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◆その線から内側に入らないで下さい◆

もう、何年も前のことだ。

長男次男と三人で、道東旅行をしたことがある。

まだ大学生だった二人と、9月とはいえ残暑の厳しい年だった。

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神の子池に行ったり

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美幌峠や屈斜路湖

まだまだ立ち寄った地はあるが、本当に楽しい旅であった。

あの日は網走監獄を見学し、知床横断道路を目指し車を走らせていた。

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途中このオシンコシンの滝のパーキングエリアか、その次のパーキングエリアでの出来事だった。確か土産物店のあるパーキングエリアだった。

息子たちと土産物店を覗いて、自分たちの自動車へ戻ろうと歩いていると、観光客の人群れが出来て皆が崖の上を眺めている。

「あら、かわいい」「もっと近くに来ないかしら」と言葉を交わしながら、カメラのレンズを向けている。先を見上げてみると、黒く動くものがいる。熊だ、羆(ヒグマ)がそこにいる。

はっきりと熊だとわかるものが、そこにいて動いていた。

先ほどscoop kawamuraさんのnoteを拝見して、そのことを思い出した。

富良野や美瑛は風光明媚な、年間を通して観光客の多い地方だ。ドラマや映画の撮影地になったり、コマーシャルに使われたりしている。

北海道の「自然あふれる大地の上に立つ自分」を記念にしたい、インスタグラムに投稿して歓びをみんなと分け合いたい、気持ちはわからないでもないが、そこには生活者がいることも理解して欲しい。

また、野生動物には生態系があり、不注意なごみの放棄や餌付けはやってはいけない。

私の住む地域にも、観光客はやってくる。牛や馬が放牧される牧場や、広大な牧草地、ジャガイモやアスパラガスなどの露地もの野菜の畑、水を張った稲田など、都会での疲れをいやしに来るのだろう。

路肩に駐車して、写真の撮影をしている人も沢山見かける。

牧柵に近寄ってくる牛や馬に触れようとして、牧場関係者に注意を受けている姿も随分と見かけるようになった。家畜は繊細で臆病なのだ。また雑菌による感染症も怖い。

競走馬の傍で大声を出してはいけない。驚いた馬が暴走し、牧柵に激突して大怪我を負ったと聞く。

確かに観光客は大切だろう、そこからの収入も小さくは無いのだろう。

だが、その観光地にも生産者がおり、生活をしている人間はいるのだ。

scoop kawamuraさんのnoteに繰り広げられる風景をいつまでも守りたいのならば、エチケットは守ろうではないか。お互いに大切にしあう関係でいよう。

#北海道 #観光資源 #観光客 #エチケット #マナー #野生動物 #畑 #田 #牧場 #牧草地 #随想


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