じてきました。この機運はパンデミック以外でももちろん醸成されますし、何も目立ったイベントがなくても一定数はこんな変革者もいるんだと思います。

そしてその中のたった一握りの変革者は技術と結びつくことで、大きな社会インパクトを作り出します。たまたまそうやってインパクトを作った人が変革者と呼ばれるんだと思います。インパクトを起こせずに歴史に消えていいった人物はその数倍いるのもまた事実です。
ルターもたまたま変革者になっただけなんだと思います。たまたま彼が行動を開始する時期に、活版印刷技術が発展し、そのおかげで彼は後世に名を遺す偉人になっていったんです。

もう一つ、社会を変えるにはその新しい考え方を受け入れる人口も必要です。その人口ももちろんいつでも一定はいます。ただし、パンデミックの機運は受容の高い民衆が増加させるでしょう。

これらの組み合わせが一定の数値を超えたときに社会は変容していくんではないかなと思います。これらは戦争やパンデミックなど、このままではダメだという民衆が危機感をもつとき、発生確率は格段に跳ね上がるんだと思います。


ではそのようにして生じる社会変革は一体どの方向に向けて変わっていくのでしょうか。
1つ面白い見解があるのでご紹介し、このnoteは結論付けていきます。
僕が今、会社で実験している内容はこの考えに基づくアプローチをしていますが、それはまた別のnoteでご紹介します。

政体循環論

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国家ごとの政治の変容で少し触れましたが、パンデミック後、イギリスとドイツは異なる政体に移ろいで行きました。
これまで述べたように、現状ルールを変え新しい社会ルールが適応されていく際に、政治における支配層が変わることも多々あります。そして、その政体は一つの完成形に向かって移ろいで行くのではなく、循環するという考え方として「政体循環論」というモデルがあります。
古代ギリシャの歴史家ポリュピオスによって唱えられ、国家の支配層は歴史的に循環するという理論がそれです。

政体は王(単一のトップ)からの支配から始まります。
そしてその王政は、ドンドン腐敗していくに従い専制と揶揄される政体に移ろいで行きます。
(個人的には徐々に腐敗していくとか、ダメな王が突然でてくるというよりも、パンデミックや戦争などの不満がたまった時にたまたま王のポジションにいた人がダメだと理由付けされているだけなんだと思ってますが)

そして、専制は崩壊し、貴族制の少数者支配に変わっていきます。
しかしながら、貴族制も悪くなると寡頭制となり、多数者支配の民主制に移ろいでいきます。そして、民主制になると何も決まらなくなり、衆愚制に移ろいでいきます。その後、大衆はカリスマ的な王を求めるようになり、また王政に戻ってくる。このように支配者が、明暗を繰り返しながら循環していく。
これが政体循環論という理論になります。
歴史の長い会社にお勤めの方は歴代の社長の特性を思い出すとこの循環モデルで説明できるケースが多いかもしれません。

イギリスとドイツが異なる政体になったのはこのように変化前の支配層が異なっていたのが原因なんだと思います。

そして、この考え方はこれからの未来を予想するのにもとても大事な考え方なんではないかと思います。

まとめ:

このように、COVID-19は大きな社会変革の種を持ってきます。
その種はどこに植えられたのか。答えは現在最も虐げられていると感じている人たちにでしょう。
そしてその種が芽生えたときに咲く花は新たな思想となって、武器(技術)と結びつき既得権益者からの支配を循環させる施策に変わっていくんだと思います。
皆さんの身の回りの支配層は何か、次はどの支配層へ循環するのか、または更にその次の支配層はど何か、

是非こんな問いを一緒に議論できれば幸いです


けんたろ

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