受講生に江戸家まねき猫さんがいた研修は、そのラストにどうなったか
ニワトリのものまねの練習をした。
基本は「オ」。「コ」ではない、「オ」である。
だから、「オッオオッオー」なのである。
コーチングの第一人者にして「らーのろじー」(学習学)のアクティビスト、京都芸術大学副学長の本間正人先生の「オンライン研修講師塾」。
研修講師や企業の研修担当者など、研修のプロフェッショナル(みたいな人)たちが集まって、自分のチエとワザをアップデートする会。
そこに、岡田富士子さんという女性がいた。
4時間の研修も残り30分となったところで、
岡田さんは「じゃあ、ものまねの練習をやってみましょう〜」と。
なぜ「じゃあ」なのかというと、
「岡田さんは『江戸家まねき猫』さんです」
と、本間先生が紹介してくれたからなのである。
3代目江戸家猫八の娘さんなのである。
江戸家猫八といえば、声帯模写。
鳥のさえずりや犬や猫や、いろんな動物を、
まるでそこにいるかのように人の声で模写する。
ものまねである。
20人近くいたzoom画面と音声が「おおおお!」とどよめき揺れた。
なので「じゃあ、やってみましょう」ということ。
「おもしろそう。子どもたちが喜びますよね」
ある参加者がそういうと、まねき猫さんすかさず、
「そうなんですよ」
と。
「子どもたちはものまねを楽しんで夢中になってやるんですよね」
でも
「オトナはどうでしょうか?」
オトナ相手の研修講師たちである。
「オトナは楽しむけど、夢中にはなれないんですよね。
オトナは楽しむことはできるんです、けど、
オトナは恥ずかしがるんです。だから夢中になれないんです」
やってみた。まねき猫先生、
「基本は『オ』です。『コ』ではなくて、『オ』です。
でも、『オ』なんですけど、口を大きく『オ』に開けて、
舌を英語の『r』の発音のように丸めて、『オ』。
それで、『オッオオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜』」
みんなやってみた。(これ読んでる方もやってみてください)
「オッオオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」
それなりに、ニワトリの鳴き声になる。
まねき猫先生、
「つぎは、2番目の『オ』を『エ』に変えてください。
ただし、顔全体で『エ』、っていう感じで、
『オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜』」
「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」
おお!これはニワトリである。
楽しい楽しい!
みんな、オエオエいって楽しんでる。
にこにこオエオエ、楽しんでる。
まねき猫先生、
「夢中になれたらね、動物になれるんです。
動物になったら、動物の目線になれるんです。
ニワトリの目線で、ものを見ることができるんです」
ニワトリの目線でものごとを考えてみると、
どうなるかな〜、と考えていると、
まねき猫先生、
「ニワトリは朝鳴きますよね、元気よく朝に」
ああ、そうか、「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」とものまねすれば、元気になれる。
「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」で、他人を元気にすることもできるかも。
ニワトリ目線、ってこういうことか。
まねき猫先生、
「悟りも開けます」
それはまだわからん。
まねき猫先生、
「大事なのは、ホンモノと鳴き合わせすることです」
ニワトリと? 鳴き合わせ?笑笑
本間先生、
「喜びのニワトリ、悲しみのニワトリ、怒りのニワトリ、もあるかもね」
たしかに、嬉しい感情を入れて「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」、
悲しみの感情を入れて「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」、
怒りの感情を入れて「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」、
感情表現ができる!
これはたとえば、
「いまのあなたの感情をニワトリのものまねであらわしてみましょう」
ペアワークもできる、
「相手がどんな感情を込めたか、当ててみましょう」
これは、相手の感情をモニタリングすることとか、
情緒的表現力を身につけるとか、
そういうことにも応用できる、はずだと昨日考えて、
その考えは一晩寝かせても変わらないので、
きっと「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」で、そうした力もつくに違いない。
研修は「オッエオッオ〜〜〜〜〜〜〜〜」に続き、
「ア〜ッ、ア〜ッ、ア〜〜」とカラスになっていった。