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いかに、数字と向き合うか?
本noteは、安藤広大・著「数値化の鬼ー「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法」(以下、本書)の要約です。
掲載した図は、(株)織学が提供する「要約図解資料」<https://corp.shikigaku.jp/document>(参照2022.10.19)に、本noteの筆者が備忘録を(注)で追記したものの一部です。
なお、本noteへの図の掲載及び、筆者のTwitter及びFacebookによるシェアは、本書の著者であり、(株)織学の代表取締役社長である安藤広大氏に許可を得ています。
「モノサシ」を持って働いているか?
本書の1ページ目は、この質問のみが鎮座しています。この「モノサシ」とは数字を意味しています。私は現在、経営に資する部門に属していることもあり、数値化は比較的身近です。しかし、本書を読むと、自身が”数値化の鬼”に遠く及ばないことに気づきます。
本書でも述べていますが、”数値化の鬼”と聞くと、売上や利益にうるさい人を想像します。しかし、本書で言う”数値化の鬼”とは、”「他人に対する数字の鬼」ではなく、「自分に対する数値化の鬼」”を指しています。
数値を見ることで不足を見ることができ、これにより、不足を埋めるための有効な手段を明確化できます。そして、数値化する組織風土は誤解などのコミュニケーションコストを削減し、さらに、論理的で冷静な判断を助けてくれます。
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重要なのは、行動量の最大化
数値化を受け入れると、失敗を認められるようになり、次の行動に移りやすくなります。つまり、数値化されていない失敗は、失敗として認めないこともできてしまうということです。
本書では、PDCA(Plan-Do-Check-Action)のDの行動量の最大化が重要であると強調してます。Dの行動量の最大化には、PからDに素早く移行することが重要です。これを阻む要因の一つに、Pの数値化の甘さがあり、それにより何をすべきかわからない場合があります。これに対しては、日々の行動に迷いがないレベルまで、PとDを数値化することが有用です。
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数値化の際、注意すべきことがあります。それは、確率(%)や平均をKPIにすることで、Dの行動量が減らないようにすることです。そのためには、行動量にあたる確率の分母に注目することと、平均は単なる比較であるために成長を阻害しやすいことを自覚する必要があります。
行動量が減少すると、現状維持にとどまりやすくなり、成長が抑制されます。そして、今は現状維持では沈む時代なのです。
変数にこだわって注力する
これは本書に限らず、多くのビジネス書や自己啓発本にも書かれています。世の中には、「変えられること」と「変えられないこと」があり、「変えられないこと」はいくら注力しても変えられません。つまり、注力すべきは、「変えられること」なのです。
変えられることを、本書では”変数”と表現しています。変数を明らかにするにはコツがあります。それは、プロセスを細かく分けて時系列に整理し、どのプロセスが成果に影響を与える変数なのかを見極めることです。さらに、行動量と成果の関係を経時的に評価することで、最も影響度の高い変数を見極めることができます。その変数にKPIを設けることで、やるべきことも明確化します。
好例として、長時間会議をしても成果がない場合は、時間が変数ではないということになります。つまり、時間が変数でない限り、どれだけ長時間会議をしても成果は上がらないのです。
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変数に押しつぶされるな
変数は、放っておくと増えます。変数が増えると、考えることが増え、変数を管理するコストも増えます。すると、変数に押しつぶされ、どの変数にも注力できなくなってしまいます。つまり、変数を絞ることが必要になります。
変数を絞るには、各変数による成果を分析し、真の変数を探ることが必要です。そして、最も効率的な変数1つに絞り込むことが理想となります。
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“数値化の鬼になる”とは
私は、本書を読むまでは、数値化の重要性は認識していたものの、『全て』を数値化することには抵抗感がありました。それは、他力により自身の自由が制限される感覚があったためと感じます。
しかし、「数字」は不足や目標を明確化し、「数値化する思考」は注力すべきことを明確化します。結果、逆に自由が得られる感覚を得ました。そして、今までは数値化を諦めていた領域でも、多くが数値化できるという可能性も感じました。
ぜひ、多くの方が”数値化の鬼”になられることを期待しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本書は、2022年12月23日発刊の「作業療法ジャーナル」(三輪書店)1月号の“本を読もう!”の頁で、筆者が推薦図書として紹介します。
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