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なぜ、ストレスは解消されないのか?

 「あなたのストレスの解消法は何ですか?」と問われたとき、あなたはどのように答えますか?

 「体を動かす」、「今の気持ちを書いてみる」、「腹式呼吸を繰り返す」、「なりたい自分に目を向ける」、「音楽を聞いたり、歌を歌う」、「失敗したら笑ってみる」。これらは、厚生労働省が紹介している、”こころと体のセルフケア”です。
 一方、「飲酒」、「喫煙」、「やけ食い」、「過度な買い物」、「寝過ぎ」、「自傷」、「ギャンブル」は、マイナビが紹介している、”やってはいけないこと”です。

 あくまで私の個人的な経験に基づく考えでは、これらは「気晴らし」にはなってもストレスの解消には及ばないと感じています。つまり、あくまで「セルフケア」の領域にとどまる手段であると思うのです。

 私が考えるストレス解消法は、「ストレスの原因となる問題や課題を解決すること」です。これしかないと感じています。
 気晴らしによって一時的にストレスから解放されても、私の場合は気晴らしを終えた直後に同程度のストレスを再び抱えてしまうためです。つまり、気晴らしではストレスは「解消」はされないのです。

 株式会社メルセンヌが調査した「働く上でストレスとなる要因」によると、職場の人間関係とノルマや求められる成果で50%以上を占め、残業や顧客との人間関係、面白みを感じないを加えると75%以上を占めるという結果でした。

株式会社メルセンヌ「働く上でストレスとなる要因」(2021)

 たとえば、職場の人間関係によるストレスは、人間関係を良くするか距離をとるしかありません。ノルマや求められる成果は、期待に応えるか退出するしかありません。残業が多いことに対しては、残業を減らすか仕事を変えるしかありません。
 つまり、解消法=解決法を考えて行動することが重要であり、「イヤだ」「困った」と悩んでいても何も変わらないと思うのです。

 ストレスを完全に無くすことを目指す必要はありません。適度なストレスは、状況によってはパフォーマンスを高めることに作用するように感じます。つまり、自分にとって適度なストレスにコントロールすること。そのために、ストレスとの距離を変えたり、緩衝材を使うなどの行動こそが、ストレスと上手に付き合う方法なのだと感じます。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考
厚生労働省「こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜」<https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/index.html>
マイナビ転職「ストレスを感じたらすぐ解消!ストレスに負けないための解消法16選」<https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/04/>
株式会社メルセンヌ「【ストレスを感じる要因の1位は職場の人間関係】在職中の832人への調査で判明したストレス要因ランキング」<https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000088736.html>

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Y.MURAYAMA|医療法人 経営戦略部門
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