躓きから学ぶプレゼンテーション
ごく一部の天才を除き、上達に場数が必要だと言われるものの一つにプレゼンテーション(以下、プレゼン)があります。筆者はこれまで、様々な方々を対象として比較的高頻度にプレゼンを行う機会がありました。
本noteでは、筆者のこれまでのプレゼンの経験から得た「躓き」を振り返り、2021年11月時点で筆者が考えるプレゼンのチェックポイントを整理します。
但し、あくまで、経験に基づく個人的な印象であることをご理解下さい。
プレゼンの対象
プレゼンの抽象度を決める上で、プレゼンを聴講する対象の事前知識を把握する必要があります。
それは、最もプレゼンしたい内容を理解するための基礎知識がある方とそうでない方とでは、プレゼンで触れるべき内容が変わるからです。つまり、何も知らない人が対象であれば1から伝える必要がありますし、ある程度理解している人が対象であれば1は省略できます。
筆者の場合、両者が混合している場合はプレゼンの抽象度を何も知らない人に合わせます。ただし、基礎知識がある方が退屈しないようにプレゼンの内容を理解するための必要最低限の内容に留めます。このパートの時間をいかに縮めるかが重要です。状況が許せば、事前に資料を配布しておくことも有用です。
プレゼンの目的とストーリー
プレゼンの目的を常に念頭におきながらストーリーを組み立てることが重要です。この目的を意識しないままプレゼンを組み立ててしまうと、迂遠的で論点がぼやけたプレゼンになってしまいます。結果、プレゼンで伝えたかった内容も聴講者の中でぼやけた理解となってしまいます。
また、用いる用語やその定義については、注意深く確認することが必要となります。筆者のつまづきを例に挙げると、デモで使用していたあるサービスを新規で契約したいというプレゼンにおいて、本来であればそのサービスは新規契約であるにもかかわらず、契約更新という用語を用いてしまったことがあります。サービスを継続して利用するという体感的な印象によって、契約更新という用語の違和感に感じることができませんでした。聴講者からの想定問答を繰り返しながら理解しやすいプレゼンの内容に仕上げたつもりでしたが、結局のところ、聴講者を混乱させてしまいました。
プレゼンのデザイン
個人の嗜好もありますが、背景は白が良いと感じます。暗い会場で説明する場合は会場が適度に明るくなりますし、配布資料として印刷した際にはインクの削減にもなります。そして何より、結局のところ視認性が最も良いと感じます。
文字のフォントは、個人的にはメイリオを好んで使用しています。ただし、これは長文には適しません。長文の場合は明朝体が最も読みやすいと感じます。プレゼンでは、できるだけ文字数を少なくして口頭でそれを補う方法が伝わりやすいと感じます。従って、メイリオ以外を使用する機会は極めて稀になります。
さらに、文字の大きさはフォントが最も美しく見える大きさを採用します。例えば、メイリオなら24ポイント以上です。採用したフォントの大きさを変えながら、最も美しく見える大きさを探ってみると良いでしょう。
以上、私が失敗などを通じて蓄積してきた現時点でのプレゼンの考え方の一部を簡単に整理してみました。需要と機会があれば、このようなことを伝えることも今後考えてみたいと感じています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。