仕事してる暇、ないかも。「かが屋」のウェビナーを見て、今の自分を可愛がることにした
数年前のある平日の午後8時。彼は、私より3時間も早く仕事を切り上げ、3杯目のビールを飲みながら、本を片手に居酒屋で待っていた。
どうしていつもそんな早く退勤できるのか、と聞いた。
「仕事してる暇ないからね」と答える。
仕事をするより大事な時間が彼にはある。だから、仕事をしている暇はないというのだ。そんな彼に羨望の眼差しを向けながら、私にはその考え方はできないとも思った。
長時間労働を余儀なくされている人も未だ多い中、幸いなことに、今の私にはその外圧はほとんどなくなった。それでも、頑張って働かないと、と思ってしまう。
努力せずに成功できるほどの能力もないし、自分が役に立っているか不安だからせめて頑張りを見せたい。頑張らないことが怖い。仕事を頑張ること、それが最優先事項だ。
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私は、現在ハフポスト日本版のビジネス部門に所属し、企業のスポンサーコンテンツに携わっている。そこで、スタッフとして、6/29に開催されたRethink PROJECTがスポンサーのウェビナーに参加した。
ウェビナーには、加賀翔さんと賀屋壮也さんによるお笑いコンビ「かが屋」が出演。加賀さんの8ヶ月の休養を経て「働き方」を考え直したと二人は話した。かが屋の二人の言葉には、頑張らないためのヒントが散りばめられていた。仕事を頑張らないことが怖い私が「ちょっと、休もうかな」そう思えた言葉たちを紹介したい。
頑張りすぎると、点でしか幸せじゃない
「頑張っている自分が好きで、頑張らない自分を肯定できない」という参加者のコメントに対し、加賀さんはこう答えた。
頑張ることで結果を得ようとすると、点でしか幸せじゃないんですよ。結果が出た時しか幸せじゃないことになるので。
ウェビナーより加賀さん発言抜粋
加賀さんが言う通り、頑張っている状況が、辛いものであるならば、結果が出た時にしか幸せじゃない。
一方、頑張りすぎなければ…?日々に余裕が生まれ、毎日を充実させることにリソースを避ける。つまり、点ではなく「線」で幸せになることができるかもしれない。
点じゃなく、線を太くするという考え方
加賀さんの話をもとに、頑張って結果を出すことで幸せを求める場合と、頑張りすぎず日々を幸せにする場合での「幸せ」を図にしてみた。
黒い部分の面積が、幸せの量だとしたら……?
幸せの総量が多くなる可能性が高いのは、点をつくるより、線の幅を太くすることなんじゃないだろうか?
点の数、大きさ、線の幅、その組み合わせは人それぞれだ。点をつくるために辛くても頑張ることが最良の選択肢であるタイミングもあるだろう。それでも、線を太くする考え方はもっと重要視してもいいかもしれない。
線の幅を太くするために、仕事を休んで自分を可愛がる
理想の自分を追いかけることが大事というふうに思っていたんですけど、今の自分とは離れた想像上の自分を大事にするよりも、絶対今の自分を大事にした方がいいので、僕は休んで、今の自分を可愛がる
ウェビナーより加賀さん発言抜粋
8ヶ月の休養を経た加賀さんが導き出したのは「休んで、今の自分を可愛がる」という方法だった。現在は、週に1日は仕事を入れず、コントのことを考えない日を作っているという。
もちろん、働くことが今の自分を可愛がることである人もいるだろう。しかし、多くの人にとって、働くことは苦しいことでもある。
まずは仕事をしっかり休むこと。そして、今の自分を可愛がること。それが線の幅を太くし、人生をトータルで考えた場合の、幸せの量の増加につながるのかもしれない。
自分の可愛がり方を知るためにも、日々を大事に
加賀さんは「自分を大事にすることの具体的な例を知らない人が多いと思う」とも話した。
よし、自分を可愛がるぞ、と思ったところで、私も、そもそも何をしていいかわかっていない。毎日定時で上がる?でも、その時間で何をする?私たちは、まず自分の可愛がり方を知らなければならない。
毎日の時間を大事にしてないと、変わろうと思った時に変われないというか、毎日何かを思い出す時間、ほっとする時間を無理やりにでもとった方がいい。
ウェビナーより賀屋さん発言抜粋
賀屋さんは、無理やりにでもほっとする時間を毎日取ることが、変化につながると話す。
散歩する、絵を描く、好きな人と話す、コーヒーを淹れる、ボーッとする。日々のほっとする時間をまずつくる。その時間に、生活を振り返り、自分が本当に欲しているものに耳を傾ける。その積み重ねから、自分はどんな時が幸せで、どんな生活を求めているのかが少しずつ見えてきて、ライフスタイルもおのずと変化していくのだろう。
まずは1日30分でも1時間でも、そんな時間を確保することから始めたい。
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仕事でしか得られない幸せもたくさんあると思う。だからこそ、私自身、今の仕事が好きで、熱意をもって取り組んでいる。
しかし、仕事は人生の全てではない。死ぬ前に「働きすぎるんじゃなかった」と、人生を労働時間に費やしすぎたことを後悔する人が多いと聞いたこともある。人生をトータルで考えた時、幸せの総量を最大化するためには、仕事にあてる時間は、どれくらいがベストなのか?
「仕事してる暇ないからね」
私も、少しそんな気がしてきた。
▼ウェビナーダイジェスト動画
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